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1.こっくりさんこっくりさん

まずは問おう。わらわを召喚したのはお前か…? ……そうか。恐る恐るだが今、はっきりと頷いたな。 呼び出したのはお前だというのに、何を驚いた顔をしておる。 え?何もない空間から人が現れた?それはそうじゃ、わらわは神様だからのう。 断じて人ではないぞ。 よくご覧、この大きく生えた三角形の耳……それから尻から生える、白銀色の九本の尻尾。 これがわらわが人間ではない何よりの証じゃ。 我が名はクコ。この山里を護る妖狐であり、山神。 …ああ、わらわは優しい優しい神じゃ。知らなかったでは済まされない事は先に教えてやろう。 神を呼び出すということは、本来代償が必要じゃ。 お遊び感覚で気軽に儀式をされてしまっては困るからな。 え?用意してない?まったく、お前もか……少しは利発そうな、 可愛らしい……妾好みの顔立ちをしているから期待していたのに。 無為にわらわを呼び出したのだ、それ相応の対価はもらわねばな? 最近、神に対する畏敬の念も持たず、占いばかりさせる子供が多くてな。 本来、神の召喚の儀式には供物が絶対必要なものなのにそれも知らず……。 あまりにもその回数が多いから、わらわの堪忍袋の緒も切れた。子供達は部下の餌にくれてやったわ。 そのことが里で問題になって、妾の事を悪神として討伐することにした……だと? ……え?お前は恋占いの為にわらわを呼び出したのではない……倒すために里の中から選ばれた勇者……?! そうか、わらわを倒す、か。 そんなことしても、今までに神隠しにしてきた子供達が里に帰ることはないぞ? しかもお主、そんなに華奢で可愛らしい見た目をして……背の丈もわらわより大分低いな? 勇者にするには早すぎるだろう……別にわらわ、お主のような物が好みというわけでは… ……して勇者よ、お主はどうする? お前の行った召喚の儀式はこの通り成功して、目の前には憎っくきかたきがおるぞ。 改めて問うてやろう……お前にわらわが倒せるのか? ほれ、腰につけているそれは小刀であろう?鞘から引き抜いてみたらどうだ……? 出来ないだろう?身体がすくんでしまって。 お前には悪いが、こうなってしまうとお前は勇者などではなく、単なるわらわへの生贄だな。 どれ、捧げ物の味を確かめてやろう……。 柔らかい頰、可愛らしい顔立ち……わらわに獲って喰われるのがわかって強張っているその表情も、 全部愛い……ちゅ、……ん、ふ……んん、柔らかい唇だな……ん、ぅ、…っ、ん…❤︎ ……ああ、お前も表情が少し蕩けてきたな。 口吻けは初めてか……? それはそうだな、こんなに可愛いお前がすでに女の味を知っていて良い訳がない…… わらわの味をもっとよく感じられる様にしてやろう。 ほら、口をあけて……❤︎ っん、じゅる、ちゅ……はふ、 ほら……お前の精気を吸い取るのと同時に、わらわの力を吹き込んでやったぞ。 魅了の術だ……❤︎熱くて甘い感覚が胃の腑の中にゆっくりと落ちていって❤︎ そこから全身にじんじんって……蕩ける感覚が広がっていくだろう? ふふ、よぉく効いている様だな。 表情がとろん❤︎と蕩けて、だらしなく、可愛い顔をしている……柔らかい子供ほっぺが林檎色に染まって、 熱に惚けているのがよくわかるぞ?よぉしよし、全身から力が抜けたな。 もう立っていられないだろう……わらわが抱いて支えてやろう。 お前、もう精通はしているのか?……女を抱くことの出来る身体なのか?と聞いている。 ……そういう知識が全然ないのだな。 恋占いをしてしまうような色気づいているようなのも嫌いじゃないが…… まったく知識の無い子供そのものな無垢さは好きだぞ。 わらわが一からいやらしい事を教え込んでやろう……❤︎ ふふ、今更刀に手を伸ばしたとて遅いぞ。 そもそもわらわを刺してやろうなどという気持ちはもう湧いてこないだろう? 今は魅了の術で頭の中がわらわのことでいっぱいなのだろうからな。 今はこうしてわらわに抱かれているのも嫌ではないだろう……? ふむ、素直に頷いたな。良い子だ。 わらわはお前が気に入ったぞ。 純粋無垢で、素直な良い子だ。 自分の欲に素直になれる子は偉いぞ。よしよし。 わらわもお前の唇から吸い取った精気が心地よい……❤︎お前とは相性が良いのかもしれないな? こんな風に甘く高ぶるのは何時以来やら。 うん?他の者にはこんなことはしないぞ。 供物もなく神の力を借りようとするクソガキにいちいち目などかけるものか。 こんなことをするのは、里の為にわらわを倒しにきた、いじらしいお前だからするだけだ……❤︎ 特別だぞ。 わらわはお前の事が気に入った。今夜はわらわが手ずから可愛がってやろう……❤︎ 安心するといい。狂ってしまう程可愛がりはするが、殺したりしない。 むしろ、お前の決死の覚悟が揺らいでしまうほど、気持ちよくはさせてやるからな。

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