トラック6:彫刻の道は耳かきに通ずる(右耳)
:SE:14/左下→5/後ろ 足音
;5/後ろ 通常
【彫刻家】
「……はーい、おまたせ
ふふ、おとなしく待っててくれてたみたいだな……」
;リスナー身じろぐ音
【彫刻家】
「……おっと、振り向いちゃダメだよ。
お楽しみはまだまだこれからだから、
じゃあ、失礼するね……」
:SE:椅子の位置を3/右→5/後ろへ移す音
;SE:5/後ろ 椅子に座る音
【彫刻家】
「……よし。じゃあ、そのまま後ろに身体を倒して、
私の膝に頭を預けてくれるかい?」
:SE:リスナー身じろぐ音
【彫刻家】
「……ああ、大丈夫、怖いことなんてしないって……
むしろ、これはお礼だから……ね」
;SE:リスナー身じろぐ音(頭を倒す音)
;5/真後ろ→1/正面 へ移動
;1/正面 通常
【彫刻家】
「……ん、ありがとう。じゃあ、ゆっくり目を開けていいよ」
:1/正面 接近 囁き
【彫刻家】
「こんばんは♪」
【彫刻家】
「……ふふ、びっくりしたね。
今からキミにお礼をしてあげようと思う。
それはね……」
;SE:袋をガサゴソ音
【彫刻家】
「……ほら、見えるかな? そう、耳かき。
梵天付きの竹製のものだ」
【彫刻家】
「これで今からキミの耳をお掃除してあげようと思う。
それに、これを使って極意を叩き込もう……」
【彫刻家】
「……ふふ、どういう意味なのかって顔だ?
それは、実際に受けてみれば……わかると思うよ……」
【彫刻家】
「はい、じゃ、右からお掃除したいから、
右の方の耳を向けてくれるかな……?」
;SE:衣擦れ:リスナーが動く音
;1/正面→2/右上→3/右
;3/右 通常
【彫刻家】
「ん……偉い偉い。
じゃあそのままじっとしててね。まずはは外の窪みから……」
;SE:右耳の窪みを耳かきで軽く撫でる
【彫刻家】
「(10秒ほど軽い息遣い)」
【彫刻家】
「……くすぐったいかな? 今は軽く撫でてる状態……。
これで……軽い汚れを取ったり、耳に張り付いてる汚れも見てるんだ……」
【彫刻家】
「(10秒ほど軽い息遣い)」
【彫刻家】
「でも……うん、結構隠れてるね……
なかなかに取り甲斐がありそうだ……。
そのまま……じっとしてて……」
;SE:耳の窪みや入り口周りを耳の形状に沿って、
耳かきでゆっくりなぞる
【彫刻家】
「(1分ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……耳の溝に沿いながら……カリカリと……」
【彫刻家】
「(1分ほど息遣い)」
【彫刻家】
「力加減はどうかな? ……と聞くまでもなく、気持ちよさそうだね……」
【彫刻家】
「(1分ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……ここに張り付いた垢は……こうして、こうして……」
【彫刻家】
「……ん? なにかの動きに似ている?
ふふ、早いね……」
【彫刻家】
「(1分ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……うん、取れた取れた。出した汚れはふき取って……」
;SE:袋ガサゴソ音
;SE:タオルを取り出す
;SE:タオルで耳かきを拭く音
【彫刻家】
「(10秒間ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……うーん……耳かきの動きがなんの動きかわかったのかい?」
【彫刻家】
「……じゃあ、このふわふわの梵天で、お耳を
綺麗にしながら……答え合わせをしようか」
;SE:梵天の音
【彫刻家】
「(30秒ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……ふわふわで…………耳たぶとか……入り口を……
こしょこしょされるのたまらないだろ……」
【彫刻家】
「……ん、それよりも答え合わせかい?
ああ、いいよ。じゃあ……」
;SE:机から彫刻刀を取る音
;3/右 接近
【彫刻家】
「ほら……見える? そう彫刻刀。
つまり耳かきは彫刻に通ずるところが……あるんだよ」
;SE:耳の窪みや入り口周りを耳の形状に沿って、
耳かきでゆっくりなぞる
【彫刻家】
「(10秒ほど息遣い)」
;3/右 通常
【彫刻家】
「ね、こうし受けてみると、
垢の取り方が似てる……」
【彫刻家】
「それに誰かの大事なお耳の悪い物を丁寧に取る……
何かを彫る時もその心構えが必要なんだ……」
【彫刻家】
「私の両親も彫刻家でね……
練習の一環としてそう教えられた……」
【彫刻家】
「(10秒ほど息遣い)」
【彫刻家】
「耳かきは彫刻の道に通ずなんていつも言われてて……
子供ながらに変なことをいう親だと思ったよ……」
【彫刻家】
「でもその時身に着けた技術や心構えが……実際の制作に役立ってるんだ」
【彫刻家】
「だから、強ち間違いとも言い切れなかったって……私は実感してる……」
【彫刻家】
「(10秒ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……ん、こんなものかな? じゃあ、次は耳の外側……」
;SE:耳の外側を形状に沿って、ゆっくり上下になぞる。
【彫刻家】
「(10秒ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……くっついてるものはいろいろな方向から責める……」
【彫刻家】
「(30秒ほど息遣い)」
【彫刻家】
「どうやって……垢を取れるかを考えて、耳かきするのは……
作品作りの工程と……ずいぶんと似てるんだ……」
【彫刻家】
「だから……なかなかに、これも楽しいんだよ……」
【彫刻家】
「(30秒ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……うん、大分綺麗になったね。じゃあ、そのままで梵天で仕上げて……」
;SE:梵天で耳回りを綺麗にする
【彫刻家】
「(30秒ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……ばっちりだ。おっ、もっとして欲しそうな顔をしてる」
【彫刻家】
「もちろん、してあげるよ……でもその前に、これをやってからね……」
;3/右 接近
【彫刻家】
「(5秒ほど耳元に息を吹きかけ)」
;3/右 通常
【彫刻家】
「ふふ……びっくりさせちゃったかな。
でも、この方が、終わりって気がするでしょ……」
;3/右 接近
【彫刻家】
「(5秒ほど耳元に息を吹きかけ)」
;3/右 通常
【彫刻家】
「……はい、オッケー。ふふ、クセになっちゃいそう?
じゃあ……中のものをきちんと取ってから、またしてあげるよ……」
【彫刻家】
「……と、その前に一旦耳かきを綺麗にして……」
;SE:タオルで耳かきをふく
【彫刻家】
「(5秒ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……ん、準備万端。それじゃ改めて次は中に行くよ……
はーい、リラックス……リラックス……」
;SE:3/右 耳穴の中に耳かきを入れる
【彫刻家】
「(30秒ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……ほうほう、これはなかなか……」
【彫刻家】
「(1分ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……ふふ、ここにくっついたものは……こうして、こう……」
【彫刻家】
「(30秒ほど息遣い)」
【彫刻家】
「ふふん、今のはなかなかに気持ちよかっただろ?
丸刀で彫る時の動きの応用だよ……」
【彫刻家】
「丸刀は先が丸まってるけど……
こうして上と横で彫れば……結構良い形を出すんだ……
……と、言ってる間に、次の発見……」
【彫刻家】
「(1分ほど息遣い)」
【彫刻家】
「んっしょ……奥は……三角刀の彫り方を応用して……」
【彫刻家】
「(1分ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……よし、取れた……このまま出すよ……」
;SE:耳かき音:先端をゆっくり耳穴から出す
;3/右 通常
【彫刻家】
「……ふむ、これはなかなかに大きいのが取れた……、
これなら私の彫刻の音が、はっきりと聞こえるかな……」
【彫刻家】
「でもその前に、ひとこと掛けようか……」
;3/右 接近
【彫刻家】
「いつも、おすそ分けありがとう♪」
;SE:リスナー身じろぐ音
;3/右 通常
【彫刻家】
「ふふ、くすぐったかったかな?
……でも、今しかお礼を言える場面がないと思ってね……」
【彫刻家】
「あっとまだ動かないで。まだまだ中にいるからさ……
このまま最後までさせてくれ……」
;SE:タオルで耳かきの汚れを取る摩擦音
【彫刻家】
「……はい、拭いた。じゃあ、悪いもの、続けて取っていくからな……」
;SE:3/右 耳の奥を耳かき
【彫刻家】
「(30秒ほど息遣い)」
【彫刻家】
「痛くないかい? ふふ、顔がリラックスしてるから、大丈夫そうかな……」
【彫刻家】
「(10秒間ほど息遣い)」
【彫刻家】
「あっ……ここにもいた……
けれど、私の技を前に、すぐにかかれる運命だ」
【彫刻家】
「(10秒間ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……あともうちょっと……そのままじっとだよ……」
【彫刻家】
「(20秒間ほど息遣い)」
;SE:耳かきをゆっくり耳穴から抜く。
【彫刻家】
「…………はーい、おしまい。うん、いっぱい取れたね……」
;SE:タオルで耳の汚れをふく。
【彫刻家】
「……後は、キミの大好きなお耳ふぅ~で終わりだ。
じゃあ、行くよ……」
【彫刻家】
「(5秒ほど耳元に息を吹きかけ)」
;3/右 通常
【彫刻家】
「……ほら、サービス、もう一回♪」
;3/右 接近
【彫刻家】
「(5秒ほど耳元に息を吹きかけ)」
;3/右 通常
【彫刻家】
「……うん、キレイばっちり。
どうだった、気持ちよかったかい?」
【彫刻家】
「あっ……顔が緩んでるな……なかなかに可愛い顔だね……」
;SE:頭を撫でる音
【彫刻家】
「(15秒ほど息遣い)」
【彫刻家】
「……本当に気持ちよさそうだね。
でも右だけじゃなく、左にも私の彫刻の技術を叩き込んであげよう」
;SE:リスナー身じろぐ音
【彫刻家】
「ふふ、やる気があるね。じゃあ、寝たままでいいから、
そのまま左の耳が上になるように、身体を反転してくれるかい。
ぜーの……」
;SE:リスナー衣擦れ:反対側以降
;3/右→2/右上→1/正面→8/左上→7/左へ移動
;7/左
【彫刻家】
「……うん、よく出来ました。えらいえらい♪
じゃあ、こっちの汚れもお姉さんに任せて」