委員長がやってきた
//SE 家のチャイム
//SE 階段を降りる音
//SE 扉のチェーンを外す
//SE 家の扉を開く
//ダミーヘッド位置・1(正面・近い)
【奈子】
「こんにちは。…私の事、分かりますか?
同じクラスの、赤平です。一度も喋ったことはありませんが」
【奈子】
「キミ、今日学校休みましたよね。
だから、プリント、持ってきたんです。私、委員長なので」
【奈子】
「……熱は、無さそうですね。
でも、顔色悪い……大丈夫ですか?」
【奈子】
「もしかして、休んでも体がダルイ、とか? 風邪じゃ無いんですね、安心しました。
では……、精神的な疲れかもしれないですね」
【奈子】
「私に何か出来る事ありますか?
あ、そうだ。近くのスーパーで、ゼリーでも、買ってきましょうか」
【奈子】
「ほら、私、委員長なので。
クラスメートが困ってるなら、手助けしないとなので」
【奈子】
「あ、すいません。あんまり知らない女子にそんな事言われても、
少し困りますか? そうですよね……」
【奈子】
「では、私達はこれから友達ということで。
クラス同じですし。もう少しで文化祭ですし。問題は無いですよね」
【奈子】
「だから、今から、私はキミに世話を焼きますね。
迷惑でしたら、PTAを通じて然るべき機関に連絡するか、
私を邪険にして追い払ってください」
【奈子】
「というわけで、……そうですね、うん」
【奈子】
「お家、入ってもいいですか? 今から、キミを身も心も癒やしてあげますので」
【奈子】
「私、癒やし部というところの次期部長なので。
結構そういうの得意なんですよ」
【奈子】
「キミみたいに疲れた顔の人、何度も元気にしてきましたので。お任せください」
【奈子】
「キミに必要なのは、リラックス。やすらぎです」
【奈子】
「それじゃ、おじゃまします」
//声 ささやき
【奈子】
「今日は一日癒やされて元気になって……明日、一緒に授業、受けましょうね」