告白少女★feat.ツンデレ娘
「告白少女★feat.ツンデレ娘」作300y’s
【プロローグ】
ち、ちょっとぉ、なあに?
ジャンピング土下座までして、あたしに恥ずかしいセリフ言わせたいわけ??
呆れちゃう。
でも…、まぁ、
あたしも鬼じゃないし、あんたがそこまでするなら、言ってあげてもいいけど。
それで、何をしゃべればいいわけ?
ぇ、
なに? これが原稿??
ぇぇと……。
………。
……………。
ち、ちょっと?!
こ、こ、ここここんないっぱい恥ずかしいセリフっ?!
あんたバッカじゃないっ?! バッカじゃないのっ!!
…これがいいの?
あぁ、そう…。
そうなんだ。
このセリフがいいんだ…。
はぁ…。
はぁ~~~。
ゎ、わかったわょ…!
さっき、言ってあげるって言っちゃったし…。
言えばいいんでしょ!
しゃべるわよっ。
しゃべればいいんでしょっ!
で~~もっ、一度だけよっ!
いい?
これきり二度と言わないんだからっ!!
まったく…、
ド変態にもホドがあるわ…。
【学校】
はい、お弁当。
なによ、そんな顔しちゃって…。
ち、ちょっと食材が余ったからついでに作っただけよ!
あんたってば、いつもいつも、購買のパン食でしょ?
いらないなんて、許さないわよ?
残らず綺麗に、全部っ、食べなさいよね。
はい、ノート。
このあたしが世界一キレイな字でノート取ってあげたわよ。
って、べ、別にあんたのためじゃないしっ。
ぁ、あんたの汚い字、見てらんなかったの!
あぁ、もぉ、
ヘタクソねぇ…。
見てらんないっ!
どうして、あんたはこんなに不器用なのかしら…、見てるだけでイライラしちゃう。
そんなんじゃいつまでたっても完成しないわよ?
再提出マチガイナシよっ。
しかも、こんなに机汚しちゃって…。
まったく…、
雑巾で拭いたげるから、手を止めて待ってなさい!
なによ。
べっ、別にあんたのためじゃないわよっ。
ちょっと時間が空いたから…手伝ってあげてるだけ。
…付き合ってくれてありがとう?
バカッ。
かっ、か勘違いしないでよ。
ゼンゼン、そういう意味じゃないんだから!!
そういう意味じゃないンだってばっ。
【お祭り】
ち、ちょっとぉ。
なに、ジロジロ見てるのよねぉ。
べ、別に、あんたの為に浴衣着てきたんじゃないんだから!
スケベっ、変態っ。
エロい目でみるなっつーのっ!!
もぉ、何してたのっ!
勝手にうろちょろしたあげく、はぐれるなんて…。
お祭りでそんなにはしゃぐなんて……あんたって、いくつよっ?
はぁ…まったく、
あんたのせいで無駄に歩きまわって疲れちゃったわ…。
買ってきて…。
…何を?
もぉ~、
美味しいものに決まってるでしょぉ!
ヘンなの買ってきたら許さないんだからっ。
【バレンタイン】
はい、チョコレート。
あんたにあげる物好きな女子なんてどうせいないでしょ?
だから、あげるわ。
あんたが、男子に産まれたことを後悔して自殺なんてしたらいい気がしないもの。
…チョコをもらえないくらいで自殺なんてしない?
そんなのわかんないじゃないっ。
とにかく、これで死なずに済んだんだから、あたしに感謝なさいよねっ!
あっ、念の為に言っておくけど…これは義理、義理チョコなんだからっ!
これあげる。
…何って、
はぁっ?!
あんた、今日が何の日か忘れたわけ?
まったく…、あんたの記憶力ってばニワトリ並ね…。
バレンタインに決まってるでしょっ!
ぁっ。
か、勘違いしないでよね。
一個もチョコをもらえないあんたが可哀想だから、一つくらい恵んであげようと思っただけよ!
わ、わかったら、あたしに感謝しなさいよね!
ホワイトデーは倍返し期待してるからっ!
ほら、チョコレート。
なっな何そんなに驚いてるのよ?
べ、別にあんたにあげるために作ったワケじゃないわよっ?
ただの余りものっ!
ちょっと作りすぎちゃって…。
自分で食べたら太るでしょ?
捨てるのももったいないし、
しょうがないから、あげるわけ。
しょうがなくねっ!
念を押すけど、あんたにあげようと作ってないからっ!
あんたもさ、
バレンタインにチョコをもらえて、幸せでしょ。
どうせ誰からももらってないんだろうしっ。
まったく…、ありがたく思いなさいよね!!
【煩悶】
し、嫉妬!?
誰に?
ま、まさか、あんたにっ?!
バッカじゃないのっ。
こ、この、あたしがそんなわけないでしょっ?!
ぅ、自惚れないでよね…っ!!
バカっ!
バカバカバカバカっっ!
なんなのよなんなのよなんなのよっ!
はやく気付いてよ…。
なんであたしの気持ちに気づいてくれなのよ、あのバカ…っ。
でも、認めない。
あたしの…この気持ち、認めないっ。
認めないったら、認めないっ!
あいつなんか好きじゃないし、側にいてほしいなんて思ってないっ!
全然、ぜーんぜんっ、思ってないんだから…。
好きなんかじゃないっ。
好きなんかじゃ…。
絶対、絶対…そう。
ぇ?
あたしがあんたの事どう思ってるかって?
き、嫌いだったらこんな風にしゃべったりするわけないじゃない…。
あっ、嫌いじゃないってだけよ!?
す、好きだなんてヒトコトも言ってないんだから!
嫌いじゃないってだけで、好きでもなんでもないんだからねっ…!!
はぁっ?!
なななななぁに…っ??
ああああんたって好きな人が…いるわけッ!!?
(裏返りつつ)へぇ…、そ、そうなんだ。
ふぅん…。
好きな人が…?
いる…んだ…。
…いちゃ悪い?
そ、そんなんじゃないわよっ。
た、ただ、すごく意外で驚いただけっ。
ウン…、驚いた…。
う……グっ。
ああ…もぉっ、最低っ。
(小声でつぶやくように)キライッ。
あんたなんか…、
あんたなんかっ、大っ嫌い!!
あんたなんて、その女とイチャイチャしてればいいんだわっ!!
【告白】
ぁ、あんたはね、
私の話だけ聞いてればいいのっ。
それで、あ、あああっ、あたしのことだけ見てっ。
あたしも、ずっと…あんたのことだけ見てるからっ。
あんたって、ホントバカよね…。
救いようがないくらいバカ。
あたしがいないと、ほんと、何も出来ないんだもん。
だから、側にいなさい。
ずっと側っ。
い~い? これは命令よっ?!
命令なんだからっ。
ぁっ、あたしはね、
あんたがいなくても生きていけるけど、
あんたはあたし無しじゃ、生きていけないわよね?
だから、一生側にいてあげる。
イヤダって言っても許さないからっ。
だって、もう決めたンだもん。
はぁ? 何言ってんの?
あ、あああんたなんて、す好きでもなんでもないわよっ。
なに、自惚れてるのよっ…。
でも…、
嫌い…でもない。
あぁ……もぉっ。
うるさい!
うるさい!
うるさぁ~い!
あたしの嫌いは、好きって意味なのっ!
だからっ…、あんたなんて…大(溜め)嫌いっ!!
あ、あのさぁ、
あたしはね、別にあんたの事…、
好きとか嫌いとか、特になんとも思ってないし、付き合いたいとも思ってもないけど…。
あんたは違うの?
へぇ…、
違うん…だ?
ふぅ…ん。
そぅ……。
…五年間ずっと好きだった?!
そ、そんなにあたしの事好きだったんだ?
五年間も…。
長いね…五年間って…。
(感極まる)……。
(嬉し泣きしながら)
あれ、ヤダ…ッ。
あたしってば、なんで、泣いてるんだろ…。
ひっく…、涙…、
と、止まらない…っ。
ひっく…ひっく。
べ、べ、別に…嬉しくって……泣いてるんじゃ…ないんだからね…っ。
うぇえん…。
【デレ期】
好き…。
あんたが好き…。
そうよぉ、好きだって言ってるの…///
…もう一回?
バカぁ…。
は、恥ずかしくて死んじゃう…。
(もじもじする)………。
す、好きっ。
こ、これでいいでしょっ///
…くっつきすぎ?
なによぉ…、
あんたがくっついてほしそうな顔してるからしてあげてるんじゃないっ!
やめろって言われても止めないからねっ。
もうちょっと、このまま。
このままでいさせてっ。
だって、離れたくないんだもん…っ。
ずっと…ずっと離さないんだからっ…。
あのね…。
好きって言われるよりも、愛してるって言われた方が嬉しい…かも…///
ああンっ。
こっ、こんな恥ずかしい事、一回しか言わないんだからっ!
あ…、
ぅっ…、
な、なんでもない。
ぃ、いや、その…、なんでもなくはないんだけどっ…。
なんていうか、その…、
(小声で)す、す、す……、好き。
…き、聞こえない?
はぁっ?!
し、信じられないっ…。
だ………、だからぁっ、(早口)あんたの事…好きっていったの!!
…なんだって??
ああっもぉっ!!
あんたわざと言ってない?? 違うの??
ぁ~~~、
う~~~、
も、もぉっ、ちゃんと聞きなさいよねっ!
あ、ああ、あたしは…、
あんたの事…っ、
ひと目見た時から、ずっとずっとず~~~~~と、好きでしたっ!!
そうよっ、好き、大好きっ。
だから、結婚して下さい…っ!
……。
……。
結婚してくれるっ?!
ぅ…嬉しいっ。
ずっとずっと、ず~~~~と、しっかり掴まえてなさいよっ。
離したら、許さないんだからっ!!
ちゅっ。