トラック1
【夢の中の浴室。泥だらけでイスに座る男の子。背後から声をかけるお姉さん】
[ちゅぽーん…(水滴)]
あらあら、体中泥んこね。
脚も、背中も…顔まで汚れちゃって…
[ぱちゃ…ぱしゃっ…(かけ湯)]
それに体のあちこち傷だらけ。
膝も擦り剥いてるし…大丈夫?
全然平気? 痛くなんかない?
強いのね~、偉い偉い。んふふ…
でもこれ、そのままにしておくのは良くないわね。
傷口からバイ菌が入るといけないから、ここで綺麗さっぱり洗い流しましょう…
[ぱちゃ…ぱしゃっ…(かけ湯)]
えっ、ここはどこかって?
そうね…ここは身も心も癒してくれる夢のお風呂、と言った所かしら?
そして私は、背中を流すお手伝いをするお姉ちゃん。
遠慮なくお願いして良いからね?
自分一人じゃ洗いにくい所もあるでしょうし。んふ♪
でも、まずは体の表面の泥を落とさないとね…
[ぱちゃ…ざぱー…(かけ湯)]
ほら見て、貴方の体にかかったお湯。
真っ黒になって流れていく…
随分と汚れが溜まってたのね。気持ち悪かったでしょうに…
え? 汚い体で恥ずかしい?
ふふ…気にする事はないわよ。
これは外に出てるうちに自然とついちゃう俗世間の垢。
仕方なく付いちゃう泥汚れ。
お仕事やお勉強、頑張ってるんでしょう?
嫌な人や厄介な出来事に耐えながら…
顔も体も真っ黒けになる程に…
大変ね…
でもこの泥、そのままにしておくと体の中まで染み込んで、
貴方の清らかな心まで汚れてしまうかも…
そうならないためにも、今日は時間をかけて隅々まで綺麗にして、
身も心も清めていきましょうね?
お姉ちゃんも精一杯お手伝いしてあげるから。んふふふ…
[ざばーー…(かけ湯)]