Track 4

目がさめたら、君と。

//ダミーヘッド位置・6(左後ろ・近い) //SE 布団がずれる音 【野々街】 「………………ぁ」 【野々街】 「……おはよーございます。お目覚めみたいですね」 【野々街】 「ふふ、先輩を待っていたら、すっかり夕方になっちゃいました。  暗くなる前に帰りましょっか」 //SE 布団から這い出る音 //ダミーヘッド位置・1(正面・近い) 【野々街】 「えへへ……ぐっすり眠れたみたいで良かったです!  少しは私も、お役に立てましたでしょーか……?」 【野々街】 「ほら、先輩。もうシャキっとしないと駄目です。  うわっ、とっと、ほら……足ふらついてるじゃないですか」 【野々街】 「学校出るまで、一緒行きましょっか」 //SE ドアを開く //SE 足音(BGS的に) //ダミーヘッド位置・3(右・近い) 【野々街】 「それで、お兄ちゃ……先輩。いい夢は見れましたか?  あ、私は先輩が寝てる間本を読んでましたから気にしないでいいですよ」 【野々街】 「他人のお役にたてるのはとっても嬉しいことなので!  一日一善。ノルマ達成なので先輩にも感謝です」 【野々街】 「…………先輩って、何だかいつも眠そうですよね」 【野々街】 「ふほへ!? あ、いや……今のは違くて……、  『いつも』というのはですね、ストーカー的に先輩のことを見張ってるとかじゃなくて……」 【野々街】 「…………私、受験の時にお会いしてるんです。先輩と。  えと……試験の部屋がわかんなくて、私、泣きそうになりながら学校をうろついてて」 【野々街】 「その時先輩と会って、助けてくれました……。  ……いや、覚えてないと思うのデスガ」 【野々街】 「だから……なんというか……入学したときから、  あのときの先輩はどこにいるのかしらんって探してたりだとか……」 【野々街】 「……あんな人が私のお兄ちゃんだったら、良いなぁとか思ってたりだとか……」 【野々街】 「そんなことを……夢見がちな乙女論理で考えてたと言いますか……うみゅ……」 【野々街】 「…………こっち見ないで下さい先輩。私、今たぶんお顔真っ赤です……。  うああ……はずい……何ほざいちゃったんでしょう、私……うああ……」 【野々街】 「……とにかく。なので。先輩のことは、知ってたと言うか」 【野々街】 「恩返し出来て……よかったと言うか……」 【野々街】 「…………ほんとは、ヒーリング効果狙いでお兄ちゃんとか呼んだわけではなく、  ただの趣味だったと言うか……」 【野々街】 「うあああああ! ほんと! ほんっと恥ずかしい……!  そして私はなんて正直なガールなんですか……!? お口が……お口が滑りまくってます……。  うぅ…………ごめんなさい、先輩……うぅ……塔子ちゃんにも、散々注意されてるのにぃ……」 【野々街】 「……あの……その……良ければ、なんですけど……」 【野々街】 「私と……仲良くしたり……しませんか……?」 【野々街】 「あいや、これはナンパとかではなく……っ、こういうの、殆ど言ったこともないんですけどぉ……」 【野々街】 「……先輩は、私の理想のお兄ちゃん像なんです。  すごく頼りがいがあるのに…………なんだか放っておけない感じ……」 【野々街】 「だから……えと……他の人が居ない所では、絶対にしないので…………」 【野々街】 「…………先輩のこと、お兄ちゃん、って呼んでもいいですか……?」