トラック1(導入)
あらぁ?
ウフッ、ようやくお目覚めかしらぁ?
ここが何処だか分かる?
貴方が誰か分かる?
あっと。多分貴方は忘れてると思うから、改めて、自己紹介をしておくわね?
私の名前は、フォニィ。
この辺りでは、少し名の知れた、魔女なの。
世の中に、悪い影響を与える、魔女。
そう。貴方は私に捕らえられた冒険者さん。
賞金目当てに悪い魔女をやっつけようとして、返り討ちにされてしまったの。
ここは地下室。
誰も、助けに来ない。
ここには私と、貴方だけ。
ウフフッ、だんだん思い出してきたぁ?
私の魔法は特別だから、まだ意識がボーッ、と、してるでしょ?
目の前はぁ、真っ暗よね?
体はぁ、動かないよね?
自分の名前も、思い出せないでしょう?
それでいいのよ。
そのままで、いいの。
これからの貴方には、何も必要ないの。
ただ、私の声だけが、聞こえていればいいのよ。
何も見えなくて、いいの。
まぶたは、上がらなくて、いいの。
ただ、私の声が聞こえていれば、いいの。
体は動かなくて、いいの。
ほら。
力が入らないよね?
ほら。
爪先から、くるぶし、意識をすーっと、上に上げてみて?
感覚はあるけど、動かない。
両足、腰、お腹、胸、頭。
ほら。動かない。
腕だって。
肩からぁ、二の腕。肘から掌へすーっと意識を送って、指先まで。
ずーーっと、重くて、動かない。
でも、それでいいの。
それがいいの。
そのままがいいの。
それじゃあ、始めましょうか?
名もなき冒険者さん?
あなた今、すごく良い顔してるわ。
じゃあ。とぉーっても、エッチで、気持ちいい、お仕事を、させてあげるわぁ。