トラック7:膝枕で思い出話と未来話
;このトラックから徐々に安眠誘導強める意識です。
;メリハリ強弱等、声を張らずゆったりと演技して
;いただけますと幸いです。
;SE:13/真後ろ 小雨の音
;1/正面 通常
【水星人】
「ん? この音は……」
;SE:13/真後ろ 小雨→本格的な雨の音
【水星人】
「おー、雨の音だねー、聞こえるー?」
;SE:1/正面 頭を撫でる音
【水星人】
「(頭を撫でる音:少し長めの息遣い)」
;SE:リスナー身じろぐ音
【水星人】
「ふふ……結構な時間、たんのーしておいてー、
なんで撫でるのーって顔は、今更感ですねー」
【水星人】
「まあ、このナデナデは、雨に降られる前に、
帰ってこれました……えらいよーのナデナデだよー」
【水星人】
「……でもさ、この星はすごいねー。
さっきも話したと思うけどさー、
水星はさー、地球みたいに雨は降らないんだー」
【水星人】
「あー! 水星なのに、水が降らないのって顔してるー!」
【水星人】
「そもそも水星って呼んでるのは、地球さん側ですけどー。
こっちからすればー、本当は違う名前なんだけどー」
【水星人】
「まあー、地球の呼び名の方が短いからー、
しゃべりやすくていいけどさー」
;SE:1/正面 頭を撫でる音
【水星人】
「(頭を撫でる音:少し長めの息遣い)」
【水星人】
「……そーいえば、キミと会った時もこーんな天気だったねー」
【水星人】
「あの時のことはー、今でもせんめーに覚えてるよー。
だって、あのときはー地球に来た日だものー」
【水星人】
「だけど、水星から持ってきた大事な、だーいじな食べものが、
地球に入った瞬間、なんでか、ぱぁーって燃えちゃってさー」
【水星人】
「あのときのわたしは、もう大パニックで、
ハンドル操作を間違えてー、乗った飛行機は地面にだーいぶ!」
【水星人】
「直前でー、操縦席が飛行機から離脱できたからー、軽傷で済んだけどー、
マシンからはもくもくの煙にー、なんか火まで出ちゃてさー」
【水星人】
「おまけに地球に馴染むための大気そーちも壊れて、
わたしはー、意識朦朧じょーたい」
【水星人】
「操縦席の中、こーしてパラパラ降ってる雨を見てさー、
あーこれが雨なんだー、わたしこのまま死ぬんだーって思ったよー」
【水星人】
「でも、頑張って操縦席の窓を割ってー、
救出してくれたのが、キミだったんだよねー」
【水星人】
「なんでかその後、持ってたアイスを、
口に入れられたのも覚えてるけどねー。
あれは……バニラ味でしたー」
【水星人】
「ふふ、こーして喋ると……なんだか映画みたいな話だよねー。
でも……これがキミとの出会いだったもんねー」
【水星人】
「その節はー、いろいろごめーわくをおかけしましたー。
今あるこの命は、キミのおかげよー、ぺこりー」
【水星人】
「なのでお礼に、ほれ、頭なでなで~」
;SE:1/正面 頭を撫でる音
【水星人】
「(頭を撫でる音:少し長めの息遣い)」
【水星人】
「……でもさ、それについてねー、ひとつ謝りたいんだー」
【水星人】
「……ホントはさー、わたしのルームシェアする相手ね……キミじゃなかったんだー」
【水星人】
「キミの相手もね……実はわたしじゃなくて、もう他の人に決まってたんだよねー」
;声優さんへ:入星は「にゅうせい」と読んでください
【水星人】
「でもねー、そのお相手さんと入星管理局の人にお願いしたんだー、
ルームシェアをするならー、キミがいいってー」
【水星人】
「出会った時はー、うんめーだって言ったと思うけどー、
ホントはそれ、わたしが演出したものなんだよー」
【水星人】
「だけどもー、キミにはそれぐらい返しきれない恩を感じてるのー。
きぅとあのままだとー、ぜったい死んでたからー」
【水星人】
「だから……こうしてキミが困ってたら……すぐ傍で
助けたいなー、少しでも恩を返せたらなーって思ってさー」
【水星人】
「ごめんねー、口止めされてたんだけど……
やっぱし……キミとはもっと仲良くなりたいからさー。
隠しごとはしたくないなーと思って……」
【水星人】
「がっかりさせちゃったかなー?
もし、イヤなら、今から相手を変えてもらうのも、アリだよー」
;SE:リスナー身じろぐ音
【水星人】
「……ほぉ~こうして会ったのもなにかの縁だし……
わたしといると、楽しいかー」
【水星人】
「おまけに、今から、他の星の人とシェアするのも
いろいろ気を遣うし……わたしの脱力感がいいー」
【水星人】
「そっかそっかー、ならよかったー。
わたしも、キミの傍にいられるなら、なんでもいーよー」
【水星人】
「というか、こーして、わたしと一緒に暮らせてる時点で、
キミもなかなかの変わり者な気がするけどねー」
【水星人】
「……けど、そんなキミだからー、わたしもいーよ」
;SE:1/正面 頭を撫でる音
【水星人】
「(頭を撫でる音:少し長めの息遣い)」
【水星人】
「……まだまだ水星人が地球に来るのは難しいけどさー、
いつかはね、わたしの家族とキミを会わせてみたいんだよねー」
【水星人】
「いやーキミを水星に連れてくのもありかなー?」
【水星人】
「あ……生きていけないーとか、だいじょーぶ。
わたしが、水星でも生活できる装置をー、ちゃちゃっと作ってあげるよー」
【水星人】
「んまぁ、しばらくしたら……すぐに行き来できるとは思うけどね……」
【水星人】
「だけど、そうなったときは……」
;1/正面 接近
【水星人】
「ずーっと一緒にいようね……」
;1/正面 通常
【水星人】
「……なーんて、言ってみたりしたら、キミの顔は赤いんだなー。
きゃー、ちょろインー! キミってば、ちょーちょろイン」
;声優さんへ:小声での演技をお願い致します。
【水星人】
「……そーいう、わたしもキミと同じちょろインだけどさ……」
【水星人】
「ううん、空耳、空耳ー。
たんに、今はこのルームシェアをー、
とことん楽しもうぜーと言っただけー」
【水星人】
「だからー、今日みたく疲れたらー、
また、こーして甘やかしてあげるねー」
【水星人】
「もちろん、わたしが甘えたいときはー
きちんとわたしを甘やかすのよー。
ほーれ、こーんな風にねー」
;SE:1/正面 頭を撫でる
【水星人】
「(頭を撫でる音:少し長めの息遣い)」
;SE:1/正面 頭を撫で続けながらフェードアウト