プロローグ
(ヒロインが体育倉庫に部活で使ったバレーボールを片付けに来る)
【SE:ボールの入ったカゴを運ぶ音(キュルキュルキュル)】
【SE:体育館倉庫の扉を閉じる音(ガラガラ、バタン)】
(体育倉庫内の聞き手と遭遇するヒロイン)
//正面 距離普通
お? あれー? まだ残ってたんだ? 男子の方ってもう終わってなかった?
//正面 距離普通
あー、なるほど。今日はキミが後片付けやることになってたんだね。でもさ?
キミ、残って一人でやってること、結構多くない? もしかして、イジメられてんの?
そうだったら……私に相談してね。部長に直接言いつけてやるんだからっ!
……へ? ジャンケンでいつも負けてるだけ? ……なんだー、心配して損しちゃったよ。
まー、でも、キミがそういう目に合ってないんなら、いいか。少し安心したかも……。
//正面 距離普通
ん? 私? 私は、自主練してただけだから、他の子はみんな帰ってるよ。
さすがに、自分のワガママで残ってるのに、後片付けやって欲しいから帰るの待ってて。って言うのは違うじゃん?
私が好きでやってるんだから、片付けるのも自分でやらないとね。
//正面 距離普通
はは♪ 別に真面目じゃないよ。もっと上手くなりたいって思うのは、普通のことじゃん?
私ってばセンスとかあんまりないからさー。練習いっぱいしなきゃだし。
バレーってチームスポーツだけど、個人の能力はもちろん必要じゃん?
だから、自分のできること、もっと増やしておきたいんだよねぇ。
//正面 距離普通
ん? 練習、付き合ってくれるの? おー♪ それは嬉しい。
やっぱり男子の方がパワーあるからさ、いろいろいい練習にはなりそう。
でも、今日はもうヘトヘトだから……それは、また今度でいいかな? ね? ダメ?
……よっし、やったぁ♪ 約束ね~♪
……ん? そりゃあ、嬉しいよ。 なんたってキミと一緒に練習できるんだからねぇ♪
ふふ♪ 予想外の収穫だなぁ……。 //小声:ニヤニヤしてる感じで
ん? あぁ、何でもない何でもない! 大丈夫だよ~。
あ! 話し込んじゃってごめんね。パパっと片付けて、早く帰ろう。
お腹も空いてるしね……あははは……♪
【SE:ボールの入ったカゴを運ぶ音(キュルキュルキュル)】
//正面 距離普通
よし、これでオッケーだよ。キミの片付けはもう済んでたのに、付き合わせちゃって悪いね。
そう言えば、なんで電気つけなかったの? ……壊れてる? へー……。
【SE:電気のスイッチのON/OFFを繰り返す音(カチカチカチ)】
//正面 距離普通
あぁ、本当だ。なーんにも、反応しないね。……月明かりと、体育館の光がちょこっと入ってきてるから、全然見えないことはないけど……。
さすがにこれはよくないね。明日先生に言っておこう。
最初にさ? 倉庫入ってきて、電気も付いて無かったから、誰も居ないと思ってたのにキミが居て、
めっちゃ驚いちゃったよ。あははは♪ ……えー? そんな感じに見えなかった? そう?
じゃあ、自分からバラしちゃったのか……あらら、それは失敗しちゃったなぁ。頼れる先輩キャラを、頑張って演じてるのに……ふふっ♪ //楽しそうな感じで
//正面 距離普通
わぁ、ごめんごめん。冗談だから、冗談……。そんなに本気にしないで。
さすがに真っ直ぐ褒められると、照れるよ……。
【SE:体育館の電気のスイッチが切れる音(パチ……)】
(体育館の電気が消され、焦るヒロイン)
//正面 距離普通
ん? あれ? ちょ、ちょ……体育館、電気消されちゃった? まだ私たち残ってるのに……。
守衛さんかな? それとも部員の誰かとか?
とにかく……い、急いで出ないと……。
【SE:扉を開けようとする音(ガチャン)】
(閉じ込められたことに気付き、動揺するヒロイン)
//正面 距離普通
んっ! ……えぇー。
ドア……開かないんだけど……ど、どうしよう……。なんで? 勝手に、閉まっちゃった……とか?
鍵無いから、開けられないし……。どうしたら、いいかな? ※嘘です
……(聞き手が自分がやる的なことを言う)
そ、そうだねっ! お願いっ。
何かが引っかかって、開かなくなってるだけかも、しれないし……。
【SE:連続で扉を開けようとする音(ガチャッ、ガチャ、ガチャ)】
//正面 距離普通 → 正面 距離近め に移動
//正面 距離近め
ど、どうかな? なんとか、なりそう? //少し不安そうな感じで
(全然ダメ的なことを言う聞き手)
//正面 距離近め
ビクともしない……のかぁ……。あー……どうしよう。
完全に……閉じ込められちゃったみたい、だね……私たち……。
//正面 距離近め
はー……どうしようか? ……ケータイは更衣室だし、キミもそうだよね?
……むー。
(聞き手と少し話す)
//正面 距離近め
大声で助けを呼ぶ? ……うーん、それもどうかなぁ? 無駄に体力消耗するだけじゃない?
ほら、一年くらい前に体育館、改修入ったの覚えてない? あれ、どこからか、うるさいってクレームが入ったとかで……。
扉を完全に閉めちゃったら、体育館の音、全然聞こえなくなってるんだよ? 今……。
……ははは、新しくなったのは嬉しかったから、めっちゃ喜んでたのになぁ。まさか、こんなことになるなんて……。
ふぅ……どうしたもんかなー。
(聞き手が少し話す)
//正面 距離近め
そう? 落ち着いてるように見える? だったらそれは……キミのおかげかなぁ。
一人だったら、たぶん泣いちゃってたかも? あはは♪
泣いてもどうにもならないからねぇ……。
不幸中の幸いというか……。明日は土曜だけど、バスケ部がウチで練習試合あるって言ってたの、覚えてるよ。
朝まで耐えれば、脱出はできる。それが分かってるから、落ち着いてるように見えるのかもね。
それに、帰ってこない私たちに気付いたら、親が探してくれるかもしれないしね。
だから、騒いで体力消耗しても、しょうがないなぁーって思っちゃってさ。
(聞き手がヒロインを褒める)
//正面 距離近め
はは、ちょっぴり強がっては、いるんだよ? でも、まぁ……さっきも言った通り、一人きりじゃないから。
だからさ、助けが来るまで、二人で待っていようよ。
頼りない先輩からの、お願い……聞いてくれない? //ちょっと甘える感じで