Track 9

かにこと添い寝、寝袋で

;このパートは完全に安眠導入。夜の静寂の中、そっと言葉をささやく感じでお願いできると嬉しいです 【かにこ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 ;環境音 深夜キャンプ場テント内 F.I. ;3/右 (マスターとそれぞれの寝袋で横になってるので、少し距離あります) 【かにこ】「…………マスターと出会って、さ。マスターがマスターになってくれて……」 【かにこ】「かにこ、それで本当にいごこちよくなった。 『絶対的な味方ができた』って――背中をいちいち、気にしなくてすむようになって」 【かにこ】「だから仕事に集中できて。 ……いま――っていうか今日の体験してから考え直しちゃうと…… 仕事をいいわけに、コミュニケーションから逃げ出してたのかもだけど――」 【かにこ】「それでも仕事、かにこものすごくがんばって。 マスターも一緒にがんばってくれて―― 誰に頼まれてもいない経営改善案とかさ……無視されても、バカにされても――だって北開道の鉄路が途絶えたらおしまいだもの――出し続けてさ」 【かにこ】「……何年くらい前からだって? じわじわ、認められるようになって。 こういうふうな出張だったり視察だったりも、任せてもらえるようになって」 【かにこ】「(複雑な吐息)……いつの間にか、かにこをからかってた先輩たちも、みぃんないなくなって」 【かにこ】「あのころのこと、許したわけじゃないけど。許せないけど。 それでも、みぃんないなくなっちゃうと…………」 【かにこ】「今日みたいな体験するとさ、『話しておけばよかったかな』って、少し思った」 【かにこ】「もしも、どこかのタイミングで――ハサミをおろして、殻を破って話してたなら―― かにこたちの機関区の中の温度も、このテントの中みたいに……さ。 あったかいものになってたのかなぁって……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――あ」 【かにこ】「そうか。そうだね。……いまからだって、ちょっとずつでも――」 【かにこ】「(安堵の息)……マスターと一緒だったら、きっと、できるし……」 【かにこ】「(静かな呼吸 *8 /じわじわ眠くなってくる)」 ;どんどん眠たくなっていく 【かにこ】「ん……ふ、ぁ――安心したら、なんか……ねむたくなってきたかも。 けど……ひとつ――もうひとつだけ――マスターに相談しておきたくて」 【かにこ】「……えとさ、あの……今日いろいろ体験してみて、かにこ――思って――ん…… (眠い息)――んと……北開道……御一夜にだって、どこにだって――負けない、魅力……たくさん、だけど――」 【かにこ】「ぁ――(大あくび)」 【かにこ】「ぅぁ……ごめん――えと……だから―― 魅力、せいとん――かにこたちで……まず……せいとん……して、から――」 【かにこ】「紹介……いっきに……できる……イベント………… 例えば――(あくび)――たと……えば…………てつ、どう……フェス……みたい…………な…………ん……」 【かにこ】「マスター……ますたぁと……いっしょに…………かに、こ…………」 ;寝オチ 【かにこ】「(寝入りばなの寝息)*4」 【かにこ】「(寝入りばなの寝息)*4」 【かにこ】「(浅い寝息)*4」 【かにこ】「(浅い寝息)*4」 【かにこ】「(すやすや寝息)*4」 【かにこ】「(すやすや寝息)*4」 【かにこ】「(熟睡寝息)*4」 【かにこ】「(熟睡寝息)*4」 ;環境音 F.O.