お姉ちゃん先生襲来!
弟~いるか!
って、当然いるのわかって来てるんだがな。
ん、何だ不服そうな顔して…ノック?
お姉ちゃんが弟の部屋に入るのに、合図など必要ない!
何の用…そうだな…それなのだ。
しょっと…ああ弟よ、そのまま…ベッドに寝転んだままでいいぞ。
突然だが、私は教師をしている。
知ってる?
まあいいだろ、少しはお姉ちゃんの話を聞くものだ。
私は自分で言うのも何だが、なかなかオトナな声をしている。
うんうん、そうだろう?
だが、見てくれは…身長150、胸ばかりが育った童顔ときてる。とても歳相当、声相応とはいかぬ。
そう、ギャップだ…世間では萌えギャップだか、ギャップ萌えだとか言うそうだ。
このおかげで、教壇に立ち、何をいっても、生徒たちは冗談でも言ってるようにしか取らぬ…まるで、鞄につけてるクマのマスコット扱いだ。
クラスの指揮統制がばらばらだ…これでは私の能力を上に疑われてしまう。
お姉ちゃんなら、仕方ない?
そんなの適当にあしらっておけばいい、か…
何を言う、弟よ。
私は教師、それではならんのだ…そう、受け持ちの生徒たちを、それぞれの輝かしい未来に導かねばならんっ!
それには、私の言葉に威厳と説得力が必要なのだ。
そこで私は考えた。
自分の力のみで成らないのならば、持ち得る技をつかえばよい。
いやなに、学生時代に受けた授業でだな、催眠術を応用すれば、ある程度、人心を誘導は出来る、と学んだのを思い出してな。
まぁ待て弟よ。こんな時にいきなりトイレへ行きたくもならないだろう。
そうだ、そう寝ていろ…成功というものにはな、いつも犠牲がつきものなのだ…わかるな?
首を振ってもダメだ、振るなら縦にしろ。しようがしまいが、協力は決定済みなのだ…そう、弟よ…今からお前は、お姉ちゃんの犠牲…もとい、実験体になるのだ。
なぁに、酷いのはないぞ…きっとプラスになる体験だ。
ふふふ…。