エピローグ
はぁ……
うー。我、さっき、ぼーっとして、変なこと言ってなかったか?
うぅ~~~っ。
貴様、そのニヤけた顔をやめろ! まったく……。
はー。本当に、全部、貴様のせいだっ!
貴様とさえ出会わなければ、こうはならなかったのに……!
……いや、でも、あのとき貴様が来なかったら、我、肉体に戻ってないわけだし……。
うぅ~~。
くそっ! 怒りのやり場がない! くそ、くそぉっ!
……ふん! まぁいい。
人間どもへの復讐は、無期限延期だ。
それまで、貴様の家に住まわせてもらう! いいな!
……なんだ。
我が住むことに、まだ文句があるのか?
……え。
わ……我、働かなきゃいけない……の?
え、えぇ~……。
いや、うん、はい。そりゃ、何事にも金が必要なのは、分かってますけどぉ……。
だって、我、メドゥーサですよ? そんな我を雇ってくれるとこなんて、ある?
それに、ほら。働くにしても、戸籍ってのがいるんだろ? 我、戸籍ないし。
な? だから、貴様が我を養ってくれないと! 困る!
……う、うぅ~~。
わ、分かったよぉ。何とかする……。
うーん……昔、魔法使いと戦ったとき、催眠魔法とか聞きかじった記憶があるから……それ使えば何とかなるか……。
魔力もたっぷりあるから……まあ、我のことを誤魔化すくらいはできるだろ……。
え? あぁ……そうか。後は、我の名前か。
メドゥーサ、って名乗るのは、確かにこの国ではおかしいな。
別に、呼び名にこだわりなんてないし、適当でいいんだけど……
ん~~……
じゃあ……“メメ子”。
え? ダメ?
この国の伝統的な命名法なんじゃないのか? 名前の最後に、“子”がつくのは。
ま、変だったら変えればいーし。
とりあえず、今日から我はメメ子ってことで。
ほら。貴様も今度からそう呼べよ?
……うん♪ それでいいんだ♪
じゃあ、改めて。
これから……よろしく頼むぞ♪
ふへへー♪