Track 1

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Track1.気が付くとそこは…

あっ…目が覚めたみたいね、大丈夫? こらこら、急に起き上がったりしたらダメだよ 貴方はボロボロになって森の中で倒れてたんだから… ん?ここ? ここはね、私達エルフが静かに暮らすフィールの森よ 人間たちは普段から禁忌の森だっーて避けて過ごしてるから、貴方を森の中で見つけた時にはびっくりしたよ でも大事なくてよかった… 身体中傷だらけだったし、このまま衰弱死しちゃうんじゃないかって心配だったんだから あ、これ? ごめんね、私の方で薬草を塗ったりしておいたんだけど… ほら、じっとしてて…? んしょ… あ、そうえいば自己紹介がまだだったね 私はレフィーナ、村のみんなはレフィって呼ぶの うん、宜しくね♪ …それにしても、貴方って何でこんな所で倒れていたの? あ、ごめんっ 話しにくい事は話さなくても大丈夫だから… え、そう…なの? 村での暮らしが辛くなって飛び出しちゃうなんて… そっか…お父さんから話は聞いてたけど、人間の社会ってすごく厳しいんだね 貴方のような平民は貴族から搾取されるだけの社会… いくら頑張っても暮らしは良くならないし、貧しいからといって助けが出るわけもないなんて… うん…すっごく辛かったよね よしよし…よしよし… 大丈夫…大丈夫だよ… ん…ぅん よーしよし…よーしよし… ぎゅ…ぅん ここには好きなだけ居ていいから…ね? うん、大丈夫だよ 長老様にもお話はしてあるし、好きなようになさいって言われてるの 確かに人間との関わりをなるべく持たないようにしているけど、森の中で倒れているのを見捨てるような真似はしないよ それにね、お父さんも言ってたわ「お前が彼を癒してあげなさい」って 最初は怪我を治療するだけ…って思ってたけど、今ならあの言葉の意味が分かる気がするの だから、貴方の事は私が責任をもって癒してあげるね 大丈夫っ、お姉さんに任せて? え?私? 確かに見た目は貴方よりも少し若く見えるかもしれないけど、こう見えて倍以上は生きてるんだから あ、今おばあちゃんって心の中で思ったでしょ? うーそっ!表情にそんな風に思ってるって出てたよー? 「倍以上生きてる」って言ったら、一瞬顔が引きつってたし! …なーんて冗談だよ、冗談♪ うふふ、必死になって否定する顔可愛かったよ? それに、思った以上に元気そうで安心したかな だって…すべてを投げ出して行き倒れになってたんだもん こんな冗談でも反応する気力がないくらい落ち込んでないか心配だったよ でも、この調子なら大丈夫そうだね これからは私が付きっきりで貴方の面倒を見るから、嫌な事は忘れてゆっくり体を癒して? ほら、横になって休んで… ふふ、可愛いお腹の音♪ お腹が空いて仕方がないみたいだね 待ってて?今から美味しいご飯を作ってくるから 間違っても起き上がったりなんかしたらダメだよ? レフィお姉さんとの約束っ よしよし… それじゃあ、また後でね♪

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