病み幼馴染みの夢物語
幼馴染みの男の子を一途に想っていた
いつか
その妄想が現実になる事を夢見て
チャンスは唐突に訪れた
お隣の両親は旅行で外泊
その間の面倒を見て欲しいと頼まれた
邪魔者は居ない
鍵もある
彼の側に居るのは自分だけ
考えた
これを逃したら
二度とチャンスは無いかもしれない
そして、決心した
彼の両親が帰ってくるまでに
両想いになろうと
自らの全てを彼に捧げよう
そして私は
彼の自宅へと向かった
こ、こんばんは~
ご、ごめんね急に来ちゃって
おじさんとおばさんに食事とか頼まれちゃって
き、気にしなくて良いよ!
香奈が好きでやることだし
それに
……貴方の為なら
な、なんでもないよっ
それより、お夕飯だけどカレーの材料を買って来たの
作るのに少し時間かかるから
先にお風呂でも入っておいてくれるかな
お風呂は後にするの?
……なら、少しお話でもしよっか
お料理しながらになっちゃうけど
貴方はその……
彼女さんとか居るの、かな?
へ、へぇ~
……居ないんだぁ~
好きな女の子も居ないの?
い、居るんだ
その子はどんな子?
き、きっと美人さんなんだろうなぁ~
あはっ、あはは……はは……
……はぁ
う、ううん
……なんでもないよ
香奈もね好きな人が居るの
……ずっとずっと大好きで
考えただけで夜も眠れなくて
あれ?
お、おかしいな
なんで香奈泣いてるんだろう
あはは、き、きっとタマネギのせいだよ
気にしないで
貴方は辛口と甘口どっちがいいかな?
一応、スパイスも何種類か買って来てあるから
好みに合わせて頑張る
え?
な、なにかな?
そんなに近づいたら危ないよ!
いま包丁持ってるし
な、泣いてないってば
大丈夫、大丈夫だからっ
ほら、危ないから離れて
そろそろお風呂沸かして入らないと
お夕飯の前に入っておいた方が良いよ!
カレー作っておくから