【雨音耳かき:左耳】
しっとり落ち着いたお時間が続いて、うとうと眠くなったりはしていませんか?
まだお癒やしは続きますので、お休みになるのはもう少しだけ、お待ち下さいませ。
さて、
続いてのお癒やしなのですが、
その前に…どうぞ、こちらへ。
(障子SE)
囲炉裏の間から出まして…縁側の濡れ縁(ぬれえん)。
こちらにて行います。
(雨音BGM:始)
こちらでのお癒やしは、雨音を聞きながらの耳かきになります。
耳かきはお癒やしの王様。
お癒やしには欠かすことが出来ません。
そして、なにより、このシチュエーションでする耳かきは、格別。
お体が蕩(とろ)けるような特に素晴らしいお癒やし体験をもたらします。
早速、耳かきをさせていただきますので、
こちらに、(ポンポン叩く)頭を乗せて横におなり下さい。
和服の膝枕で耳かきすることでお癒やしの効果が数倍にも高まるのでございます…(照)。
どうぞ、遠慮なさらず…。
(SE)
あぁ…。
ふぅ…。
…。
。
膝枕は…される方は勿論だと思いますが、する方も優しい気持ちになります…。
肌と肌の触れ合い…着物越しですが、実にいいものです…。
ぬくぬくで柔らかな感触が…たまりません。
…。
……。
ふぅ…、
いけません、私が膝枕に溺れそうになりました…っ。
まずは…、お耳をほぐし致します。
お耳は百十ものツボが集中している場所。
きちんとほぐせば、血流がアップ。
お肌に張りが生まれて、顔色は良くなり、お体はぽかぽか。
さらには、疲れもとれて、気分もリフレッシュ。
かように、いいことづくめなのでございます。
お耳が凝っておりますと最初は痛みを感じるかもしれませんので、優しくほぐして参ります…。
(耳あんまSE:始)
(ゆっくり)
お耳をつまんで、前後に…倒したり、
外側に円を描くように、引っ張るように…したり、
ゆっくり、折りたたむように…したり、
お耳全体が柔らかくなるまで…ほぐします。
(終:5分)
いいですね。
十…分、ほぐれました。
お耳のマッサージを終えますと、いよいよ、耳かきでございます。
(耳元で)
ん…(疑問形)。
ぁ…(驚き)。
なるほど…(納得)。
これはこれは…(やる気が出る)。
お耳の中を拝見しました所…、
なかなかの溜まり具合です…っ。
お耳の穴の奥の奥まで大混雑の大渋滞…。
これはいけません…。
すぐに整理致しますので、そのまま…、じっとしていて下さいね。
万が一、痛い事がありましたら、手を上げてお知らせ下さい。
(耳かきSE:始)
ゆっくり、掻き出します。
お耳の穴は繊細でデリケート。
ですので、決して、強く、激しくは致しません。
優しく、優…しく。
小さいのから、大きいの、
掻いて、出して。
掻いて、出して。
浮いてるのから、張り付いているの、
掻いて、出して。
掻いて、出して。
丁寧に、丁寧に…。
(終:15分)
ふぅ…。
結構な耳垢がありましたが、おかげさまで、無事にお耳の渋滞は解消する事ができました♪
続いて、梵天で仕上げを致しますので、
あと少し、そのまま、じっとしていて下さいませ…。
(梵天SE:始)
梵天を…ぐるり、ぐるり。
ぐるり、ぐるりと回転。
ぐるぐる回転させながら…抜き…差し。
こうすることでお耳の中、隅々、余すところなく綺麗に致します。
(終:5分)
ふぅっ(強めに息を吹きかける)。
うふふ。
おしまいです。
これで完璧。
左のお耳は完璧に綺麗になりました。
私の声と雨の音、
さっきよりも、良く聴こえると思いますが、いかがでしょう?