雑談。アイドルの流儀
//SE 喫茶店に入店するときのカウベルの音
//BGM 店には微かにジャズの音楽が流れている
//ダミーヘッド位置・10(右前・遠い)
【シロミ】
「あ、先輩! こっちこっち!」
//SE 足音
//ダミーヘッド位置・1(正面・近い)
【シロミ】
「迷いませんでした? すいません分かりにくい所にあって……」
【シロミ】
「この喫茶店……うちのお父さんがやってるんです。
だから、何でも好きなもの頼んでいいですよ、店の奢りです」
*(声 ひそめて)
【シロミ】
「ぁ、カウンターの方見ちゃダメですよ。お父さんがめっちゃ睨んでるんで。
急に年頃の娘が男の子を連れてきたもんだから、彼氏だとでも思ってるみたい」
【シロミ】
「ふふ……そんな事無いのにねー。あんなお父さん、相手にしなくて良いですからね。
今日は音の『癒やし』研究のために、こんな辺鄙な所まで来てもらったんだもん」
【シロミ】
「そ・う・い・え・ば~」
【シロミ】
「先輩ってぇー……最初は、私推しじゃありませんでしたよねぇ~」
【シロミ】
「知ってるんだー。握手会とか、はじめはふーみんの列に並んでたの知ってるんだー。
ふふふ、皆が思ってるより、ファンの事知ってるんですからね、私達」
【シロミ】
「だから握手会で、先輩が私のトコ来た時、びっくりしたもん。
目がきらっきらで……ほっぺ真っ赤でさー……ふふ、可愛かったですよ♪」
【シロミ】
「やっぱりアイドルたるもの、ファンに愛されてなんぼですからね。
先輩が鞍替えして、ちょっと、ふふーんってなりました。えへ、ふーみんには悪いけど」
【シロミ】
「先輩は私の、どーゆーとこが好きなんですか?」
【シロミ】
「ぁ、目そらした。コラ、逃げないでください。うふふ。ほらこっち見ろー」
//ダミーヘッド位置・3(右・近い)
//声 ささやき
【シロミ】
「私の好きなとこ、教えて下さいよぉ、先輩……♪ ふふ……握手会では、
いっぱい褒めてくれたじゃないですかー……ほーら……こっち、見てー?」
//ダミーヘッド位置・1(正面・近い)
【シロミ】
「ぷっ……! あははっ! やっぱ、先輩っておもろい~……♪
イジメすぎちゃいましたね、ごめんなさい♪」
【シロミ】
「それで……コーヒーでも頼まなくていんですか?
うちは良い豆使っているので、オススメですよ♪」