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見知らぬ女性たちに連れられた小屋で

【ミア】 ……はい、目隠し外しー ごめんねぇ、窮屈だったでしょ? 【テリム】 すまないな、こんなところに連れてきて…… これも仕事なんだ、許してくれ 【リュウナ】 ん、よし……じゃあそろそろテルしてくるわ おまえらしっかりこいつ見張ってろよ 【ミア】 はーい♪ 【ミア】 ……ふぅ、退屈ー どうしてこんなことしなきゃならないのかしら? 【テリム】 ぼやくなよ……仕方ないだろう? 金がないと明日の生活もままならん 【ミア】 そりゃそうなんだけどさぁ……はぁ…… ん? よく見るとこの子……目がすっごいキレイ…… 【テリム】 こらこら、こいつは商品だからな モノと交換だよ、傷つけたら価値が下がるだろう? 【ミア】 えー、傷つけるだなんてそんな! 優しくやさしーく遊んであげたいなーって♪ 【テリム】 だめだ、不安材料を作るわけにはいかない 【ミア】 ちぇー、テリムのケチー 【リュウナ】 ……はぁ? おいっ、そりゃどういうこったよっ!? 【ミア】 ……ん? なんか……もめてない……? 【リュウナ】 おい待て! 自分の息子だろうっ!? もう少し考えて……おい……おいっ!?? 【リュウナ】 ……は、ははっ……なんっだそりゃあ…… くそがぁっ、ふっざけんじゃねえぇッ!!! 【テリム】 ……雲行きが怪しいな…… もしかするとこいつ……一銭にもならないんじゃあ…… 【リュウナ】 あーくそっ……どういうこったよこりゃあ!? 身代金用意できない……? 世界企業の御曹司じゃなかったのかよ!? 【テリム】 ……あー、そうか……そういうことか…… 【リュウナ】 ……? だからどういうことだって…… 【テリム】 跡継ぎの順番だよ 順番というか……ハメられたな…… 【テリム】 上の子らは警戒が厳重だった だから一番下のこの子を攫ってきた 【テリム】 だが、あまりにもラクすぎたから…… 最初から警戒なんてしてなかった、というのが正解か 【リュウナ】 ……??? 【テリム】 つまり……攫うよう仕向けられた、ってことだな 【リュウナ】 ……はぁ?? いや……意味わかんないんですけど? 【テリム】 ふぅ……向こうにとっては、食い扶持や争いの種がひとつ消えた 【テリム】 そのお手伝いを、私たちはしたんだ ……これで理解できるか? 【リュウナ】 ……いつからあたしらが狙ってるって知ってたんだ? 【テリム】 さぁね、内情は知る由もなし 体よく利用された……それは間違いないな 【リュウナ】 ……じゃあなにか? 気持ちよくバンバン産んだはいいが、邪魔になってたと……? 【テリム】 まぁ、上の子らが優秀で護衛も万全、将来有望なら……いらないわな 【リュウナ】 ……は、ははは……無駄骨の上に、お荷物……? うわー最悪だな……こんなのどうしろってんだよ…… 【ミア】 ちょっとあんたたちぃ、この子の顔見てあげて? 泣きそうになってるでしょ、ほら 【テリム】 ん……あぁ、すまないな 事実しか口にしないもんで……悲しいか? 【ミア】 そりゃそうでしょうよ…… 親に捨てられたなんて、簡単に受け止められる? 【テリム】 いや……私は物心ついたときにはひとりだったからなんとも…… 【リュウナ】 あたしもな、だからこんなことやってる……違うか? 【ミア】 はぁ……じゃあね、ちょっと考えてみて? この子はもう、私たちのモノなのよ 【ミア】 帰る場所がなくなって……まぁ私たちのせいなんだけど でも私たちが関与しなくても、いつかは放り出されてたんじゃない? 【テリム】 まぁ……この現状を見るに、可能性は否定できないな 【ミア】 でしょ? じゃあ私たちは、この子を救ったことにすればいいのよ 【リュウナ】 ……? ごめん、意味わかんねぇ 【ミア】 だからね……この間いってたビジネス、今やってみない? 【リュウナ】 このあいだ……? えっと…… あぁ、売れそうな男の精子を回収して売るっていう……は? 【ミア】 そうそれ! この子かわいいしさぁ……いいと思わない? 【リュウナ】 いや……こいつ、需要ありそうなのか? もっとさぁ、男らしくてカッコイイほうがよくないか? 【ミア】 リュナちゃん遅れてるー! 最近はね、カワイイ子も候補にあがるんだよ! 【ミア】 それに、そんな男性をラチるのも骨折れるしさぁ…… ヘタしたらこっちが怪我するかもしれないじゃん? 【ミア】 その点この子なら、親から公然と捨てられた身 誰も探さないし、誰もこの子の未来を保証しない 【ミア】 それを、私たちが作ってあげるの リュナちゃんだって、やるなら義賊っぽいことがいいんでしょ? 【リュウナ】 まぁ……そうだな…… コイツんところは黒い噂がいくつかあったから狙ったんだし 【ミア】 でしょ? それなら、人助けってのもいいんじゃない? ほっといたら確実に死んじゃう子を、助けてあげるの 【ミア】 その上で、私たちの儲けに繋がればバンバンザイ この子の食費も稼げて、一石二鳥ってわけ 【ミア】 だからさ……ちょっと試してみない? もちろん反応悪そうだったらナシの方向で 【リュウナ】 へぇ……ミアがそこまでいうなら可能性ありそうだけど……テリムどう? 【テリム】 確かに可能性はあるな よくよく見れば、婦人受けしそうな見た目な気がしないでもない 【リュウナ】 そっか……じゃあやってみるか ただし、あたしはやんないからな、見てるだけ 【ミア】 えー? それって不公平じゃない? もし儲かっても三等分してあげないよ? 【リュウナ】 ハン、つまんないセックスはごめんなのさ あんたらがやってるの見るだけでいいよ 【ミア】 んもぅ……あ、ごめんねボク? そういうわけだからぁ……お姉さんたちに協力してくれる? 【ミア】 キミの帰る家はね、もうないの 現実を受け止めて、身を委ねてほしいな 【ミア】 そしたらね……意外なほどにステキな未来が待ってるかもしれないから 【ミア】 ……ふふ……泣き顔もカワイイよ……ちゅっ♪ 優しくしてあげるからねぇ……

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