耳かき左と濡れ綿棒
はい、左。
そう、同じように、枕の穴に耳を入れて…
じゃあ私もベッドのあっちに回って…
どうしてって、君は私を見てたい派でしょ。
ん、私がいる、私が君の耳かきしてるってちゃんと感じて欲しいしね。
じゃあはじめるわよ、君の耳たぶ拝借…
んしょ
んふっ(
んんっ
んしょっと
はい、じゃあ君の好きな…
ふぅ~ふぅ、ふぅ~ふぅ♪
ほら、嬉しそう。大好きじゃない。
けど、それでいいわ…私は君に幸せな顔をしてもらいたいの。
んしょ
ふぅ
んしょっと、ここがもうちょっと
ふぅ~ふぅ、ふぅ、ふぅ~♪
また、息吹きかけたら、ぴくぴくして、ほんと好きなんだから。
ほらほら、ふぅ~ふぅ、ふぅ~、あはは♪
いいのよ、どんな表情だって見せて。ここには私しかいないから。
それとも、窓から覗く小鳥に見せるのも恥ずかしいの?
ん、んしょ
んっ
んふぅ
ふっ
んん~君の耳たぶの形…私の好みかも…触り心地もできたての綿あめみたい…
ふぅ~ふぅ、ふぅ~ふぅ~
んしょ
んっ
んんっ
んふぅ
んっ
ふぅ~ふぅ、ふぅふぅ~
ふぅう~
うん、綺麗になったわ!
じゃあ、仕上げに、もう一回洗浄液で耳全体を拭上げるからね。
また天井を見ててくれる?
痛かったら手を挙げてくれればいいわ。
もちろんそんなの無視するけど。
くふふ、ケア中は私だって、集中してるから、仕方ないのよ。
んしょっと
んんっ
んっ
あ、そうそう、綿棒に洗浄液つけて、耳の中も綺麗にするわね。
じゃあ右から…君に覆い被さる感じになるけど、苦しかったら言って。
んしょ
よっと
ん? また鼻くんくんして…私の匂いかいでる…好きなの?
んふふ…え、いや…私もあの人の匂いが、大好きだったなぁって思ったの。
シャンプーでも香水でもなくって、その人自身がもってる、雰囲気みたいなもの…
嗅ぐだけで、心がこそばゆくなっちゃう感じよ。
匂いも癒しには重要なの。
私の匂いを君が好きだって思ってくれるなら、それで安らげるなら、浸ってて。
んっ
しょっと
ここは特別な場所じゃないけど、今は布団の中で、添い寝されてるとでも思って。
ん
んふぅ
んんっ、よし、綺麗になった!
え、終わり? 耳かきは終わりだけど、まだまだ、私のご耳愛(じあい)はこれからよ♪