6:エピローグ-星空を眺めながら.mp3
あら。 すっかり寝てしまいました。 夜。
ですか。 今日も星が綺麗。 お兄さん。
お兄さん。 起きてください。 ウフ。
おはようございます。 と言っても夜ですが。
よく眠っていらっしゃいましたね。
かく言う私も一緒に眠ってしまいましたが。 見てください。
星がすごく綺麗ですよ。
空気がとても綺麗なところですから。 星がよく見えるんです。
良かったら縁側に出てお話しませんか。
どうぞこちらへ。 夜風が涼しくて気持ちいいですよ。
見てください。
すごいでしょう。 夜空に広がる星の絨毯。 天の川ではないですが天の川に負けないくらいたくさんの星がまたたいています。
すごく。 幻想的ですよね。 暖房のために弾いているお水の音。
虫の声。 私。 いつもこノートと景色に癒されてるんです。
どうしたんですか。 そわそわして。 あー確かにもう営業時間は終了していますね。
でもお気になさらず。 今はプライベーター。
ですから。
なんだかお兄さんといると。 私も癒されてしまって。
お客様なのに本当のお兄さんみたいで。
私。 一人っ子だったので。 お兄さんって憧れてたんです。
なんですかね。
お優しいのですね。 有難うございます。 あら。
頭を撫でてくださるのですか。 本当にお兄さんみたいです。
気持ちいいです。
た。 お借りしてもいいですか。 あー私が癒されてしまってます。
え。 さっきまで大人っぽいお姉さんな感じだったのに。
急に幼く感じてきた。
なにをおっしゃってるんですか私はもう19立派な大人ですよ。
それでも。 19はまだ子供なのでしょうか。
大人びているとはよく言われますが。 幼く感じるなんて初めて言われました。
なんだか新鮮です。
今日の私のやしいかがでした。 私ちゃんとできていましたか。
そうですかそれならよかったです。
いえ。 私。 頑張っているつもりなのですが本当にちゃんとできているのか不安になる時があって。
祖母が頑張っていた時からずっとお手伝いしていたのでもちろん自信はあるんですけどね。
でも本当に気持ち良くなっていただけてるから心配になって。
有難うございます。
そんなふうに言っていただけると。 嬉しいです。
お兄さん。
やっぱり優しいです。 お兄さんの手。 大きくて暖かいです。
撫でられていると。 幸せな気持ちになりますね。
なんだかんだでやっぱりまだ私、はまた子供なのかもしれませんね。
お兄さんに殺されるのが幸せで。 お兄さんはお客様なのに。
本当のお兄さんみたいで。
つい。 甘えてしまいそうになります。 ずっと1人でいるので寂しいのかも。
あ。 いえ。 なんでもないです。
こんなこと言っちゃダメですよね。 あいけないいけない。
お兄さんが優しいから。
つい。 でも。 お兄さん。
またよかったら来てください。 お兄さんが嫌じゃなければ。
こうして。
またお話し相手になってほしいです。 今。 私すごく幸せで。
お兄さんが帰っちゃうの寂しいって思ってます。
こんな気持ち初めて。
不思議ですね。 お兄さんだわ今日お会いしたばかりなのに。
うん。
また来てくださるのですか。 ほんとですか。
せかく。 すごく嬉しいです。 次お会いできるのを心待ちにしていますね。
お兄さん。 小指出してください。 約束するときは。
こうして小指同士を絡ませて。 ゆりきりげんま。
嘘ついたらハリセンボロマスゆうみき。 た。
約束ですよ。
お兄さんがまた来てくださるの楽しみにしていますから。
そうだ。 お兄さんが来てくださる時には何か美味しいものでも出せるように準備しておきますね。
少し行ったところに公園があるんです。 今度はそこで星を見ながら一緒にお食事といかがでしょうか。
嬉しいです。
お兄さんのかた。 また借りちゃいますね。
幸せ。
あ。 流れ星。
明日。 いいことあるかもしれませんね。
もう少し。 このまま。 一緒にいてください。
本当に。 星が綺麗な夜ですね。