Track 2

誘導

では早速始めましょう まずはこちらのベッドにうつ伏せになって腕は枕の前に持ってくるようにしてください では後ろから失礼します そうです、マッサージを始めます 肩がこってるとぐっすり眠れないでしょう? じっくりほぐしてゆきましょう このような感じでどうでしょう? ちょうどいいですか?あ、このくらいですね、分かりました。 あなたの体に触れながら、指を滑らせて こってしまった筋肉に一時的に刺激を与えます 次に両腕をマッサージしていきます 人間が一日の中で一番使う体の部分の一つが両腕ですから ちゃんとリラックスさせていきましょうね 両肩から下ってゆっくり揉んでいきます 腕の筋肉のところもほぐしましょう はい、あとは手首の辺りを軽く触ります 腕はこれぐらいですかね では、脚のほうも同じようにやっていきましょう まずは右脚から 太ももからアキレス腱にかけてまんべんなくほぐしてゆきます 関節の部分も丁寧に指圧していきます どうですか? 筋肉が柔らかくなってゆくのがお分かりですか? はい、次は左脚です 頑丈で男らしいですね 私も触ってて気持ちいいです 最後は背中です 広い背中の隅々をまんべんなく指圧していきます 気持ちよくなるように、努力しますね 背骨のラインを指でなぞって 心地いいポイントを探していきます このあたりがいいですかね?どうですか? うふふ、それはよかったです はい、お疲れ様 ここからはまた別の形でリラックスを進めていきます 仰向けになって腕と脚を軽く広げて楽にしていてください 簡単に説明しますと、体の色々な部分に力を入れて その反動で筋肉を緩めるということをします リラックス効果が非常に高い方法です 私が指定した身体の部分に力を入れていってください 3秒間ずつ数えます その間は筋肉の緊張をキープしていてくださいね では始めて行きます 右腕からやっていきましょう 右腕に力を入れてください 3、2、1 はい 右腕の力が抜けてゆく 次は反対側の左腕に力を入れてください 3、2、1 はい 左腕の力が抜けてゆきます 次に腹筋に力を入れてください 3、2、1 はい お腹の力が抜けてゆく 両方の太ももからつま先までに力を入れてください 3、2、1 はい 腰から下の力が抜けてゆく 最後に体全体に力を入れてみましょう 3、2、1 はい もう大丈夫ですよ どうですか?心臓が高鳴っていますか? では、深呼吸をしてみましょう まず大きく吸って~ はいて~ すって~ はいて~ すって~ はいて~ すって~ はいて~ さらにすって~ はい、いっきにはきだして~ 段々心も体も落ち着いてくるはずです それでは次の段階へ進みましょう 失礼します はい、私はあなたの身体を覆うように被さります こうやって密着することで、あなたの身体は安心していく あなたの胸の鼓動が聞こえますよ ドクン、ドクンっと、さっきの流れで心拍数は高いけれど 徐々に鼓動が落ち着いてきます ほら、ゆっくりになってきた 仰向けになっているあなたの上に わたしは張りつくようにくっついています 安心してください、これはあなたを圧迫させるためではありません 技術的に考慮されたやり方なのです 今から私のいうことをよく聞いてください そして言った通りのことを想像してみてください あなたの上にいる私は、今は重い でも段々軽くなっていく、ほら、密着してるのに重さだけが消えてゆく あなたの上にいる私は、ただあなたに触れている、それだけです 重さがまるで空気のようになっていく でも感触だけは確かですよね 私の息があなたの息と混ざり合う 肌同士がくっつく独特の質感 あなたは私を支え、私はあなたに頼っている状態なのです どうですか?悪くないでしょう? 緊張しないでくださいね ほら、また少しずつ心拍数が落ちてきた まるで植物のように、あなたの身体は回復モードになってゆく あなたが私の身体に触れれば触れるほど 呼吸は深まっていき、心地よさが増してゆく 次にイメージ瞑想に移りましょう 目を閉じて頭の中で今から私が言う景色を想像してください いいですか? あなたは今、山の奥にある小さな宿にいます 外は雪が積もっていて、とても寒い あなたは布団の中に包まって宿に閉じこもっています 無理もないでしょう、外はあんなに寒いのだから あなたは布団のぬくもりが愛おしくてたまらなくなっています 中であなたは肌を擦り合わせたり、自分の息を吹きかけたりしています 熱が漏れないようにするためにあなたは布団を身体に密着させて 360度掛布団が自分に触れている、その感触を感じてあなたは安心する 体温維持ができるという安心感であなたはどんどん眠くなってゆく もう一度窓の外をみてください。ガラスに強く吹き荒れる北風の風圧がみえますか? すべてを凍らせてしまうような冷たさをあなたは想像したくない 想像しただけで体中が凍えそうになりましたよね 実際に窓の隙間から風が入り込んで、部屋の中が少し寒くなりました しょうがないのであなたはもう一枚毛布をとってきました 二枚重ねにするとあたたかくて本当に気持ちいい 無理に包まらなくても体中を保温してくれる あなたは布団の中で心地いいひとときを満喫しています 実に睡眠に適した温度の中にあなたは包まれているのです ぬくもりはあなたにとって、幸せそのものになっています このままぐっすりと眠ってしまいたくなる衝動にあなたは掻き立てられる ほら、あなたのまぶたが段々と重くなってゆきます ゆっくりと目は閉じてゆく そうすると、目の前はもう、真っ暗です