el10_08_『反対側も耳かきをやっていきましょー』
トラック08「反対側も耳かきをやっていきましょー」
【さやか】
「ではごろんとしちゃってください」
【さやか】
「そう。遠慮なく。ごろーん」
;SE 頭を寝返らせる衣擦れの音。
【さやか】
「ふーーーーーーーーーーーーーーっ」
;ボイス位置 3
(5秒くらい強めに息を吹き付けて頂けると助かります)
【さやか】
「あっ、すみません。突然ビックリしましたよね」
【さやか】
「ずっと押さえつけられていましたから」
;SE 崩れた髪の毛を軽くたたくように整える音。
【さやか】
「こうやってちょっと……」
【さやか】
「リフレッシュ、しちゃいましょう」
;ボイス位置 3
【さやか】
「もう一回やりますね。ふーーーーっ、ふーーーーっ」
;ボイス位置 3
(3秒ずつ息を吹きかけて頂けると嬉しいです)
【さやか】
「はい! それじゃあこっちの耳もかいていきますねっ!」
;SE 耳かき 中
【さやか】
「ふむふむ……こちらも中々ですね……この耳かき職人、さやかの腕が光ります……」
【さやか】
「まあ任せてくださいよ! これでも本格的な訓練とか受けてきましたから!」
;SE 耳かき 長
【さやか】
「ふふっ……なんだかおっきな子供が出来たみたいな気分になってきました」
【さやか】
「可愛がっていいですか?」
;ボイス位置 3
【さやか】
「よーしよーし……よしよし……いい子いい子……」
;ボイス位置 3
;SE 頭を撫でる音
【さやか】
「よーしよーし……よーしよしよしよしよし」
;ボイス位置 3
;SE 頭を撫でる音
【さやか】
「最後らへん、犬みたいなかわいがり方になっちゃいましたね。てへっ」
;SE 耳かき 長
【さやか】
「こちら側もじっくり……じっくりとやっていきますね……」
;ボイス位置 3
;SE 耳かき 長
【さやか】
「外側はやっていたので、だんだんと中へ入っていきますよー……」
;ボイス位置 3
;SE 耳かき 長
【さやか】
「耳って不思議な形をしていますよねー……ペンとかで細かく描きづらい形って言いますか」
;ボイス位置 3
【さやか】
「一種の要塞みたいですよね」
【さやか】
「さやか一等兵! 行きます!」
【さやか】
「生きて……帰って来いよ……」
(男性のような低めの声でお願いします)
【さやか】
「………………はいっ!」
(途中の……で涙をのむ声をお願いします)
;SE 耳かき 長
【さやか】
「任務完了!」
【さやか】
「いや、耳かきはまだ続けるんですけどね。
結構大きいのが取れましたのでちょっと息を吹きかけますよ……」
【さやか】
「ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅう」
;ボイス位置 3
【さやか】
「ふっふっふっ……ふーーーーっ」
;ボイス位置 3
【さやか】
「引き続き、中を、攻略していきますねー」
;ボイス位置 3
;SE 耳かき 長
【さやか】
「そういえばなんですけど、さっきお客様の事をお代官様とお呼びしたじゃあないですかー」
【さやか】
「江戸時代には既に耳かきって文化があって、その頃にも耳かき専門店があったらしいんですよね」
【さやか】
「わび~さび~といいながら耳をかかれていたんですかね」
;SE 耳かき 長
【さやか】
「耳かきまつわる落語とかもあったりして、結構日本人の文化に根差しているんですよね、耳かきって」
【さやか】
「海外とかでも、2000年以上前の耳かき用の道具が発掘されたりしているみたいです」
【さやか】
「あれなんですかね、歴史上の偉人とかも耳かきをしていたんですかね」
【さやか】
「歴史を感じますよねぇ……ずっと昔からこうして誰かが誰かの耳を掻いていたなんて」
;ボイス位置 3
;SE 耳かき 長
【さやか】
「多分耳かきは数千年後もやっているんじゃないですかね。人類が残っていたらー……の話ですけど」
【さやか】
「残っていると良いな。なんて……そう、思います」
;ボイス位置 3
【さやか】
「(作業中の吐息をお願いします)」
;ボイス位置 3
;SE 耳かき 長
【さやか】
「わび~……さび~……」
【さやか】
「畳、井草の香り、こういう時の蚊取り線香の香りってどこかノスタルジックですよね」
【さやか】
「遠い過去に置いてきた、田舎や実家のような郷愁」
【さやか】
「眠ってもいいんですよ。私の膝の上で」
;ボイス位置 3
;SE 耳かき 長
【さやか】
「んっ、良い感じに取れてきましたね……」
【さやか】
「じゃあ、奥……いっちゃいますか」
;ボイス位置 3
;SE 耳かき 長
【さやか】
「耳の奥……普段感じられないような感触と気持ちよさですよね」
;ボイス位置 3
【さやか】
「この耳の奥……より感じていってくださいね」
;ボイス位置 3
;SE 耳かき 長
【さやか】
「ちょっとだけ自分の話をしちゃうんですけど」
【さやか】
「いつか……いつかの話なんですけどね」
【さやか】
「いつかは、ここを巣立ちして、私も自分の店を持ってみたいんですよね」
【さやか】
「ここがフランス語で太陽って意味のソレイユですから、フランス語で月って意味の言葉が良いかもしれませんね」
;SE 耳かき 中
【さやか】
「もし、私が自分の店を持てた時、お客様は……あなたは来てくださいますか……?」
;ボイス位置 3
【さやか】
「いえ……。そうじゃなくて……」
【さやか】
「ぜひ来てください、ですね!」
【さやか】
「さー頑張るぞー!」
【さやか】
「さて……それでは! 引き続き耳かきをしていきましょうか!」
【さやか】
「(作業中の吐息をお願いします)」
;ボイス位置 3
;SE 耳かき中
【さやか】
「こっちは幾つか、こびりついているのがありますね」
【さやか】
「ちょっと強めにやっていきますね」
;SE 耳かき中
【さやか】
「よし。これで全部取れましたよ」
【さやか】
「では、仕上げにちょっと失礼して……ふぅぅぅぅぅぅぅっ」
;ボイス位置 3
【さやか】
「ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっぅう」
;ボイス位置 3
【さやか】
「ふぅうぅぅぅぅぅぅぅっ、ふぅぅぅぅぅぅぅっっ」
;ボイス位置 3
【さやか】
「はい! これにて、当店のサービスは終了です! お疲れさまでしたっ」