Track 4

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【選択:逆らって目をそらす】

あらら、そらされちゃった♪ そっかぁ、大切な人たちがいる世界の方が大切なんだ…♪ そうだよね、魔王様を倒しにここまで来たんだもんねぇ♪ じゃあ私はここまでだね。はい、装備つけなおしてあげる♪ …あーあ、あとちょっとだったのになぁ♪ いちばぁん蕩けたところでチャームかけようとしたつもりだったのに 私の好き好き攻撃、耐えられちゃった…♪ やっぱり装備を纏った勇者様の方が凛としててかっこいいね♪ ふふふ…とっても素敵♪ それでこそ私の勇者様♪ お仲間さんたちは返してあげるよ♪ ずっと一緒に戦ってきたんでしょ♪ 魔王様とも戦えるように、魅了もといてあげる♪ はい、これで元通り♪ ほら、約束通りその剣で私のことやっつけちゃってもいいよ…。 勇者様を通しちゃえば魔王様ももう私のこと裏切り者だって思うだろうし。 私を倒せばもうちょっと強くなれるよ…。 …ふふ、倒さないんだ♪ そんなこといって、ホントはこれからも 私に気持ちよくしてほしいんじゃないのかな♪ …なーんて♪ 勇者様は殺意のない魔物は倒せないんだよね♪ 優しいから♪ 私ね、勇者様がくるまでは絶対に人のことは殺さないって決めてたの♪ 勇者様はそんなこと嫌うでしょ? 嫌われたくなかったんだもん♪ 魅了している間は私の味方だから魔王様からも殺されないし♪ 他に私が魅了している人たちの記憶は消しておいてあげる♪ 魅了している間なら私の言う通りに記憶を消しちゃえるの♪ 私のことも魅了されたことも忘れて前と同じように暮らせるようになるよ♪ でもね、私はもともと男の精を食べるわる~いサキュバス♪ このまま勇者様が魔王様を倒せなかったら、生存本能のままに 私が魅了し続けてる人たちのこと、構わず食べちゃうから♪ ふふ♪ だから、負けちゃダメだよ~♪ ふふ、私のこと、信じてくれるんだ♪ とっても嬉しいからぁ♪ ちゅっ♪ えへへ、どうだった? 私のキス♪ 勇者さんを回復させるために、私の魔力と気持ちを精一杯込めたから♪ …頑張ってね♪ 大好きな勇者様♪ * * * * * * * * * * 起きて…、起きて…勇者様…♪ …もう、起きないとイラズラしちゃうよ…♪ こちょこちょこちょこちょ…♪ こちょこちょこちょこちょ…♪ こちょこちょこちょこちょこちょ…♪ えへへ、起きる~? 起きないとずっとこうだよ~? このままくすぐられちゃうよ~? こちょこちょこちょ…♪ こちょこちょこちょこちょこちょ…♪ …ふふ、なぁんちゃって♪ やっと起きた? 勇者様♪ 気持ちよさそうな寝言が聞こえたからイタズラしちゃった♪ 安心して、ここは勇者様の故郷の村に近い、はずれの宿だよ♪ えへへ、私がいてびっくりした? 勇者様、魔王様を倒したあとそのまま倒れちゃうんだもん♪ ダメだよ、最後まで気を抜いちゃ♪ あのあとどんどん城が崩れてったんだから♪ せっかく守った世界でのんびり暮らせなくなっちゃうとこだったよ♪ 本当は故郷の村まで連れてってあげたかったけど、ごめんね…。 村の人たちは私のこと見たら慌てるだろうから…。 この世が平和になって、魔王様もいなくなって 魔王様が管理していた魔物たちの魔力も消えていっちゃった。 だからね。正直にいうと少し怖いんだ…。 私に力はなくなって、私のこと好きだった強ぉい男の人たちも自分たちの故郷に帰っちゃった。 それに、これからは魔法で勇者様を魅了することもできなくなっちゃった…。…くすくす、なんてね♪ …でもね、私、そんなことわかってたんだ♪ 勇者様の大好きな、命をかけてまで守った世界だもん♪ 私もこの世界を好きになることにする♪ ほら、しっかり休んだし身体も治ったでしょ♪ いってあげて、勇者様がずっと大好きだった大切な人たちのもとへ♪ 待ってるね、勇者様♪ そのまま私のこと、忘れないでいてくれると嬉しいな…♪ …え、私も? いいよ私は、凱旋に魔物の私がいたら変でしょ。 それに恥ずかしいよ…。 私のことみんなに紹介してくれるの? …そっか♪ …ふふん♪ 最後に勇者様を救ってあげた魔物だもん♪ それくらい特典があってもいいよね~♪ それに私、人のことは大好きだから仲良くなれる自信あるよ♪ 勇者様が愛した人たちだから♪ 私、勇者様に好きでいてもらえるように頑張るからね♪ 人間の料理だってできるように勉強してたんだから♪ これからいっぱい勇者様に尽くして、 勇者様のこと、魅了し続けてあげるんだから♪ えへへ♪ …ありがとう勇者様、愛してる♪ これから一緒に幸せになろうね、愛しの勇者様♪ えへへ、好きっ♪

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