Track 6

委員長と、お目覚めコール

//ダミーヘッド位置・3(右・近い) //声 ささやき 【奈子】 「……きて。…………起きて…………ほぉら……キミ…………。  もう、起きなきゃ……ダメですよぉ…………」 【奈子】 「…………おはようございます。よく眠れましたか……?」 【奈子】 「ほぉら。体、起こしてくださーい」 //SE 衣擦れの音 【奈子】 「ふふ、ねぼすけ顔してますね」 【奈子】 「あ、そうだ……ごめんなさい。もうこんな真っ暗になってて……。  キミがあんまり気持ちよさそうだから、中々起こせなくて…………」 【奈子】 「もう、学校から出ないとですね」 //SE 立ち上がる 【奈子】 「もしかしたら……この学校に、今、  私とキミの、二人きりかもしれませんね」 【奈子】 「こんなに広い学校に、私達だけ。ふふ、何だか、ワクワクしますね」 【奈子】 「出る前に、お顔……洗いましょっか?  ほら、こっちに来てください」 //SE 足音 //SE 蛇口を捻って水を出す 【奈子】 「んー……ちょっと待ってくださいね…………お湯が…………。  ぁ、…………うん、いい感じ。温まりましたよ」 【奈子】 「どうぞ、お顔洗ってください」 //SE 顔を洗う 【奈子】 「……ふふ」 【奈子】 「あ、タオル大丈夫ですよ。拭いてあげますから……動かないで……?」 //SE タオルで顔を拭いてくれる 【奈子】 「(10秒ほど息遣い)」 【奈子】 「ふふ、綺麗になりました……♪」 【奈子】 「キミって……もしかして、甘え上手なのかもしれませんね。  なんだか、思わず世話を焼いてしまいます」 【奈子】 「うーん、まあ、私がおせっかいというのもあるのですけど」 【奈子】 「……キミにおせっかいするの、他の人のお世話を焼くより楽しいんですよね」 【奈子】 「なんでなのかしらん」 【奈子】 「ちょっと論理的に考えてみますか」 *正面から ぐるっと一周しながら 【奈子】 「まず……顔は割とタイプ。うん。そこは、結構テンション上がる点ですね。  あと、性格も好き。お世話した時に、嬉しそうにしてくれるのがとても良いです。  この前お弁当を作ってあげた時、凄く喜んでくれて……キュンってしたし」 【奈子】 「うーん」 【奈子】 「……わ、私は人のリアクションによって態度を変える、  現金な委員長なのかもしれません……あぁ、平等性の欠片もない」 【奈子】 「ちょっと反省しないといけないですね……。  癒やしは、どんな人に対しても、平等に行うべきですもの」 【奈子】 「さあ、下校しましょうか。遅くなると、危ないですからね」