STANDBY
※このセクションはスタッフさんのみ
≪逢坂:⑨≫
いらっしゃいませ
ご予約の方でございますね?
お待ちしておりました、こちらのお部屋へどうぞ~
本日は、「バイノーラル収録おまかせコース」のご利用、
ありがとうございます
ご利用は、初めてですよね?
こちらのコースは、設備、声優さんから台本まで全て、
私共(わたくしども)の方で準備させて頂いて
その上で、収録の様子に立ち会って、体感してもらう事ができる、
当店オリジナルのコースとなっております
収録した内容は、もちろんデータでお持ち帰り頂けます
収録には、私(わたし)もエンジニアとして立ち会います
失敗したテイクとかを、その場で編集しますので、宜しくお願いします
そして、お願いしている声優さんは…
少し到着が遅れておりますので、先に準備の方を始めさせて頂きますね
それでは、ダミーヘッドマイクとは…
ご存じだとは思いますが…改めて、ご案内させて頂きます
≪③≫
☆ダミーヘッドマイク
そう、ヒトの頭の形をかたどったマイクです
このマイクを使って録音すると、
聞こえてくる声や音の方向、距離感が
本当に、自分がそこにいるかのように、とってもリアルに感じられるんですよね☆
≪⑨≫
もちろん、あくまで作り物なので
生きている訳ではないし、感情がある訳でもありませんが
声優さんに、声を吹き込まれている間のダミーヘッドって…
どんな気分なんでしょうかね?
想像してみた事、ありますか?
というか、ダミーヘッドに向かって
声優さんが録音している、というのは
どんな光景なんでしょうね?
時にはお耳に近づいて、ささやいたり、じゅるじゅる音を立てたり…
もしかして、想像して
ゾクっとしちゃいました?
でも、今から実際に、目の前でやってもらえますから…
そういう所も、合わせてお楽しみ下さいね
では早速、収録前の準備を、始めていきますので
まずは、気分を落ち着けて、リラックスしていきましょう
え?何故って…お客様が、もし興奮し始めたりしてしまったら、
はぁはぁって、息の音とかが入って
それがノイズに、なってしまいますからね?
ほら、まずは目を開けた状態で
身体を楽にしてください
そのまま、ぶつかったりしない、無理のない範囲で
身体をぐーっと、伸ばしていきますよ
それではそのまま…はい、ぐーーっ、と伸びをして
だらーーん と力を抜く
力が抜けると、少しづつ、伸ばした部分がぽかぽかしてくる
ぐーーっ と身体が伸びてー
だらーーん と力が抜ける
ぽかぽかした感覚が、段々広がっていく
少しだけ、眠気も広がっていくかもしれません
でも、眠ってしまうのは我慢して下さいね
もう一度、ぐーーっ と身体が伸びてー
だらーーん と力が抜ける
そのうち、ぽかぽかした感覚は、どんどん広がって
やがて、お客様の身体全体を、包み込んでいきます
ほら、ぐーーっ と身体が伸びてー
だらーーん と力が抜ける
全身が、ぽかぽかすると
身体を動かすのが、面倒になってくる
そのまま動かなくても、問題ありませんよ
でも、動くなって言われて、逆に緊張とかして
身体をこわばらせたりする、そんな必要はないんです
今は身も心もゆったりした状態で、なんとなーく
ふわふわした感覚になっていれば、いいんですよ
ほら、ぐーーっ と身体が伸びてー
だらーーん と力が抜ける
あと、もしどこかかゆくなったりしたら
ゆっくり掻いてもいいですし、
私の質問や呼びかけに対しては、心の中で
「はい」と答えればいいですからね
私の声を聴いている内に、さっきより、リラックスできたかな?
じゃあ、私の合図に合わせて目を閉じましょう
いきますよ、せーの…
★ほら、すーーっと目が閉じる
視覚が遮断される、だから視覚に向いていた意識が、
耳にぐーっと集まってくる、耳が敏感になる
私の声が敏感な耳を通って、もっと頭の中に入ってくる★
そのまま、驚かずに聞いていて下さい
これから貴方の意識を、ダミーヘッドマイクに造り替えていきます
ふふ、突然こんな事を言われて、ちょっと困っちゃいますね
でも、もし貴方がそうなりたい、と望むのなら
それを、催眠の技法を用いて、実現する事ができるんですよ
≪⑦に移動しながら≫
ほら、さっき、ちょっと想像しましたよね?
マイクが、声優さんにたくさん話しかけてもらっている、光景
≪⑦、ささやき≫
耳元で、囁かれて、ゾクゾク
目の前で、舌を這い回らせて、ジュルジュル
そんな事されたら、とっても気持ちよくなれると…思いませんか?思いますよねぇ?
≪⑨≫
うふふ…今、ダミーヘッドになってみたい、という貴方の内側に秘められた願望を
わずかながら、見て取る事ができました
これをどんどん、深い所まで掘り起こして、大きくしていけば…
貴方自身も、もっともっと
マイクになりたい…いえ、マイクにされたい
至近距離で直接声優さんに囁かれて、ゾクゾクさせられたいんだって
自分で気が付いて、そういう気持ちで、いっぱいになれますよ
痛いことはしませんから、安心してください
そう、リラックスです
そのまま…ほら、だまされたと思って、やってみましょう?
まずは、貴方の中の「ノイズ」を取り除きます
これは、先程お話したリラックスに加えて
余計な意識の活動を抑える、という事
今からマイクになる、という変化を、
ごく当たりまえのものと、認識できるようになる
耳に入ってきた声優さんの声を、ありのまま、すーーっ と聴き入れられる
そう言う風に、今からなれるんですよ
それでは、深呼吸をしましょう
リラックスすることを意識して、
気持ちを、さらに落ち着けましょうね
さっきも言った通り、
貴方が興奮してはぁはぁ言ってたら、
声優さんの声が、ちゃんと頭に入っていきませんからね
マイクは、収録中にはぁはぁ言ったりしませんよね?
はい
息を吸ってーーー 新鮮な空気が取り込まれる
吐いてーーー 余分なものが外に出ていく
吸ってーーー クリーンですがすがしい気分
吐いて-ーー 身体の中からリフレッシュしていく
その調子です、続けて下さい
吸ってーーー
吐いてーーー
吸ってーーー
吐いてーーー
…
はい、元の呼吸に、戻しましょう
気分は、落ち着いてきましたか?
リラックスすればするほど、ノイズの減った状態で
貴方は周りの音を、聞き取れるようになります
こうやって少しづつ、貴方の体を変化させていきますね
さて、貴方がダミーヘッドになって
録音を始めるには、まだ色々と必要なものがあるのですが…
貴方はあまり深く考えず、「よく分からないけれど、次は何かな」
くらいに思っていれば、いいですよ
私と一緒に、ダミーヘッドマイクになる為の大切なものを
付け足していきましょうね
それでは…よく聴いて下さい
10からカウントダウンして、
数字がゼロになったら、私がぱちんと指を鳴らす
これを何度か、繰り返します
指の音と同時に、意識もぱちんと弾けて、貴方は一瞬、無防備になる
その間に、ダミーヘッドマイクとして必要なものを、
貴方の意識に少しずつ、付け足していきますからね
そうです…貴方の意識が、ダミーヘッドに近づいていく
それを楽しむつもりで、やってみましょう…分かりましたね?
では…まず付け足すものは、もちろん、マイク ですね
高性能のマイクは、小さな声や細かな違いも聴き逃さず、
声優さんの表現の幅を、大きく広げてくれます
そんなマイクを、耳を通じて、貴方の意識に、埋め込んでいきましょう
≪⑦≫
では、始めますよ
カウントが10からゼロになって、私が指を鳴らすと
ぱちんと弾けて無防備になった意識に、マイクが装着される
はい、カウントダウン
じゅう きゅう はち なな ろく
ごー よん さん にー いち
ゼロ(ぱちん)
ほら、意識が弾ける 真っ白、何も考えられない、
貴方の耳の中を通って、何かが意識に入ってくる
ずぶり、ずぶり、ずぶ、ずぶ
にゅる、にゅる って侵入される、そのままびたぁって張り付かれちゃう
もし少しでも「嫌だ」って思ったりしたら、
ほら、逆に意識しちゃう、一層絡み付いてくる、すーーーっと、身体と意識に馴染んで…一つになっていく
今、貴方の耳を通って、入ってきたそれ
何だと思います?
そうです、録音用のマイク です
貴方は耳にマイクを埋め込まれて、もう少しずつ
ダミーヘッドになり始めているんですよ
≪⑨≫
ふふ、いきなりだったから、ちょっと驚いて、疲れちゃったね?
☆もう身体は、動かさなくていいから
ゆっくり、休ませてあげようね
そう、身体はそのまま…おやすみなさい☆
耳の方は、少し落ち着きましたね?
その内、いつの間にか気にならなくなっていますからね
さて、マイクがちゃぁんと入った、今の貴方は
さっきよりも、私の声が大きく聞こえるし
より集中して、「声を拾う」ことができるようになる…
そう、無意識の内に、自分から、声を聴こう、もっと聴こうって思えるようになる
その事に気付いた貴方は、ダミーヘッドに一歩近付く事ができました
さて、次は…何でしょうか?
マイクから入ってきた音声は、どこかに、
記録しておかないといけませんよね
せっかくだから、記録用のメモリも、一緒に搭載しましょうか
耳から入ってきた声を、しっかりと記録して、すぐ思い出せるようになりますよ
≪④に移動しながら≫
今から、貴方の脳にいくつか暗示を与えて、吹き込まれた音声を、しっかり憶えられるように
してあげますね
≪④≫
はい、後頭部に意識を集中
貴方の頭に、何か細長いものが、ゆっくり近づいてくる
カウントがゼロになって私が指を鳴らすと、また頭が一瞬真っ白になって
その細長いものの先端が、貴方の頭にぴったりとくっつきます
ほら、あと10センチ
じゅう きゅう はち なな ろく
ごー よん さん にー いち
ゼロ(ぱちん)
意識が弾ける、無防備になる
その一瞬の間に、ほら、つぷっ、と
先端が貴方の後頭部に刺さる
無防備になった意識は、段々戻ってくるけれど、
なんだか、後頭部がむずむずしてくる…まるで何かと、つながっているかのように
そうです、これはケーブル…ふふ、貴方をパソコンとつなげちゃいました
そのまま貴方の記憶とかを、一時的に移して
貴方の頭の空き容量を、増やしてあげますからね
そうすれば、言われたことをいっぱい記憶できるよね
≪後ろを通って⑧に移動しながら≫
頭がぼーっと、してくるかもしれませんけど
それも身を任せれば、段々気持ちよくなってきますよ?
≪⑧≫
では、データの転送を開始します
ほら、頭のケーブルを通して、
貴方の頭の中が、少しずつ吸い上げられる
じわじわと、意識が真っ白にされていく、頭の中が無に染まっていく
これは気持ちのいい白、真っ白、頭の中が真っ白、
転送が終わるまで、あと10秒
じゅう きゅう はち なな ろく
ごー よん さん にー いち
ゼロ(ぱちん)
また一瞬意識が飛ばされる、記憶をすーっと吸い上げられる、
そのまま頭の中に、何もない部分ができる
何もない部分が…ぼーっとしていく…
意識が段々戻ってきているはずなのに、思考力が、低下していく…
それは、何もない部分がそのままメモリになって、
空っぽになった分だけ、声優さんの声を録音できる、ということですよ
だから頭が空っぽになればなるほど、声優さんに沢山喋ってもらえる
つまり頭が空っぽになるのは、とても良い事
そうでしょ?
こんな感じで、どんどん頭の中を空っぽにしていきますね
データの吸出し、再開します
ほら、また真っ白、意識飛ばされる、記憶吸い取られる、
じゅう きゅう はち なな ろく
ごー よん さん にー いち
ゼロ(ぱちん)
意識が弾ける、頭の中のデータが、すーっと移されていく
頭の中に、まっさらな領域ができる
じゅう きゅう はち なな ろく
ごー よん さん にー いち
ゼロ(ぱちん)
意識が弾ける 頭がからっぽになる、何もない状態になる
もしもーし
うふふ、すっかり力が抜けちゃった
さあ、ご気分はいかがですか?
これでもう、今の貴方は…
耳のマイクで音や声を敏感に受け取り、
それでいてすーっと抵抗なく、かつしっかりと、声を録音できる
バイノーラルマイク、そのものですよ
≪⑯≫
これで一通り、準備はできました
じゃあ、マイクテストをしてみましょう
さっき私が言ったこと、すぐに実感できますから
じゃあ、よく聴いて下さい
私が録音ボタンをクリックすると
貴方は録音モードになって
耳に入る音を、ただ受け入れるだけの存在になるの
ほら[かちっ]
≪⑦、ささやき≫
『聞こえますか?
私の声は甘い蜜
私の吐息はいけない媚薬
吹き込まれると、心も体もゾクゾクして
貴方はとろけてしまう ほら、』
≪ゆったりめの吐息≫ふーーっ…
≪⑯≫
ふふ、貴方はダミーヘッドマイクになったんですから
動いちゃダメですよ…声も出しちゃダメです
一旦録音を止めますから、[かちっ]
ほら、深呼吸して、落ち着きましょう
吸ってーーー
吐いてーーー
はい、テスト再開[かちっ]
≪⑦、ささやき≫
『良いですか?
何を言われても、何をされても
貴方はそれを受け入れて
頭の中で記録するんです
それが貴方の役目なんですよ
分かった?』
≪⑨≫
ふふ、感度良好 ですね
あらやだ…感度っていうのは…録音レベルの事ですよ♪
では、声優さんが到着するまで…
スタンバイ状態で、いい子で大人しくしていましょうね
私は、大人しくて感度のいいダミーヘッドマイクです、って
頭の中で、何回も自己暗示して良いですから
何度も何度も自分に言い聞かせる程、
ちゃあんと「お仕事」できるようになると思いますよ、うふふ
じゃあ、カウントダウンの間に…いーっぱい自己暗示しましょ
ゼロになって私が指を鳴らしたら、無防備になった貴方の意識に、
自分はダミーヘッドマイクだという暗示が、一気に流れ込む
分かった?
じゅう そう、マイク
きゅう 私はマイクです
はち 大人しいマイクです
なな 感度のいいマイクです
ろく ダミーヘッドマイクです
ごー 大人しくて
よん 感度のいい
さん ダミーヘッドマイクです
にー 大人しくて感度のいいダミーヘッドマイクです
いち 大人しくて感度のいいダミーヘッドマイクです
ゼロ[ぱちん]
★ほら わずかな意識が弾ける、堕ちる
暗示がぶわーっと広がって、そのまま意識があった場所を、
埋め尽くしていく
自分はダミーヘッドマイクです、っていう沢山の暗示に…★
意識、もう奪われちゃいましたね
ではそのまま、ふわふわしたままで
声優さんの準備ができるまで、
≪①≫
しばらくお待ちくださーい♪
(ブランク)