01 プロローグ 蠱惑的な景品
バニー・トラップbravo 1
あらすじ:
とある町の宿屋。二人の少年が、会話をしている。
この二人は、勇者、賢者として、
悪しき魔王討伐のために、名を轟かせている二人である。
この町では、人々が、カジノに心奪われて、無気力状態になっているという。
それを、二人が調査し、解決に努めようとするのだが…。。
※Hシーンなし
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セルジュ(賢者):
勇者様…、勇者様…。
ようやく、調査が終わったよ。
この街の男の人たちが。
みんなどうして無気力な状態になっているのか。
やつれ、憔悴(しょうすい)したようになっているのか…。
これには、どうやら。
あのカジノが、関係してるみたいなんだ…。
アゼル(勇者):
さすがは賢者のセルジュ様。仕事が早いね…。
しかし、カジノが原因だったか…。
ちょっと前に、街の中心に出来たっていうアレだよね。
ん~。
つまり…、街のみんなはギャンブルの魅力に取り憑かれたり、
借金に悩まされたりして、
半ば(なかば)病人のようになってしまっている…。
そういうこと……かな?
セルジュ:
うぅん…。
それよりも、もっと、悪質なモノだったよ。
なんでも、あのカジノには、高額の当たりを出した人は、ある部屋に通されて、
「ある景品」との交換を提示されるらしいんだ…。
それが、とても依存性の高い、危険なものらしくて…。
アゼル:
まさか、クスリ(薬)か……!
ん…、それはまた、とんでもないな…。
クスリの味を知ってしまったら、
それをまた手に入れようと、ギャンブルにも躍起になって、
二重に、のめり込んでいくことになる…。
…ん…、でも、それが本当かを調べるのは、なかなか難しいね…。
まず大勝ちして、VIPルームとやらに行く必要があるみたいだけど、
あれは、勝とうとして勝てるものじゃないよ。
技術がいるし、運も大きく関わってくる…。。
セルジュ:
ん……。
そこは…なんとかなりそうかな。
秘伝の僕の「透視魔法」を使えばいい。
これを使えば、相手のカードの模様や数字を、
透かして見ることが出来るから、
カジノのあのゲームをする分には、負けることは無いと思う…。
ただ、ズルをするのは、ちょっと気が引けるけどね…。
アゼル:
なーに。一時的にチップを借りるだけさ。
カジノが特に何もしてないようだったら、そのまんま、返せばいい。
じゃぁ、その魔法。僕にも使えるように、指輪に込めてもらっていいかな?
とりあえず、二人一緒に行くと目立ちそうだし、
まず僕が、調査に向かうことにするよ。
ん、大丈夫。
バレないように、適度に負けを混ぜたりして。うまくやるからさ。
セルジュ:
でも、くれぐれも、注意してね。
僕には、どうもこの事件、大きなものが後ろにいるような気がするんだ。
それが、思い過ごしならいいけども…。
ん……。
(バニー・トラップbravo 1 おわり)