導入
こんにちは~♪ 今日はもう、起きてましたか?
あら、私が来るかもしれないからって? んもう、お上手ね。
いつもそんな風に嬉しいこと言ってくれるから、ついつい会いに来ちゃうんです。
まぁ、お隣さんだもの。すぐにこうして、会いに来られるんだけど。
で~も~。いくらお隣さんだからって、人妻をこんなに喜ばせちゃうなんて。
あなたったら、とんだ女ったらしさんよね。
そう? そんなことあるわよ。
だって私、もうこんなに、あなたに誑かされてるんだから♪
上がらせてもらってもいいかしら?
ありがとう♪ 今日も美味しいお菓子を持ってきたから、お茶にしましょうね。
今日のお仕事はどう? 今は、一段落してるのかしら。
あぁ、そうね。三時のおやつの時間だから、私を待っててくれたのよね。
いいじゃないですか。そこは、そういうことにしておきましょうよ♪
一人暮しのお隣さんに、おやつを差し入れする人妻なんて、珍しくないでしょ?
ないのよ♪ それに、私だって昼間は一人で寂しいんだし。
寂しい者同士、お茶して、お話しする時間くらい、あってもいいでしょ?
あなたが在宅勤務のお仕事で良かったわ。
おかげでこうして、私のおやつタイムを充実させてもらえるんだもの。
あら。んふふ。あなただって、タダでケーキが食べられて嬉しいでしょう?
はい、どうぞ。
今日はサヴァランに合わせて、香りの強い紅茶にしてみたの。
どう? とても、いい香りでしょう?
私、大好きなんです。この濃厚で、エロティックな香り、んふ、ふふふ。
サヴァランも、舌触りが凄く淫靡だと思うんですよ。
さぁ、どうぞ? 大きなお口で、パ~ックンと、食べちゃって下さい。
この、ジュワジュワで、トロトロな、甘~いケーキ。
あぁでも、このお店のはキルシュを強めに効かせているから、一口でも酔っちゃうかも?
まだ明るいのに酔っちゃうなんて、良くないかしら。
少しくらいならいい? そうよね、いいわよね。
ふふふ。ほらまた、そう言って私を喜ばせてくれちゃう。
それに、少しくらい酔っても大丈夫よね。まだ、こんな時間だもの。
夫が戻ってくるまでには、酔いは覚めるでしょうし。
匂いも消えると思うんですよ? お酒の、いい匂いも。他の、濃厚な匂いも、ね?
あら、何の匂いが着くのかは、あなた次第だと思うんですよね。
ケーキに染み込んだお酒の匂い? カフェインのキツそうな紅茶の匂い?
それとも。
あなたから噴き出る、男の匂い、とか♪
あぁ。そうですね。女の匂い、もあるかも?
ですけど、それも大丈夫。だってほら、シャワーを浴びる時間だって、まだまだ十分。
あら、何ですか?
誰が、誰を惑わせているんでしょう。誰が、誰を誘惑なんてしているのかしら。
私はただ、引っ越してきた時からとても良くしてくれているお隣さんと、
こうして仲良くお茶して、お話ししているだけですよ?
お喋りをする相手とは、目を合わせるものでしょう?
あぁ、吐息がかかるほど、顔を寄せているのは、んふ、ふふふ。
私の、趣味です♪
お気に入りの人には、つい、こうして近づいてしまうんですよね。
不快に、なっちゃいましたか?
私の匂い、私の吐息、お嫌いですか?
そう。良かった♪
ちなみに、私の唾液、匂いも味も、とてもいいと思うんですけど。
確認、してみませんか?
啜ってみたいって、思いませんか?
おっと。いけないいけない♪
私ったら、つい。
えぇ。つい、確認させたくなっちゃうんですよね。
今よりもっと、仲良くなりたい人にはね? もっと、もっと、も~っと。
あ、あん!
んもう。そんなに目をギラギラさせなくてもいいんですよ?
そんなに怖い顔をしなくても、大丈夫♪
あなたを怖がったりしていないでしょう? あなたを避けたりしていないでしょう?
え~? のらりくらりと躱して? 逃げちゃってましたか? 今も?
あぁ、今は、そうですねぇ。
でも、逃げたんじゃないですよ? どうしてかと言うと~。
今の私ってば、ケーキとお茶の味になっちゃってるな~って思って。
普段の私より、もっと甘く、もっと興奮させちゃってるかも、って思って♪
ふふふ。興奮させてる自覚?
いやだわ。そんなの、んふふ、ないですけど?
でも、あなたも確認したくなっちゃいましたよね?
えぇ、そう。
新妻の味。お隣の、人妻の味を、この舌でぇ♪