プロローグ
■1:プロローグ
あら。…こんにちは。
ん、なに? ビックリしたような、ホッとしたような…
クラスのほうは? いいの? 明日の準備。
…んふ♪ そっか。
居場所がなくて、いたたまれなくなって。
誰かいるかなーと思って、ここに来てみても、誰もいないし… 誰も来ない。
どうやら、みんな、クラスの輪の中で、ワイワイ楽しく準備中…
ムっとした? 図星? 反論したいんでしょうけど、どうせ、誤差の範囲内。
「お前に何が分かる」って言いたそうだけど、分かるよ…
私も、一緒だから…
はぁ… 手持ち無沙汰なら、サボって帰っちゃえばいいのに。中途半端に真面目。
自分でも、分かってるのにね…
ん、まぶしい…
ねぇ…
こんなふうに、ブラスバンドの練習が聞こえる部屋で、西日に照らされてると…
変な気持ちに、なったり、しない?