プロローグ
んー? どした?
同じクラスの奴……だよな。
アタシになんか用?
……え? あー。〝ママ係〟か!
そーだった。今日から、アタシがママ係だったんだ。
うわー。そっか。
まあ……今日は、バイトもないし、大丈夫か……。
あー。ごめんな?
ぶっちゃけ、今日からだってこと、忘れててさ。心構えとか、場所の準備とか、なーんにもできてなくてさ。
それでもいい?
……あは♪ そーか♪
お前、いいやつだな♪
んー。でも、あんまり人目に付くのも、ちょっと抵抗あるよなー。
いや、アタシはいーんだけど、お前がな?
……そんなに、ママ係って制度に、慣れてなさそうだし。にひひ。
んじゃー、こっち来い?
うん。こっち。
この……階段の影なら、少しは隠れられるっしょ。
うん。おっけー。
じゃあ……
……ほい♪
……ん? どーした?
ママ係って言ったら、まず、こうすんだろー?
ぎゅ~~ってしてさ、よしよしってして……胸の中で甘えてもらうの。
ふふ。なんだー? 遠慮すんなってー♪
これはただの〝係活動〟なんだし♪
アタシもお前も、変な気持ちなんかじゃなくて、ただ係活動をやってるだけ♪
な?
……おう♪ 来なー♪
ほい♪ ぎゅ~~~~~……♪
ほらほらー♪ アタシの腰に、手回してさ♪ お前も、ぎゅってしろ~♪
ぎゅ~~~~~~っ♪
よーし、よーし♪ よし、よし、よし♪
……んで?
ママ係使う、ってことは……誰かに甘えたかったんだろ。
なんか悩みでもあるのか?
……ふんふん。なるほどなー。
〝気弱なところを直したい〟、ねー。
まー、確かに……お前って、かなり静かなイメージあるなー。クラスでも全然発言したりしないし。
言いたいこと上手く言えなくて、ため込んじゃったり?
なるほどなー……。
…………。
……ごめん。アタシ、なんて答えたらいいのか、分からない。
いや、お前の悩みって、すっごく切実だと思うんだけどさ!
アタシの頭じゃ、上手い解決法が思い浮かばない~!
……まあ、とりあえず! こうやってぎゅってしとけば、お前も少しは気が休まるだろ。
うんうん。アタシに甘えときな。
ぎゅ~~~。
……しっかしさー。〝ママ係〟、って……すごい制度だよなー。
〝人に上手く甘えられない男子が増えたから、そういう子に甘える練習をさせる〟、なんてさ。
まー、言ってることは分かるんだけどなー? 確かに、電車に乗ってるオジサンたち、いっつも疲れた顔してんなー、って思うし。
……ぶっちゃけさ。アタシ、別に、係に立候補したわけじゃなくて……
成績、悪いからさ。このままじゃ卒業できないぞー、ってセンセーに言われて……半分強制的に、ママ係やらされることになったんだよなー。
あ。勘違いするなー? だからって、嫌々やってる、ってわけじゃないぞ。
成績悪くて、遊んでばっかのアタシでも……誰かの役に立てるかも、っていうのは……
なんか、そんな、悪い気分じゃないし。
……係のこと忘れてたやつが言っても、説得力ないかもだけどさ。
ま、だから、ママっぽいこととか、あんまりよく分かってなくて。
もし、期待させちゃってたらごめんなー?
つか、お前も嫌じゃないか? アタシみたいなタイプ。
もっとこう……〝清楚でおしとやか!〟みたいな感じがいいんじゃないか?
大丈夫? そっか? ならいいんだけど♪
……あ。そーだった。ママ係のときは、自分のことは〝アタシ〟じゃなくて、〝ママ〟って言わないといけないんだった。
えーっと。ママ。ママ。アタシはママ。……うん。これでよし。
んー。つってもなー。
お前の悩み……ちゃんと解決したいなー。
どうすればいーのかなー。
…………。
……んー?
なんか、ママのお腹に……
固いの、当たってんだけど……♪
なーなー。ひょっとしてさ……
ちんぽ……
勃起しちゃったのか?
そっかそっか♪
お前、ぎゅーってされて……ちんぽ、興奮しちゃったのか……♪
いや、ちんぽのことくらい、普通に分かるっつーの♪ ジョーシキだろ、そんなん♪
……あ。そーだ♪ ママっぽいこと、思いついたぞ♪
ママが……お前のちんぽのこと、お世話してやる♪
んー? 別に、おかしくないだろー?
ママ係って、つまり、誰かの何かのお世話をする、ってことだし。
ママのせいで、ちんぽ勃起させちゃったんだから……責任もって、鎮めてやらないと♪
それに……お前、自分の気弱なとこ、直したいんだろ?
やっぱ、色んなことを経験しとく、ってのは大事じゃないか?
いざってとき、どっしり構えられると思うぞー♪
なーなー、どーかな?
……あは♪ おっけー♪
じゃあ、ママが、お前のちんぽ……気持ちよくしてやる♪
楽しみにしてろよなー♪