Track 8

トラック8:彫刻家の夢、雨音に乗せて

;このトラックから徐々に安眠誘導強める意識です ;メリハリ強弱等、声を張らずゆったりと演技して ;いただけますと幸いです。 :ヒーリング環境音:雨音 ;SE:1/正面 頭を撫でる音 【彫刻家】 「(30秒ほど息遣い)」 【彫刻家】 「……ん、すっかり身動きが取れなくなったね……」 【彫刻家】 「まあ、こうして……雨の音を聞かされたら なおさら……そうなるかな……」 【彫刻家】 「でも……こういう音楽、結構好きなんだ…… 作業の時は気が張るから……眠れないときはよく愛用してる……」 【彫刻家】 「キミも……聞いてみると言い。私の彫刻の音が好きなら…… 案外こういうのもハマったりするかもね……」 【彫刻家】 「(30秒ほど息遣い)」 【彫刻家】 「……それにしても、耳かきを受けた時の気持ちよさそうなキミの顔、 見てるこっちも気持ちよさそうだった……」 【彫刻家】 「まあ、当然かな……。なんてたって……私は小さい頃から…… なんども耳かきをしてきたからね……」 【彫刻家】 「だから、私がしてあげた耳かきはいずれはキミも覚えるんだよ……。 それが弟子の役目だ」   【彫刻家】 「……ん? いつからキミが弟子になったのか? ふふ、私から彫り方を教わってる時点で……キミはもう弟子だよ……」 【彫刻家】 「それに……ほら、キミはいつも…… 私がお腹が減ると、ご飯をおすそ分けしてくれるだろう」 【彫刻家】 「その振舞いこそ、師匠への応対だからね。 ご飯を持ってくるのは、弟子の役目だからね」 【彫刻家】 「……って、それは違うかな、ふふ」 【彫刻家】 「けれど、いつも助かってるよ…… 何度も言うけど……いつもありがとう……」 【彫刻家】 「(30秒ほど息遣い)」 【彫刻家】 「……今日は楽しかったかい?」 :SE:リスナー身じろぐ音 【彫刻家】 「……すごい勢いでうなずいてくれるね…… でも、そっか、それなら、私もよかった……」 【彫刻家】 「……でも、私もキミを誘えてよかった……」 【彫刻家】 「ご飯もだけどね……キミといると…… いろいろインスピレーションも湧くんだ……」 【彫刻家】 「ほら……あそこに見える、クマの木彫りがあるだろ……」 【彫刻家】 「我ながら……なかなかに奇抜な色にしたけど…… あれは、今の所、過去一番の高値の取引をされようとしてる……」 【彫刻家】 「あれを彫れたのも……キミと出会ったころの話……」 【彫刻家】 「キミと出会わなかった私なら……きっと、あれも作れない……」 【彫刻家】 「つまり……キミは私にとっての……」 ;1/正面 接近 囁き 【彫刻家】 「かけがえのない恩人さ♪」 ;1/正面 接近 囁き 【彫刻家】 「……なーんてね……ふふ」 【彫刻家】 「でも……私としては、べつに独りで、 作品を作り続けたいなんてことはないんだ……」 【彫刻家】 「今後はもっと……いろんな人とも彫ってみたいのも夢に思ってる……」 【彫刻家】 「ひとりでは表現できないこともあるからね…… だから、誰かに手伝ってもらいたいのもある……」 【彫刻家】 「そう思ってたら、これも巡り合わせなのかな…… 有望株に出会ったしまったよ……」 【彫刻家】 「そう……キミだよ」 【彫刻家】 「……キミは私よりもなかなかにいい素養を持ってる……」 【彫刻家】 「……もちろん強制はしないし、これからどう生きるかはキミの自由だ……」 【彫刻家】 「でも、少しでもこの道に興味が湧いたら…… いつでも、私の元に訪ねてきてくれるかな……」 【彫刻家】 「片手間でもいいし……息抜きだけでもいい……」 【彫刻家】 「それでもいいから……遊びに来てくれるとうれしいな……」 【彫刻家】 「もちろん……そのときはこうして耳かきしたり…… キミにも耳かきをしてもらうよ……」 【彫刻家】 「いつかは私の耳もキミの手で綺麗にしてくれる日を楽しみにしてるよ……ふふ」