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Track3先輩と私の記録〜6月11日〜 (前回同様日記を朗読するような感じで) 先輩と私の記録 6月11日 先輩が私の家にきて1週間になる。 今でも先輩はあまり私と会話をしてくれないし、たまに口を開いても帰してくれとばかり言う。 そんな先輩が私の愛を受け入れて心から求めるようになってくれるのが今から楽しみで仕方ない。このままずっと一緒にいて、語りかけて、お世話を続ければ、いずれそうなる、絶対に。 そう思いながら、夜の日課である、地下室に設置したカメラを使った睡眠中の先輩の観察を始めたら、先輩が何だかおかしな動きをしているのがわかった。どうも腕の拘束を解いてしまったようだ。これはいけない。すぐに部屋に向かおう。 (SE:扉を開ける) (暗闇の中、拘束を解こうとしている先輩に優しく話しかける) 先輩…?こんな夜遅くに何をしているんです? ふふ、今ビクッて跳ねましたね?暗闇でもハッキリわかりましたよ。 電気…つけますね? (SE:電気スイッチ) (怒気は無く、諭すような感じで) あぁ、やっぱり。 先輩、ダメじゃないですか。腕の拘束、解いちゃったら。 それは先輩が私を好きになってくれるまでここにいて貰うための大切なもの。 私と先輩を繋ぐ赤い糸も同然のものなんですよ。 ほどいちゃ、いけないものです。 あは。どうしてバレたんだって思ってます? 簡単ですよ、先輩が私の家に着てくれてからもう一週間経ちますけど、私、毎日先輩が眠りに就く様子をモニターで眺めてたんですから。 あれ、言ってませんでしたっけ?この部屋、監視カメラで、先輩のこと、24時間見守れるようになっているんです。 先輩が眠っている様子、とっても愛らしくって、最初の日は寝ないでずっと見入っちゃってたんです。先輩ったら寝相がよくないから掛け布団蹴飛ばしちゃったんですよ。私が掛け直してあげたんですけど、ふふ、知らないですよね? 勿論今夜も眺めてました。 そうしたら先輩、いつもと様子が違うからどうしたんだろうと思ってたら、両手の拘束、外しちゃったんですもん。 それで私がここに来たんです。 あはは、なんです?動いてたら外れちゃった、ですか? ふふ、先輩って、嘘は下手なんですね。でも、私、先輩のそういう所も好きですよ。 けど、そろそろ私の愛情、先輩にもわかって貰える頃かと思ってたんですけど、そうでもなかったみたいですね。少し、残念です。 あぁ、慌てることないですよ。別に怒ったりなんてしてませんから。 逆に、逃げ出したいと思うほど先輩に嫌な思いをさせていたんだって思って、私、とても反省しているんです。 やっぱり、そうやって無理矢理繋がれるなんて、嫌でしたよね。動きたくでも動けない、不自由さばかりが募っていく毎日で、確かに、そんな状態で私のことを受け入れて欲しいだなんて、無理がありました。 私も、先輩をそうやって拘束するのは良いことじゃないってわかってたんですけど、どうしても先輩を私のところに置いておきたくて…。本当に、すみませんでした。 私がしないといけないのは、逃げ出したいって思う気持ちが湧かないような、そんな環境にしてあげることだったのに、それに気づけなかったなんて。 先輩。もう先輩をこんな鎖で縛り付けるのはやめます。 ちゃんと私を好きになって貰うためには何をしたら良のか、わかりましたから。 だから、もう、こんなことはしません。 どうすれば先輩に窮屈な思いをさせずに私の家にいてもらうのか、そしてもっと私に頼って貰う為にやるべきことが何のか、ハッキリしましたから。 その両脚に残ってる拘束も、すぐに外してあげますね。 でも、その前に、この注射だけ、打たせてもらいます。 ふふ、ただの睡眠薬ですから、そんな怖がらないで下さい。 先輩には、もう手足を縛らなくても良いように処置を施すので、少しの間だけ眠って貰うだけです。だから、恐ろしい事なんて無いですよ。 あ、施す処置がなんなのか、一応言っておいたほうがいいでしょうか。先輩も、何をされるかわからないまま眠らされるのは嫌ですよね? (脅したり怖がらせるのでは無く、あっけらかんとした感じで) えっと、思うんですけど、先輩はもう二度とこの家から出ることは無いですし、私以外の人間に会うことも無いですよね。 だったら、先輩にはもうその手足、邪魔なだけなんじゃないかなって思うんです。だって、一生この家の中にいて、更に先輩の身の回りのことは全部私がするんですから。 なら、もういりませんよね?それ。 それに、手足があるからそれを縛らないといけなくなって、縛られることで、不自由な思いを感じてしまうんです。だったら、そんな手足は初めから無ければいいんですよ。 腕も足も無くなれば、先輩を拘束する理由は無くなりますから、きっと自由を感じて貰えると思いますし、それに、そうなれば先輩は、私に頼らないと生きていけなくなるので、思う存分私に甘えることができるようになるんです。 だって、そうしないと生きられないんだから、もう私に頼らざるを得なくなりますよね? そうして先輩は何の気兼ねもなく、心から私という存在に全てを委ねて生きていくことができるようになるんです。 私も、是非先輩にそうして頼って欲しいって思ってますし、だから、先輩の手足なんか無い方が、お互い幸せになれるはずなんです。 ふふ、それに、そうやって体に余分なものがいくつもくっついてるから、先輩も考えなくて良いこと考えちゃったり、やっちゃったりするんですよね。 わかってますよ。ふふふ、逃げようとしたのだって、それは先輩の本心じゃないんです。 このまま一緒に暮らしていればすぐに私の愛を受け入れてくれるようになるのはわかってますけど、その余計なモノのせいで中々素直になれないみたいなので、私が助けてあげます。 この注射で眠っている間に、先輩から不要なモノ、全部取り外してあげますから。 ふふふ。青ざめた顔してますね。大丈夫ですよ、大丈夫。何も怖くないですよ。 きっと先輩も、後で感謝してくれるはずですから。私、わかってますから。 あ、それとも先輩って、注射苦手でしたか? 痛いのは一瞬ですよ。ほら、この注射をすれば、すぐに眠たくなって、意識を失えます。その間に先輩の体から邪魔なものを切除しますから。 じゃあ、ちょっとだけ、おやすみなさい。しましょう。 目が覚めたら、今以上に私の愛を一身に受け止められる素敵な体になってますから。 (SE;鎖がジャラジャラ鳴る) ふふ。逃げようとしても無駄ですよ。 どれだけ暴れたって、脚は拘束されてるままなんですから、逃げられません。 ほら、こうして鎖の長さを調節して限界まで短くすれば、ね?先輩の脚、ベッドに張り付いて動けなくなっちゃうんです。 んふ、こんな綺麗な脚に針を刺すなんて、それも一瞬とはいえ先輩に痛みを感じさせるなんて、本当は絶対にいけないことなんですけど、でも、どうせこの脚も取っちゃうんですし、いいですよね? じゃあ、刺しますよ、はい。ぷす、っと。 ほら、お薬、全部注入していきますからね。 暴れたら駄目ですよ。針が折れたら大変なことになっちゃいますから。 (子どもをあやすように) …はい、全部入りました。痛いの我慢できて、とっても偉かったですよ。先輩。 すぐに眠たくなりますから。そのまま楽にしてて下さい。 よかったですね。これからは、思う存分、私に依存して生きていけるようになるんですよ。 先輩も、そうなるの、楽しみですよね? ん?少しずつ力が抜けてきましたか? ふふ。注射される前はあんなに元気だったのに、すっかり大人しくなっちゃいましたね。 いいんですよ。そのまま、何も心配せず、ぐっすり眠って良いんです。 ほら、頭撫でててあげますから。ゆーっくり、ゆーっくり、寝てしまいましょう。 うつらうつらしてきましたね。頑張らなくて良いんです。そのまま、すやすやと、気持ちの良い眠りにつきましょう。 さぁ、おやすみなさい。先輩。 …先輩?あは、嬉しいなあ。先輩が私に撫でられながらこんなに心地よさそうに寝ちゃってるなんて。うふ、うふふふ。それじゃあ先輩。今から先輩が、今よりもっともっと私のことを好きになれるように、お手伝いしてあげますからね。 (SE:電話発信音) (伝手のある医者への電話。事務的な口調) あ、もしもし、先生ですか?はい、私です。 あの、男の人を一人、ちょっと、お願いしたいんですけど、 はい、私の家にいますので。はい、はい。 ありがとうございます。それじゃあ、お願いしますね。

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