0:プロローグ
そこの魔法使い、とまりなさい!
ふ…ようやく見つけましたよ。まさかこのような森の奥深くに隠れ潜んでいたとは…
騎士団の総力をあげて捜索した甲斐がありました。
…とぼけても無駄です。
貴方が邪悪な魔術を使って、国への反逆を企んでいる危険な魔法使いだということは
既に調べがついています。人相も目撃証言と一致…言い逃れはできませんよ。
国への反逆など、この国を守護する王国騎士団団長として…
そしてこの国の未来を担う姫として、見過ごすわけにはいきません。
この私、姫騎士セレナが貴方をこの場で逮捕させていただきます。
さあ、両手を頭の後ろに回して大人しくしなさい!
…む…その構えは…なるほど…ただで捕まる気はない、ということですか。
騎士団最強であるこの私と戦おうとは何と愚かな…
よいでしょう。悪の魔法使いなどに遅れをとる私ではありません。
この自慢の剣で少し痛い目に遭わせてさしあげます。さあ…どこからでもかかって来なさい!