Track 8

エピローグ

 ……んー?  人間、どーした?  眠れないのかー?  ……ふふ。なんだー、その顔? 怖い夢でも見て、寂しくなったのかー?  ……んー?  あー。なるほどなー。余がいつか、元の世界に帰っちゃうんじゃないかって、心配になったわけかー♪  ふふ。可愛いなー、人間は♪  だいじょーぶ。余は、帰らないよー。  というか、正確には、帰れないんだけどなー?  謀反とか、暗殺とか、まあ、色々あってなー。  ふふ。そんな顔、するなー?  人間は、優しいなー。  別に、後悔はないよー。  余、向こうに家族はいないし。  それに、余がいなくたって、向こうは向こうで、上手くやれてるだろーしなー。  ……ぶっちゃけ、こっちの世界のほうが、楽しいしなー。  ゲームとか映画とか漫画とか。人間界の娯楽は、いくら何でも進化しすぎだー。  あとは……  向こうには、人間が……  お前が、いないからな。  だからさ。  お前に嫌って言われない限りは……  余は、ずっと、お前の傍にいるよ。  だから……安心しろ。  なー?  ……うん♪ いい子だ♪  ん……♪  ……ちゅっ♪  ふふ♪ おやすみ。  お前が目を覚ましたとき……余は絶対に、そばにいるから。  安心して……眠れよな♪