Track 1

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(SE:雨の音) (SE:木戸を叩く音/正位置) (SE:木戸が開く音) 【妹】 (左・通常) おや。 これはこれは、旅のお方。 こんな雨の山の中、尼寺に何用(なによう)でございましょう? まあ。 旅の途中に、この雨でお困りなのですね。 しかし、どうしましょう。 ここは尼寺。 男性は入れぬ場所ゆえ・・・。 【姉】 (右・通常) まぁ、まぁ、妹よ。 よいではないですか。 もうじき日も暮れます。 この雨の中、山道を歩くのは危のうございましょう。 もし。 旅のお方。 ここは尼寺ですので何のお構いもできませぬが、良ければ今夜は泊まって行って下さいまし。 【妹】 (左・通常) そうですね。 姉様(あねさま)がそう仰るなら・・・。 旅のお方、どうぞお入り下さいませ。 (SE:引き戸が閉まる音) (SE:雨の音フェードアウト) 【妹】 (左・通常) 姉様。 男ですわ。 【姉】 (右・通常) ええ、妹よ。 分かっているわ。 【妹】 (左・通常) うふふ。 あの男、私達が狐の妖怪だとは思ってもいないでしょうね。 【姉】 (右・通常) そうね。 この尼寺にいた尼僧たちは私達がみ~んな食べてしまったから、もう誰も私達の正体を知る者はいないわ。 【妹】 (左・通常) 今夜はあの男の精をたっぷり頂きましょう? 【姉】 (右・通常) ええ、妹よ。 ひからびるまで頂きましょうね。 【妹】 (左・通常) そうしましょう。 【姉】 (右・通常) ああ・・・。 楽しみ。