プロローグ
ようやくお目覚めかな?
ようこそ秘密警察の尋問部屋へ。
私は今日一日君の尋問に当たるセシリアだ。よろしくな。
悪いが抵抗されると厄介だったので、君が家で寝ている間に連行させてもらったよ。
そんなキョトンとした顔をして、まるで意味が分からないみたいな顔をしているな?
簡単に言うと、とあるレジスタンス組織が起こした事件を調べていく中で、
犯人が君なんじゃないかという話が出てきていてね。
ちょっと話を聞かせてもらおうと思ったのさ。
女性が全ての権利を持つこの国で、それに異を唱える不穏分子は捕まえておかねばならないからね。
というわけで君が本当に犯人で組織の一員なのか、これからじっくり聞いていこうと思うんだが、
この国では痛々しい拷問は禁止されているからね。
なに、ちょっとエッチな拷問をしながら簡単な質問をしていくだけだ。
君のその格好は、悪いが規定で決まっているんだ。
容疑者は全裸で拷問椅子に座らせて、バンザイの格好で両手と両肘、二の腕は拘束。
腰が引けないように少しクッションを差し込んで、そこと胸の上もベルトで拘束すると、
もう体を浮かせられないだろう?
両脚は大股開きで、太もももベルトで固定、
ひざと足もこの特注のひざ置きと足置きで固定する。分娩台みたいだろう?
この椅子はそれをヒントにして作られたのさ。
高さも角度も調節できるから、その格好のままいろんなことができちゃうんだ。
今は少し恥ずかしいかもしれないけど、何、我々は見慣れている。
恥ずかしがる必要もないし、すぐにそんな余裕はなくなるだろう。
では、今から尋問を始める。ちなみに言っておくと、この取り調べは記録されている。
部屋の隅に記録係の女の人がいるだろう?
彼女が規定から逸脱した拷問をして尋問していないか監視してるから、安心していいぞ。
その代わり、君の容疑が晴れるまでは、
どれだけ泣き叫ぼうが、のたうち回ろうが、失禁しようが失神しようが取り調べは続けられる。
14箇所も拘束されてるってことは、今まで尋問を受けた人たちが、
どんな目にあったかぐらいはわかるだろう?早めの自白をお勧めするよ。
もっとも、組織の一員とわかったら、レジスタンス専門の拷問部隊に引き渡されて、
洗いざらい白状するまで地獄のような拷問を受けた後(あと)、
死ぬよりもつらい更生施設送りと決められているがね。