Track 5

お姉さんはダラダラしたい

//ダミーヘッド位置・7(左・近い) //SE ドカッとソファーに座る音。 【逢坂】 「うっへー……疲れたぁ……」 【逢坂】 「こんなに働いたの、お姉さん久しぶりだ。  はぁー……後輩のために頑張った……偉い、お姉さん、偉いゾー」 【逢坂】 「………………むむむむむむ」 【逢坂】 「こら、後輩。何をぼけぼけな顔で私を見ているんだい?  お姉さん、頑張ったって言ってる。かわいい後輩のためにだ」 【逢坂】 「ほら、お姉さんに言うことあるだろ。  あ。ありがとうとかじゃないからね?  そこは、年上として当然の義務だからさ」 【逢坂】 「そうじゃなくてぇ……むむむぅ………………」 【逢坂】 「…………褒めろよぅ」 【逢坂】 「褒めなさい、後輩。私は頑張りました。  私を褒め称えて、ヨイショしまくりなさい」 【逢坂】 「大体、お姉さんはできるだけ頑張りたくない族のヒトなんだ。  褒められないとがんばれない。『癒やし部』に入ったのだって、  てっきり風鈴とか聞きながらお昼寝する部活だと思ったからだし」 【逢坂】 「はぁ……それが、気がつけば三年間も真面目に勤めてしまった。  我ながらよくやったもんだ」 【逢坂】 「こんなスキルも身についたし、後輩たちは可愛いし、  ……何だか変な気分。全然私に似合ってないなぁ」 【逢坂】 「ま、そのおかげでキミの髪を切ることも出来たわけだし?  お姉さんとしては、結構満足ではあるんだけど……」 【逢坂】 「もうすぐ私も卒業かぁ。  この部室にも、もう来なくなるのか……」 【逢坂】 「あー……やっぱ変な気分」 【逢坂】 「やっぱり青春って嫌いだな。  過剰に美化されるせいで悲しくなるよ」 【逢坂】 「ふふふ。夕暮れがあんまり綺麗だから、変なことを口走っちゃった。  今のは全部忘れなさい。誰かに喋ったら針千本飲ませるから」 //SE 逢坂。自分の膝を叩いて立ち上がる 【逢坂】 「さて、それじゃあ『続き』をしようか」 【逢坂】 「髪を切るだけで終わりじゃないよ。  その眉! ずっと気になってたんだ」 【逢坂】 「あと、首の裏の産毛も剃りたいし……。  なんならヒゲも剃ってあげよう。先輩に任せ給え」 【逢坂】 「ふふ」 【逢坂】 「さ、おいで。癒やし部4番の力を見せてあげよう」