委員長と、お目覚めコール
//ダミーヘッド位置・3(右・近い)
//声 ささやき
【奈子】
「……きて。…………起きて…………ほぉら……キミ…………。
もう、起きなきゃ……ダメですよぉ…………」
【奈子】
「…………おはようございます。よく眠れましたか……?」
【奈子】
「ほぉら。体、起こしてくださーい」
//SE 衣擦れの音
【奈子】
「ふふ、ねぼすけ顔してますね」
【奈子】
「あ、そうだ……ごめんなさい。もうこんな真っ暗になってて……。
キミがあんまり気持ちよさそうだから、中々起こせなくて…………」
【奈子】
「もう、学校から出ないとですね」
//SE 立ち上がる
【奈子】
「もしかしたら……この学校に、今、
私とキミの、二人きりかもしれませんね」
【奈子】
「こんなに広い学校に、私達だけ。ふふ、何だか、ワクワクしますね」
【奈子】
「出る前に、お顔……洗いましょっか?
ほら、こっちに来てください」
//SE 足音
//SE 蛇口を捻って水を出す
【奈子】
「んー……ちょっと待ってくださいね…………お湯が…………。
ぁ、…………うん、いい感じ。温まりましたよ」
【奈子】
「どうぞ、お顔洗ってください」
//SE 顔を洗う
【奈子】
「……ふふ」
【奈子】
「あ、タオル大丈夫ですよ。拭いてあげますから……動かないで……?」
//SE タオルで顔を拭いてくれる
【奈子】
「(10秒ほど息遣い)」
【奈子】
「ふふ、綺麗になりました……♪」
【奈子】
「キミって……もしかして、甘え上手なのかもしれませんね。
なんだか、思わず世話を焼いてしまいます」
【奈子】
「うーん、まあ、私がおせっかいというのもあるのですけど」
【奈子】
「……キミにおせっかいするの、他の人のお世話を焼くより楽しいんですよね」
【奈子】
「なんでなのかしらん」
【奈子】
「ちょっと論理的に考えてみますか」
*正面から ぐるっと一周しながら
【奈子】
「まず……顔は割とタイプ。うん。そこは、結構テンション上がる点ですね。
あと、性格も好き。お世話した時に、嬉しそうにしてくれるのがとても良いです。
この前お弁当を作ってあげた時、凄く喜んでくれて……キュンってしたし」
【奈子】
「うーん」
【奈子】
「……わ、私は人のリアクションによって態度を変える、
現金な委員長なのかもしれません……あぁ、平等性の欠片もない」
【奈子】
「ちょっと反省しないといけないですね……。
癒やしは、どんな人に対しても、平等に行うべきですもの」
【奈子】
「さあ、下校しましょうか。遅くなると、危ないですからね」