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プロローグ編

あら? 私の家(いえ)にお客様だなんて珍しい。 ・・・うん? まぁ近くの村では私の事を魔女と呼んでるらしいわね。そういう意味では私が魔女で違いないわ。 ・・・私に用なの? ふーん・・・くすくす♪ 迷いこんで来たんじゃなくて、私が目的で来たのはあなたが初めてよ? すごいじゃない♪ 侵入者を迷わせる深い森とさまよい続ける強いモンスター達を突破してくるなんて相当手練な冒険者さんのようね。それで・・・私にどんな用かしら? 私が村の子供たちを誘拐している? くすくす♪ 人聞きが悪いわね。誰が言ってるのかしら。誘拐だなんて♪ みーんな自分の意思で私に付いて行きたいって言うから連れていってあげてるだけなのにぃ♪ まぁその前にちょこっと魔法かけたり、薬を飲ませたりして素直になって貰ってるんだけどね・・・♪ あはは♪ もう、そんなに怒らないでよ♪ ・・・ふーん♪ あなたはわる~い魔女を退治しに来たってワケね♪ くすくす♪ こわぁ~い♪ じゃあ私も抵抗しないといけないわね♪ くす♪ こういうのはどうかしら?  ・・・あらあら、そんなところで座りこんじゃって♪ どうしたのぉ? 体が上手く動かない? それは大変♪ くすくす♪ 随分と驚いた顔をしてるわね♪ 魔法にはしっかりと対策をしてきたつもりだった? 残念だけれど私は普通の魔法使いとは違うの♪ あなたみたいな「ただ強いだけの人」には私の魔法に抵抗しようなんて無理よ♪ くす♪ さぁ、私に危害を加えようとした愚か者にはどんなお仕置きがお似合いかしら? ムチで叩く? 火炙り? それとも氷漬けかしら? ・・・くす♪ 安心して? 大丈夫よ。私は痛い事は嫌いなの♪ そうね・・・、あなたには私の魔法の実験台になって貰おうかしら♪ せっかく近くの村から調達してきた子達も全員壊れてしまったところだし、ちょうどいいわね♪ それに・・・私好みだし♪ くすくす♪ 何を言ってるかわからない? くす♪ そうね、今からあなたから余計な記憶を全部削ぎ落として、私の言う事だけ聞く可愛い可愛い赤ちゃんになってもらうの♪ まぁ記憶を削ぎ落とす過程で壊れちゃう子が多いから色々と大変なのだけれど・・・、あなたはとっても強いみたいだからきっと大丈夫よね♪ うん? 何をされても絶対にお前なんかには従わないって? くすくす♪ まぁ、そうよね♪ でも私が今からするのはそういう強がりとか反抗的な心とかを消しちゃうのよ? 邪魔な記憶をぜ~んぶ消したらぁ、最後に残るのは何にも覚えてない可哀想な甘えん坊♪ そうしたら私の可愛い可愛い赤ちゃんにしてあげる♪ んふ♪ ママァ~ママァ~♪ ママの為なら何でもちまちゅ~♪ って♪ それが私の幼児退行の魔術♪ くすくす♪ 楽しみね♪ なぁに? そんなに嫌なの? それじゃあ気を強く持つことね♪ この魔法はまだ不慣れだから、きっと精神力が強ければ跳ね除けられると思うわよ? 頑張ってね♪ さぁ、始めましょう? あなたは耐える事しか出来ないけれど・・・、楽しい楽しい幼児退行の魔法を、ね♪

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