左みみさんの耳かき
(SE:衣擦れ)
……んー……ちゅっ……。
ふふふふっ、お耳さんにちゅー、くすぐったい?
でも、したかったんだもーん。
んー、ちゅっ、ちゅおー、うっ。ふふふっ。
可愛いお耳さん、よしよし。うふふふふ。
<SE:耳を撫でる音>
……んー?
あぁーっ、あなたのお耳さん、ちょっと汚れが溜まってるよぉ~?(少しわざとらしく)
もぉー、しょうがないでちゅねぇ。
ママがキレイキレイ、してあげないといけまちぇんね~。ふふふっ。
……てれれってってって~。
耳かき棒~。
これでお耳を、キレイキレイしましょうねぇ~。
……ん? なんでエプロンのポケットに入れてあったんだって?
ふふっ、なーいしょっ。
ほーらっ、いいからじっとしてるのっ。
ちぃが、気持ちよーく、耳かきしてあげるから……。
……くす、あなたの気持ちいい所なんて、ちぃはぜーんぶ、分かってるんだからねぇ?
はぁい、始めるよぉ?
(耳かき開始)
……おー、いーい感じに溜まってるねぇ~。
腕がなりますなぁ~……。
みっみかっき、みっみかっき、ふんふふ~ん。
(SE: 耳かき 吐息1分)
(以下、耳かきしながら、独り言のように呟くように1分)
……ぁ、おっきいの見ーつけた。
取れるかなー?
んっ……んー、ぅ……。
あとちょっと、あとちょっと……っと……。
……あっ、とーれたっ。うふふっ。
(SE:耳かき 吐息1分)
(以下、耳かきしながら、独り言のように呟くように1分)
み~みか~き、み~みか~き……。
いたーくなーいよ、きもちーよ―……。
ふんふんふんふふ~ん……。
……ん。またおっきいのはっけーん。
……んー、しょ……んー、しょ……。
……うん、取れた。よーしよし。
(SE: 耳かき 1分)
(耳かき中話しかけるように)
……ふふ、こうやって耳かきしてるとぉ、付き合いたての頃を思い出すねぇ。
……ね、初めて会った時のこと、覚えてる?
あはっ……恥ずかしい出会い方だったよねぇ……。
道端でおろおろしてるちぃに、あなたが声をかけてくれて……。
……それはいいけど、あなた、ちぃのこと迷子だと思ってたんだよねぇ。
……え? べそかいてたって?
……う、うぅ~、しょうがないでしょお~?
あの時は、警察手帳なくしちゃって、大パニックだったんだもん。
そんなの、バレたら大目玉じゃすまないんだから。
もうだめだ~、って思って、どうしたらいいか分からなくなって……。
……そんなとき、あなたが声かけてくれて、手帳も一緒に見つけてくれて……。
……うん、まあ……見つかったときに安心して泣いちゃったのは、はい、素直に認めますけど……。
……それから、連絡先交換して、ご飯とか行くようになって……。
えへへ、すっごい迷惑かけちゃったのに、あなたが誘ってくれて嬉しかったなぁ。
……ふふっ。
なのにちぃってば、せっかくの初デートで、派手に転んじゃったんだよねぇ。
で、思いっきりスカートめくれちゃって……。
……それで恥ずかしくって私、また泣いちゃって……。
……でも、あの時の貴方は本当に紳士だったなぁ。
足をくじいちゃったちぃを、お姫様抱っこしてくれて……にっこり笑って。
そして、『君の可愛さに夢中でパンツなんて見えなかったよ』って……。
……え? 言ってない?
……あれぇ、そうだっけ……? ちぃの妄想かなぁ……?
ちなみに今日のパンツはぁ……ふふーなーいしょ!
後で自分で確かめて?
(耳かき30秒)
……んっ、よしっ。キレイになりましたぁ。
はぁ……ふぅーっ……ふぅーっ……ふぅーっ……。
……ふふっ、はぁい、それじゃ最後に、ふわふわで細かいのを取っていくねぇ。
(SE*梵天 1分)
はーい、リラックスしてー……。
くるくるくる、くるくるくる……。
こまかぁい、ふわふわの毛がぁ……。
中に残った小さいかすを絡めて取っていくよぅ……。
くるくるくる、くるくるくる、くーるくーるくーる。
……ふふふっ、はぁい、キレイになりましたぁ。
じっとしていられて偉かったねlぇ、いい子いい子。
それじゃあ、次は右耳さんね。
こっちを向いて、右耳さんを上にしてくれるかな?
はぁい、ごろーん。