トラック6 処方箋より効果的?結先生の癒しの耳かき
はい、次の患者さんどうぞ……(猫かぶりモード)
ん? ……なんだ、キミか。愛想を振りまいて損をしたな。
どうした。
今日は君の診療日ではないだろう
なんだ?もしかして、私に会いたくたまらなくなってしまったのか?
ふふ、そんな殊勝(しゅしょう)なキャラでもないか。
どうせまた性欲をため込みすぎて、私の管理が物欲しくなってしまったのだろう?
まったく君という奴は、本当にしようがないな……
どれ、こっちにこい
まずは手始めに耳でも舐めてやろう……
(右耳で)
……んぁ……んん?
(覗き込む)
……なんだこれは(静かに怒って)
おい。耳掃除を最後に行ったのはいつだ
まさかこんなに汚らしいものを私に舐めさせていたとは……
なっていない……まったくなっていないぞ
患者の……というか、キミの分際で、無礼も甚だしい
ほら、そこになおれ。
いまから私が、その性根を叩き直してやる
……ん?なにをするのか、だと?
まあせっかくだ。そのまま目でも閉じていろ
動くなよ
……ふふ、どうだ、驚いたか?
今からこの綿棒で、その穴の汚れという汚れを削ぎ落してやる……
……ん、おお、ごっそりとれるぞ……
ふむ……これは意外にも……気持ちのいいものだな……なかなか爽快だぞ(独り言のように)
どれ、もうすこし奥まで……
ん……ぬ……ん……んう……
ふふ、もう綿棒がすっかりと湿ってしまった
ほらみろこの汚れを
まったく汚らしい。
すぐに新しい綿棒が必要になってしまうなあ
ふふ。しかたのないやつめ
ん……ん……ん……ん……(40秒)
ふう、やれやれ……こんなに掃除しがいのある耳ははじめてみたぞ
まあとはいえ耳掃除自体、あまりしたことはないんだがな……
ん?あたりまえだろう。
本来こんなことは、医者の領分ではない。私は耳鼻科ではないからな。
もし頼まれたとしても、自分でキレイにしておけとつき返すか、ナースにさせるのが関の山だ
これで暇があるわけではないのでな
ん? なんだその不思議そうな目は? なぜ今日に限ってしてくれるのか、と?
さて、なんでだろうな……少しは自分でかんがえろ(含み笑い)
ん……ん……ん……ん……(60秒)
うむ。そろそろいい頃合いか。
そのままだぞ
みみふー(15秒)
ふふ、心なしか、私の息で一段と綺麗になった気がするぞ
どれ、もっとやってやろう
みみふー(60秒)
うむ。いいだろう
反対の耳をだしたまえ
(左耳)
ほうほう、これはまた酷いな、汚れがみっちりとへばりついて……
ふふ、一体どんな気分だ?
自分で視認できないところで、女性にじっくりと汚らしい垢を見られるのは
さぞかし恥ずかしいだろうなあ
ふふふ、まったく滑稽だよ……
さて、出来の悪い患者のフォローアップだ。
ほかならぬ担当医として、腕を振るわねばなるまい
そら、いくぞ……
ん……ん……ん……ん……(60秒)
ふふ、こちらの耳も相変わらずだな
動物は常に自分の体を清潔に保ちたがるものだが……よくもまあ自分の体の一部を、こうも見事に汚したままにできるものだ。
……と、それも今更か。
君が自分の体を汚してしまうのは、いつものことだからなぁ。
……ふふ、なんだその顔は? なにか、よこしまな事でも思い出していたのか?
まったく、君は本当にいやらしい奴だ……。
まあ、好きにすればいいがな。
ふふふ……
ん……ん……ん……ん……(40秒)
そら、もう新しい綿棒が必要になったぞ?
まったく、こうもすぐダメになるようでは、今後キミの治療費に綿棒代も計上させてもらうかな。。
……ん?次回もしてくれるのかと?
ふふ、おめでたい頭だな。
勘違いするな。これは今日限り。君の耳が見るに堪えないほど汚れていたからだ。
いわばこの耳掃除は、私が次回以降、スムーズな治療を行えるように自主的にしている医療行為
残念ながら、君が期待しているような特別な処置などではない
まったく、うぬぼれもここまでくると笑えるな……ふふふ
ん……ん……ん……ん……(40秒)
……なんだ、ものいいたげたな目だな。
がっかりしたか?自分が特別ではないと知って。
まったく……
☆↑この部分だけ耳かきをしながら
まったく……のあとは、耳かきをとめて
先ほども言った通り、この耳掃除は医療行為であり、特筆するような処置ではない。
処置ではないのだが……。
キミ以外の他の患者にはしない
これもまた、事実だ
ふふ、なぜかって、そんなの……
自分で考えろと、言っているだろ?(ささやき)
ふふ、これからも、いい被験者として頼むぞ。
おっと間違えた。患者として、な。
ふふ。
さて、最後にもう一度
ん……ん……ん……(60秒)
……ん。いいだろう。
仕上げだ
みみふー(60秒)
よし。
それでは、帰っていいぞ。
……ん?なんだ、どうした? 眠たくなってしまったのか?
まったく……どこまでも世話を焼かせるな、君は。
しかたない、次の患者が来るまでまだ時間があるから、そこの診察台の上で休んでいるといい。
休んで体力を温存するのも、次回の検診のためには必要だろうからな……
ふふふ……