お姉さんはダラダラしたい
//ダミーヘッド位置・7(左・近い)
//SE ドカッとソファーに座る音。
【逢坂】
「うっへー……疲れたぁ……」
【逢坂】
「こんなに働いたの、お姉さん久しぶりだ。
はぁー……後輩のために頑張った……偉い、お姉さん、偉いゾー」
【逢坂】
「………………むむむむむむ」
【逢坂】
「こら、後輩。何をぼけぼけな顔で私を見ているんだい?
お姉さん、頑張ったって言ってる。かわいい後輩のためにだ」
【逢坂】
「ほら、お姉さんに言うことあるだろ。
あ。ありがとうとかじゃないからね?
そこは、年上として当然の義務だからさ」
【逢坂】
「そうじゃなくてぇ……むむむぅ………………」
【逢坂】
「…………褒めろよぅ」
【逢坂】
「褒めなさい、後輩。私は頑張りました。
私を褒め称えて、ヨイショしまくりなさい」
【逢坂】
「大体、お姉さんはできるだけ頑張りたくない族のヒトなんだ。
褒められないとがんばれない。『癒やし部』に入ったのだって、
てっきり風鈴とか聞きながらお昼寝する部活だと思ったからだし」
【逢坂】
「はぁ……それが、気がつけば三年間も真面目に勤めてしまった。
我ながらよくやったもんだ」
【逢坂】
「こんなスキルも身についたし、後輩たちは可愛いし、
……何だか変な気分。全然私に似合ってないなぁ」
【逢坂】
「ま、そのおかげでキミの髪を切ることも出来たわけだし?
お姉さんとしては、結構満足ではあるんだけど……」
【逢坂】
「もうすぐ私も卒業かぁ。
この部室にも、もう来なくなるのか……」
【逢坂】
「あー……やっぱ変な気分」
【逢坂】
「やっぱり青春って嫌いだな。
過剰に美化されるせいで悲しくなるよ」
【逢坂】
「ふふふ。夕暮れがあんまり綺麗だから、変なことを口走っちゃった。
今のは全部忘れなさい。誰かに喋ったら針千本飲ませるから」
//SE 逢坂。自分の膝を叩いて立ち上がる
【逢坂】
「さて、それじゃあ『続き』をしようか」
【逢坂】
「髪を切るだけで終わりじゃないよ。
その眉! ずっと気になってたんだ」
【逢坂】
「あと、首の裏の産毛も剃りたいし……。
なんならヒゲも剃ってあげよう。先輩に任せ給え」
【逢坂】
「ふふ」
【逢坂】
「さ、おいで。癒やし部4番の力を見せてあげよう」