6.エピローグ ~別離~
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あぁ。カズシ。目が覚めましたか。…ん?なんで四肢拘束されているかわかりませんか…? では教えてあげましょう。あの呪われた変態アメスクコスさんが教えてくれたんです。色々と私の口を使って、下品なワードが炸裂したのはあの呪いのせいでしたが、それと同時に有意な知識も得られましたよ。えぇ。ザーメンとは、すなわちこの世界で言うところの精子。“ザザメル”のことだったんですねぇ…。確かに考古文書にも精子は魔力供給の原始であるとの記載がありました。でもそんなもの見たことがないはずの私に、うまいこと言って夜な夜なシコったザーメンを飲ませてたんですね…。こ、このケダモノォ! 結婚どころかキスもまだしてないいたいけな乙女に、なんてもの飲ませてくれたんですか! 知ってて飲んでたと思ってた…って。じゃぁなんですか! 私がとんだ変態だとでも思い続けてたんですか!? もーいいです! カズシには一度、キッチリ反省してもらうために、ここで死んでもらいます。覚悟はいいですよね? …は、はぁ!? 貴方という人はこの期に及んでまだそんなことを…! まぁ、いいでしょう…。今から一度死んでもらうわけですしね。冥土の土産というやつです。ほら、耳かしてください。わ、私は子種じゃくしがうじゃうじゃ泳いでいた新鮮ザーメンをごっくんして悦んでいた、へ、変態アークウィザードです…。最後に一回、ザーメンゲップするんで、よく聞いておいてください…うぅ…。じゃあ、いきます…!《ゴア゛ア゛ア゛アァァァァァップ!!!》 ふぅ…。これで満足してくれましたか? じゃぁ、いきますよ。ちゃんと死んだら、協会に連れていってリザレーションかけてもらえるようにするんで、安心してください。では、行きます! もはや詠唱不要!!! “エグズプローーージョンッ!!!”
あれ?なんで発動しないのですかって…んん!? な、なんか空に亀裂というか、隙間が生じているのですが…あ、あれ!?あれれ!!? カ、カズシィィィィ! なんか飲み込まれそうなのですがぁぁぁ!? あ、ヤバ。魔力切れでもう力が…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 裂け目に飲み込まれるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…………。