保健室の忠犬
//SE ドアを開く
//SE 足音、数歩
//ダミーヘッド位置・9(正面・遠い)
【野々街】
「あ、……保険の先生に何か用ですか?
ごめんなさい、先生、今ちょっと留守にしてて……」
【野々街】
「先生は放課後まで戻らないと思います。……たぶん?」
【野々街】
「えーっと……あ、ごめんなさいっ、申し遅れました。
私、保健委員の野々街乃々華、一年生です。
保健室のお留守番を任されておりまして……」
【野々街】
「先輩……随分顔色悪いですね……。
ちょっとおでこ失礼します!」
//ダミーヘッド位置・1(正面・近い)
//SE おでこを触る
【野々街】
「んー……熱は……無さそうかも……?
むむ、体温計を持ってきた方が良きですね、ちょっと待ってて下さい」
//ダミーヘッド位置・10(右前・遠い)
//SE 引き出しを開けたり、中身をガサゴソしている
【野々街】
「えと体温計はどこかしら……確か……先生は……この辺に…………、
あ、これですね!」
【野々街】
「……おぉ……昔ながらのお尻に入れるタイプの体温計……。
わわ……うら若き乙女には、これを殿方にお渡しするのは気が引けますぅ……」
【野々街】
「って、お耳で測る体温計あった。これでいいじゃん」
//ダミーヘッド位置・1(正面・近い)
【野々街】
「……えへ。それじゃ先輩、お耳失礼しまーす」
//SE 耳の中に体温計を入れる、ガサゴソ音
//SE 3秒ほどで、『ピ』と電子音
//SE 体温計を抜く
【野々街】
「どれどれ~……んー、お熱は無さそうですね。
でも、顔色が悪いので、少し休んでいったほうが良いかも……?」
//SE 足音
//SE カーテンを開く
//ダミーヘッド位置・8(左前・近い)
【野々街】
「こちらのベッドでお休みしてて下さいね」
【野々街】
「んー……でも、何だかちょっと心配……。
もしかして、寝不足なんじゃないですか……?」
【野々街】
「あ、そだ。先輩が安眠できるよう、私が『癒やし』で誘導してあげます♪」
【野々街】
「私こう見えても癒やし部に所属してるので、
そういうの得意なんです」
【野々街】
「私の手にかかれば、どんなお方でも快適安眠真っ逆さまですからね」
//ダミーヘッド位置・1(正面・近い)
【野々街】
「それじゃあ……」
//声 ささやき
【野々街】
「お兄ちゃん。……ベッドで、おねんねしましょっか……」