トラック1:やっと帰ってきましたね。
;本編スタート:
;SE:環境音 夜(虫の鳴く音、車の通る音)
;以下はリスナーの音
;SE:7/左→1/前 足音近づいてきて、停止
;SE:鍵を取り出す音
;SE:鍵穴に挿し込む音
;SE:鍵の解錠音
;SE:1/正面 ドアが開く音
;SE:1/正面 ドアの締まる音
;SE:5秒無音
;以下は看板娘の音声で
;音声加工:壁越し(お隣さんなので)
;SE:10/右上遠方→11/右下遠方へと駆け足音
;SE:少し乱暴めにドアの開閉音
;SE:11/右遠方→4/右下→5/真後ろ 駆け足音
;SE:チャイム
;音声加工:ドア越し
;5/ 真後ろ
;声優さんへ:少し慌て気味の演技をお願いします。
【看板娘】
『あ、あの……えっと……お、おとなりです!
お、お話したいことがありまして、今大丈夫ですか?』
;SE:リスナー:身じろぐ音(振り返り)
;SE:1/正面 ドアの開閉音
;1/正面
【看板娘】
「あっ……えっと……あ!
ああ~よ、よかった……あなただったんですね……」
【看板娘】
「もしかしたら、
ご家族の方が出るかと思ったので……」
【看板娘】
「えっと、こんばんは……ご無沙汰してます……
ずっと帰ってくる気配もなかったですし……
もしかして引っ越ししたのかと思って……」
【看板娘】
「でも、それだと業者さんが来るはずだし、
一度ぐらいはすれ違うはずかと思って……」
【看板娘】
「だとすれば、大きな病気に罹ったのかなとか……
色々考えていたら、今、ドアの開く音が……聞こえたので……」
【看板娘
「様子を見に来たんですけど……って、お顔、真っ青じゃないですか!」
【看板娘】
「よく見たら、頬も痩せこけてて、目の下にクマも出来てる……
月明かりでも、こんなにはっきりとわかるなんて……」
;SE:リスナーがふらふらな足音
【看板娘】
「……ああ! ちょっ、足元がふらふらじゃないですか!
もしかして、今日までろくに食事を摂ってないとか?
ううん……しっかり睡眠も取れてませんよね……」
【看板娘】
「ううん、絶対そう。
お店に来た時に、あなたのお仕事の話を聞いていたら……
忙しいと、ろくに睡眠も取れないて言ってましたもんね……」
【看板娘】
「……今日まで、そうだったんですよね……?
なら……今すぐ食事を作らないと!」
【看板娘】
「えっと、冷蔵庫の中を……
いやこの様子だと食材もろくに買ってきてないですよね。
なら、私が持ってきますから」
;SE:1/正面→2/左上 足音移動
;SE:リスナー手を掴み制止
【看板娘】
「……あ!? なにしてるんですか?
え、迷惑をかけられない?」
【看板娘】
「ダメです! 迷惑かけます!
あなたが元気になるまで……私、きちんと迷惑かけますから!」
【看板娘】
「第一、そんな顔した人を放っておくほど、
私は薄情な人間じゃないのはあなたも知ってるでしょ」
【看板娘】
「もしそれでもイヤだっていうなら……」
;1/正面 接近
【看板娘】
「お店、出禁に……しちゃいますからね」
;SE:リスナー身じろぐ音
;1/正面 通常
【看板娘】
「ふふ、うちの店の大ファンであるあなたに
とってはこうされるのはお辛いでしょう。
だったら、いう事をきちんと聞いてください」
【看板娘】
「きちんと、美味しいご飯を食べて、
元気になりましょう……ね?」
;SE:リスナー手を放す音
【看板娘】
「……ふふ、ありがとうございます。
じゃあ、今から食材を取りに行ってきますから」
【看板娘】
「あなたは、私がここに戻るまで
ここから一歩も動かないこと。チャイムを鳴らしたら
もう一回、私をこの部屋に出迎えること」
【看板娘】
「もしそれが出来ないと……」
【看板娘】
「私……あなたのこと嫌いになっちゃうかも……」
【看板娘】
「……いいえ、冗談ではありませんよ。
本当に嫌いになっちゃいますから。口利いてあげませんよ」
【看板娘】
「……って、わわ、そんな泣きそうな顔しないでくださいよ。
嫌ならちゃんと私の言う事を聞けばいいんですから」
【看板娘】
「とにかく、私が責任を持って、今すぐ、あなたを元気にしますから」
【看板娘】
「覚悟して待っていてくださいね!」