トラック1:耳かき専門店のあの娘が訪ねてきた?
;本編スタート:
;SE:10/右上遠方 チャイム
;SE;10/右上遠方 ドアを軽くノックする音
;音声加工:ドア越し
【大家】
「……おーい、この家の大家じゃ。
もしここに誰かおるのなら、
すまぬが、出てきてくれるかの?」
;SE:リスナー足音
;SE:1/正面 ドアの開閉音
【大家】
「おー開いた、開いた! 上から物音が聞こえたからの、やっぱりおったか。
帰ってきたと思い、こうして尋ねてみたのじゃが」
【大家】
「……と、なんだか、怪訝な顔を浮かべてるの~。
わらわの顔に何かついてるのか?」
【大家】
「んー? どうして『いやーしみん』のバイト見習いがここに、か?」
【大家】
「ええ、それは……」
;SE;1/正面 接近
:ここはロリの演技をお願いします。
【大家】
「なにかの勘違いじゃないですか~」
;SE:リスナー身じろぐ音
【大家】
「……って、あああ! ちょっ、なぜドアノブに手を掛けて」
;SE:1/正面 ドアの開閉音
【大家】
「こらー!! 店子が大家を締め出すとは前代未聞じゃぞ!?
わかった。今のはわらわが悪かったから、このドアを開けてくれ」
;※ドア越し加工
【大家】
「……」
;※ドア越し加工
;声優さんへ:ロリの演技をお願いします。
【大家】
「……ふぐぅ、ふぇぇぇぇぇん。
中に入れてよ。本当に大事な話があるんだってば……」
;※ドア越し加工
;SE:1/正面 ドアの開ける音
【大家】
「……ふふん、チョロいな、おぬ――」
;SE:1/正面 ドアを閉めようとする音
;SE;1/正面 ドアを抑える音
【大家】
「……だぁー! わかった。悪かった悪かった。
おぬしの言う通り、わらわはそのバイト見習いじゃ。
事情を説明するゆえ、話をさせてくれ」
;SE:1/正面 部屋に入る音
;SE:1/正面 ドアの開閉音
【大家】
「……ふぅ~なんとか入れた。
これでやっと、きちんと話が出来るの。
……むぅ、決してわらわのせいじゃないからの」
【大家】
「まあ、よい。改めて、わらわはこのマンションの大家じゃ。
そして、おぬしがよく利用する『いやーしみん』の経営者でもある」
【大家】
「おぬしから見ればバイト見習いだが、
あれは従業員への研修も兼ねて
ああやって客人の前で腕を披露してるんじゃよ」
【大家】
「……まあ、わらわは最初から資料をもらってるから、
おぬしがここに住んでたのは知っていたがの……」
【大家】
「と、おぬしを知っている経緯はこれぐらいにして、
ここに来た理由を話すか……」
【大家】
「それは・・・・・・家賃じゃ。律義に毎月払ってる家賃が
二ヶ月分滞納しているから、少し気になったのじゃ……」
【大家】
「なにか事情があるのなら、一応決まりとして、
大家当ての郵便ポストに入る決まりなのだが……」
【大家】
「…………と思ったが、おぬしの話しぶりと
疲れた顔見たらわかってしまった」
【大家】
「店で会った時より、随分ゲッソリとしとる。
そういえば、最後に店に来たのはいつじゃ? ……え、2ヶ月!?」
【大家】
「その間……もしかして、ずーっと仕事だったのか?」
【大家】
「それはなんとも……頑張ったの。
ならその歯ごたえのない反応も納得はできる」
【大家】
「わかった。家賃は……今はよい。
その代わり、わらわがおぬしを癒してしんぜよう」
;SE:リスナーの身じろぐ音
【大家】
「……なんじゃ? どうしていきなりそういう話になるのかか?
まあ、明確な理由はないがな、わらわの性分みたいなものじゃ。
疲れてる者を見ると、放っておけなくての」
【大家】
「むぅ、納得できないか? なら、大義名分をつけようか
そうじゃの……」
【大家】
「おぬしの様子から見れば決して家賃を払えないわけじゃない。
払えないのは、疲れてるだけの話」
【大家】
「なら店子が回復して、また元気に家賃を払えるようにする。
ならどうじゃ? それらしい理由になってるじゃろ」
【大家】
「ええい、また頭を抱えおって。いいのじゃ。
今からおぬしを癒す」
【大家】
「そう考えると……うむ今から道具を取りにいかねばな」
:3/右 囁き
【大家】
「おぬしよ。明日からまた頑張れるように、
今日はわらわがいっぱい気持ちよくしてやるからの
鍵を開けて、部屋で待っておれよ」