Track 5

2人だけの自宅デート

今日はわーの家さ来でくれで、ありがとう。 そんな、お礼なんていいよ!君が嬉しいって思ってけでらんだば、わーも嬉すいあの後、思い切って誘って良かった。 眠ぐね? ごめんね。 疲れでだんだべ? じゃ、どうぞ…っていっても、特に、面白い物はないと思うよ。 あのね。 男の人を部屋に招待するのって、初めて、なの。 今もわーの心臓の音、いつもより早くて、大きくて…たげドキドキしてる。 君に、この鼓動が聞こえてまるんでねがって。 思うくらいあ、ソファーさ座って、わんつか待ってで。 今、お茶を淹れるから。 あ、この子? わー、猫飼ってるの。 飼い始めたのは、一人暮らしを始めてからだけど。 誰もいね淋しさとが…まぁ、色々かな。 わー、一人だと延々とマイナス思考になってまいそうだはんで。 アイドル始めた頃、ネットで自分の悪口書がれでらの見づげでまって。 それでしばらぐ沈んでたの。 それでね、仲の良いメンバーさ相談したら、ペットと一緒に暮らしたらどうかって勧められて。 でも珍しいなー。 わー以外の人に懐くなんて……他の娘が遊びに来た時なんて、いつもなら怖がってベッドの下さ逃げ込んで隠れでらのに。 ふふっ。 きっとこの子にも君が良い人だって、わかるんだね。 膝の上さ乗って、頬擦りしながら喉をゴロゴロ鳴らしてる。 ほら、動物って、相手の性格ば感じ取るって聞いだごどね? この子とわーが、似てる? そ、そうかな? そう思われると、なんか急に恥ずかしくなってきた。 うーん。 ペットは飼い主さ似るってよく言うばって…やっぱり本当なのかな? …だばって、くすっ。 今ちょっと、この子が羨ましいかも。 君に頭っこ撫でで貰って、膝の上で思いっきり甘えぢゅうんだもんこの子の事は好きだし、大切な家族みでぐ思ってらばって、なんだか、独り占めしてるみたい…ずるいなー、せっかくわーの家さ来たんだはんで、もっとわーの事も構ってよー。 あ、ご…ごめん。 ちょっと馴れ馴れしかった、かな? 本当? ありがとう。 外で話すのは、ちょっと恥ずかしいし…あんまり話し上手な方でねはんで。 ライブのMCどが、よぐ噛んでまるべ? わーね、地元で事務所の人さスカウトされて『リトルホワイトスターズ』として、活動してるでしょ? だばってね。 今のローカルアイドルになる前、一人で駅前とかの路上でよく歌っていたの。 今でもアイドルとしての活動は好ぎだし、楽すいよ? レッスンは少し厳しいばって、それでも、早ぐ一人前のアイドルになりでって思う。 だばってね、やっぱり……いつか自分で作った曲と歌詞ば歌いでぇなって。 昔の夢ば諦めだ訳でねのわーの原点は、その夢があっだはんで。 だはんであの時、ずっと路上ライブしていたの。 無名のわーの事なんて、誰も知らね。 気にも留めず、ただ足早にわーの前を通り過ぎていく人が殆どだった。 …だばってね、そった誰も足ば止めでけね中で唯一、ちゃんとわーの歌を立ち止まって、聴いて、拍手をしてけだ人がいだの見だ目でねくて、わーの歌さ惹かれてずっと曲を聞いていてくれた事、誰もいね日も、いつも 人で見にきてくれていた事、最後まで歌ば聞いてけで感想ば言ってけだ事たげ嬉しかったし、感謝すてら。 その人がいでけだはんで、わっきゃ今こうして歌えぢゅんだって思う。 ううん、実際そうだもん。 あの時は、直接言葉を交わした事はねがったばって、ずっと気になっていた人。 それが、君なんだよ。 わーの初めてのファンになってくれた、大切な人。 君の存在が、いつもわーば励まして、支えでけだの。 ずっとお礼がいいたくて、いつも、いつ言おうか、いつ話そうかって考えてた。 必要ない? だばって。 それだば、わーの気持がおさまんねの!君はわーば勇気づげでけだだげでね。 初めて、好ぎになった。 …存在だはんで。 気づいたときには、君を意識するようになってたの。 まだ来ねがな。 今日は、来てくれるかな。 いつも君を待ってる気持ちさわー自身が、気付いでまったそれは、今も変わらないよ? だはんで、今夜はわーと一緒に過ごして欲しいの。 その……ダメ、かな?