プロローグ
あっ、いらっしゃーい
うふふ、久し振りだね
君の従姉の蓮お姉ちゃんだよ
最後に会ったのっていつだったかな…
もう5年くらい前になるんだっけ…私のコト覚えてる?
あはは、やっぱそっかぁ…
5年も前だとちょっと雰囲気とか変わって見えちゃうよね
あの時は私もまだ高校生だった訳だし
…って玄関先で立ち話してちゃダメだよね
長距離移動で疲れたでしょ?
ほら、あがってあがって
話には聞いてたけど、大きくなったね
昔はあんなに小さかったのに…
話しかけても恥ずかしがって、よく叔母様の後ろに隠れてたっけ
今でもよく覚えてるよ?君の真っ赤になったかーお♪
うふふ、あの時も今みたいに赤面してたよね
恥ずかしがり屋なのはずっと変わらないのかな?
はい、今日からしばらく君が過ごす部屋はここだよ
ん?どうしたの不思議そうな顔して…
え?女の人の部屋っぽい?
あはは、それはそうだよ
だって、ここは私のお部屋なんだもん
いくら従弟でも空き部屋にぽいって放り出すわけにはいかないじゃない
それにこっちは叔母様から君のお世話を頼まれたんだから、しっかりお世話しなきゃ
あれ?もしかして嫌…だった?
大丈夫?ふぅ…良かったぁ
これで絶対無理!なんて拒否されちゃったらどうしようかと思ったよ…
荷物はあそこに置いてていいから、適当に座ってて大丈夫だよ
私飲み物を持ってくるから、ちょっと待っててね
おまたせ~
君はジュースで大丈夫?
うん、炭酸が入ってるのがいいんだよね
はいどうぞ~
おっとっと…泡が溢れちゃいそう
ごめんね?こぼれちゃってない?
うふ、良かった♪
それじゃ、いただきまーす
ごく…ごく…
ごく…ごく…
んん~!やっぱり炭酸は身体に沁みるね~
ふふ、君も良い飲みっぷり♪
このジュースが好みなのか心配だったけど、この分だと大丈夫そうだね
良かった良かった
ん?どうしたの?
あんまり落ち着かない様子だね
もしかして緊張してる?
あはは、別に見ず知らずの人の所に来た訳じゃないんだし、楽にしてていいんだよ
もう~…そんな引きつったような顔しちゃだーめっ
せっかく久し振りに会えたのにお姉ちゃん悲しいな…
ほら、もっとリラックスリラックス♪
さもないと…こうしちゃう…ぞっ!
こちょこちょこちょ~!
うふふ、足の裏が弱いみたいだね?
うりうり、こちょこちょこちょこちょ~!
はぁ…はぁ…はぁ…
ふふ、これで少しは気が楽になった?
今まであんまり話した事なかったから、距離感があるのは仕方ないけど…
今回のお泊りを切欠に少しでも君と仲良くなれたら嬉しいな