ここが弱いんですか…?
さて、今日のところはこれくらいにしておきましょう
おや?何処へお出掛けになるんですか?
言っておきますけど、ここから逃げようなんて思わない事です
まぁ、口で言っても分からないでしょうし、実際に外に出て見ては如何ですか?
…ほら、言った通りだったでしょ
ここは森の奥深くなんです
森は森でも近辺の住む人は誰も立ち寄らない禁忌の森…
魔物は出ますし、一度迷い込んだら生きて帰れる事はないでしょう
そうやって亡くなった人を私が有効活用しているわけですが…
というわけで私から逃げ出そうなんて思わない事です
命があるだけまだマシですよ?
それに衣食住だって保証されてるんです
私の貴重な研究材料にさえなってくれれば…ですけど
まさか…殺したりなんかしませんよ
死体ならさっき言ったように放っておいても勝手に増えますから
ふふふふふ、生きた人間を使って色々と実験したかったんですよね
だから…私のモノになってください
おや?なんだか首筋に鳥肌が…
へぇ…ふぅん…
あなた、こうやって耳元で囁かれるのが弱いんですか
なるほど、興味深い反応です
では、こっちの耳はどうでしょう…
はぁ…はぁ…はぁ、ん…はぁ…
ん…はぁ…ぅん…はぁ、はぁ…
私の息遣い…熱…その全てがあなたの耳から伝わるはず…
はぁ…はぁ…ん、はぁ…ぅん
は、ぁ…はぁ…はぁ…んん…
あぁ…生きた人間だからこそ見られる反応が素晴らしいです…
ん…ちゅ
ちゅぅ…ん、んぅ…ちゅっ
んく…ちゅぅ…ちゅっ…んふ…
そんなに震えてどうしたんです?
耳にキス…しただけじゃないですか
んっ…ちゅ…ちゅぅ…ちゅ、ちゅう
んぁ…ちゅっ、ちゅっ…ちゅぷぅ
あぁ…なるほど、女性からそういう事をされた経験がないと
それならこの唇を耳ではなくて、唇同士でホントのキスをしたらいったいどんな身体反応があるのやら…
んぅー…
なんてすると思いましたか?冗談ですよ
ふふ、必死に目を閉じてキス顔なんかして
…本当に面白い人ですね
ちゅっ、ちゅぅぅ…ちゅ、ちゅっちゅっ
ん…ちゅっ、ちゅぷ…
まぁ、なんらかの研究で必要ならばしちゃいますが、今はその必要もありませんしおあずけです
ですから…今は耳へのキスで我慢してください
んぅ…ちゅ…ちゅぷ、ちゅぅ…んふ
んん…ちゅ…ちゅう、ちゅぅ…ちゅぷ
はふ…これだけ耳が弱いと魔法の効果も変わってくるんじゃないでしょうか
デ・スリプ・フト・マ・クラ・モフー…
どうですか…?軽く眠りの魔法をかけてみたのですが
ふむ。この距離では、あまり効果はなしと
では、耳元でならどうでしょう?
デ・スリプ・フト・マ・クラ・モフー…
デ・スリプ・フト・マ・クラ・モフー…
私の仮説が正しければ、あなたはこれで眠くなるはず…
あ、まぶたが凄く重たそう
予想どおり耳弱すぎです
魔法の効果にまでそれが現れるなんて、あなたは貴重な体質ばかりお持ちなんですね
まぁ、その方が研究材料としてありがたいですが
さぁ、今日はもう疲れたでしょう
ゆっくり休んで下さい
私が耳元で気持ちが安らぐ魔法をかけてあげますから…
さぁ、目を閉じてください
ヨー・ドリム・ネム・セファー・リラク・スヤァー…
ヨー・ドリム・ネム・セファー・リラク・スヤァー
安心して眠りに就いてください
気が付いたらまた冥府送り…なんてことはありませんから
ヨー・ドリム・ネム・セファー・リラク・スヤァー…
ヨー・ドリム・ネム・セファー・リラク・スヤァー…
マク・ボア・セター・フトゥン・ヨー・ネルコァ…
マク・ボア・セター・フトゥン・ヨー・ネルコァ…
エイ・アワ・スリプ・オフトーァ・タッカーネ…
エイ・アワ・スリプ・オフトーァ・タッカーネ…
ネムォ・スヤァ・フィール・モフーワ・ファファー…
ネムォ・スヤァ・フィール・モフーワ・ファファー…
グナー・グモアフタァ・ラベダベルガ・フラキセン
グナー・グモアフタァ・ラベダベルガ・フラキセン
マルリ・スヤァ・マロアスイー・グレオレ・オフトゥー…
マルリ・スヤァ・マロアスイー・グレオレ・オフトゥー…
フリス・モヒキー・ナローグゥブ・マァラ・フー
フリス・モヒキー・ナローグゥブ・マァラ・フー
モツァ・サバシ・ラー二ァ・ガリーク・ベッキャー
モツァ・サバシ・ラー二ァ・ガリーク・ベッキャー
ロネーリ・ロズーマ・スオレージ・イラゼラーム
ロネーリ・ロズーマ・スオレージ・イラゼラーム
チコリー・コペパ・キャッサーバ・タピタピー・ミッティーナ
チコリー・コペパ・キャッサーバ・タピタピー・ミッティーナ
メーラン・ザラニーア・ビアラータ・ペロペンチー
メーラン・ザラニーア・ビアラータ・ペロペンチー
コントーツ・ソミーナ・オシレーヌ・キブヤーターノー
コントーツ・ソミーナ・オシレーヌ・キブヤーターノー
アッココ・ニーハー・チッポテシオリーノ・アドメーノー…
アッココ・ニーハー・チッポテシオリーノ・アドメーノー…
ビンゾ・ケルストォー・スーゴト・ションキー・レードォー…
ビンゾ・ケルストォー・スーゴト・ションキー・レードォー…
ふぅ…眠ってしまいましたか
初めは凄く体が固くなってましたが、緊張が解れたようで良かったです
…というか、途中からは適当な呪文を唱えていたのに案外効くものなんですね
流石は敏感な耳の聴覚の持ち主です
私の呪文が心地良かったのか…それとも、敏感すぎて魔法の効果がかかりやすかった…?
まぁ、その辺はこれからじっくりと時間をかけて解明していきましょう
おやすみなさい…私の大切な研究材料さん