エピローグ 静かな2人の時間
//以下ボイス位置:7:真上
【雪乃】
「私の方から誘ったとはいえ……こうしていると、不思議な感覚」
【雪乃】
「たまには、いいのかもしれない。こうして誰かと2人で一緒に、他に誰もいない店の中に残るのも」
//SE:髪を撫でる音
//演技依頼:5秒程度、微笑みながら髪を撫でる際の息遣いをお願いします
【雪乃】
「……………………」
【雪乃】
「それにしても……起きる気配、まったくないわね」
//SE:衣擦れ:さっ……ほんの少し頭を動かすというニュアンスをお願いします。体勢は一切変化しておりません
【雪乃】
「そんな、無理に起きようとしなくてもいいわ。脱力しているのは見るだけで分かるのだし」
【雪乃】
「それと、一応言っておくけれど、早くどいてほしいというわけでもないから」
【雪乃】
「私の方は、しばらくこうしてくれていても構わないのだし」
【雪乃】
「ただ、そうね……今のあなたの顔は見てみたいわ。私のお腹の方をジッと見られたままなのも、少し恥ずかしいし……」
【雪乃】
「身体は横になったままでいいから……上、向けるかしら」
//SE:衣擦れ:すっ:上を向くことで生じる音です
//以下ボイス位置:7→8→1:主人公の顔・身体の位置変更
//演技依頼:5秒程度、主人公が体勢を変えるのを待っている際の息遣いをお願いします
【雪乃】
「……………………」
//以下ボイス位置:1:真上
【雪乃】
「ふふ……かなりゆっくり上を向いたわね」
【雪乃】
「耳掃除をする前の体勢に戻ったけど……こうして視線同士を合わせると、どうしても少し照れくささはあるわ」
【雪乃】
「……こうして見ると……目が、とろんとしてるわ」
【雪乃】
「目元のマッサージをして、しっかり開いていたのに」
【雪乃】
「でも、さっきのような疲れた目ではないわね」
【雪乃】
「こういうのを、とろけそうな顔、と言うのかしら……」
【雪乃】
「照れくさくはあるけれど……なんだか、ずっと見ていたくなるわね」
【雪乃】
「膝の上の、あなたの頭の重みも……とても心地よく感じる」
【雪乃】
「……頭、もっと撫でてみていいかしら」
//SE:髪を撫でる音:すっ
//演技依頼:5秒程度、微笑みながら髪を撫でる際の息遣いをお願いします
【雪乃】
「……………………」
【雪乃】
「……もしかして、眠くなってきたかしら。なんだかそんな雰囲気があるけれど」
【雪乃】
「私は、構わないわ。このまま少し寝てもらっても」
【雪乃】
「そのあいだ、こうして頭を撫でたり、顔を見ていたりはするけれど」
//SE:髪を撫でる音:すっ
//演技依頼:5秒程度、髪を撫でる際の息遣いをお願いします
【雪乃】
「……………………」
【雪乃】
「本当に、おとなしいわね……」
【雪乃】
「このままでいてくれて構わない、とか言わなくても、ずっと横になったままでいそうなくらい」
//SE:髪を撫でる音
//演技依頼:5秒程度、髪を撫でる際の息遣いをお願いします
【雪乃】
「……………………」
【雪乃】
「……さっきの私……『こうして誰かと2人で一緒に店に残るのもたまにはいいかもしれない』と言ったでしょう?」
【雪乃】
「あれは……嘘なの」
//以下ボイス位置:1:囁き:「あなたと~」以降
【雪乃】
「本当は『誰か』じゃなくて……あなたと2人で残るのがいいかもしれないと……そう思った」
//以下ボイス位置:1:真上
【雪乃】
「……なんだか曖昧な気がしたから、もう少し明確に言うわ」
【雪乃】
「また機会があれば、あなたとこうして静かな時間を過ごしたい」
//以下ボイス位置:1:真上
【雪乃】
「ふふ……こう言うの……どうしても照れくさく感じるわね」
【雪乃】
「でも、紛れもない本心。……少なくとも、また今日のような機会が欲しいくらいに」
【雪乃】
「この店で働いているのは私だけではないのだし……こうして閉店しても残るというのは、毎日はできない。そもそもあなただって、毎日ここに来るわけでもないのだし」
【雪乃】
「でも、あなたがまた飲みに来てくれて……そのときに私が最後まで残っているようだったら……少し付き合ってくれるとうれしいわ」
【雪乃】
「そうしたら、また今日みたいに――」
//以下ボイス位置:1:囁き
【雪乃】
「気持ちのいいこと、たくさんしてあげるから」