02 付きっ切りの看病
入るね~? まずは氷枕を準備した。 ちょっと頭上げてくれる? うん、いいよ。
あと、解熱シートとかないから、濡らしたタオルなんだ。
シートよりは冷たくないかもしれないけど、フフッ。 じゃあ、もう少し待って。
待ってたよ~起きられそう? 卵のお粥を作った。 白粥というよりは、 材料を入れて煮たお粥に近いと思うけど。 さぁ。うん?あ、あーんとかは 少し恥ずかしいんだけど···。 ううん、仕方がないな。 今日は体の調子が悪いから特別に?
さぁ。あーん。どう? あ、熱があるからちょっと味を感じないかもね。 お粥自体が元々味が弱いし。 ふうふう… さぁ。僕も昔、熱が高かった時 味を全く感じられなかった時がある。 インフルエンザの時だったかな。。。 味覚が鈍くなったのか、鼻がつまったからかはよく分からないけど。
熱が下がって、同じものを食べたときに、「これ、こんなにおいしかったんだ!」って ちょっと感動しちゃった。
さあ、最後の一口。 ええ、お粗末なおもてなしでした。 よかった、しっかり全部食べて。 心はそうでなくても、体はきっとお腹が空いていたんだ。
じゃ、薬。これ食べて、今日はもう寝るのはどう? 一日中寝てたら、今は眠くないかもしれないけど、薬も飲んだからすぐ眠くなるよ。
そして、眠くなくても目を閉じて布団の中でずっといるだけでも、体もかなり回復しますし。
あ、それから私、今日と明日ここに泊まるから。 仕事…?あ、明日は最初から休日だし、明後日はここで仕事に出かけるから大丈夫。 でも、必要なもの全部持ってきちゃったし、この荷物持って帰るのすごく大変なんだ。
本当に~もういいよ。 私がそばにいるから。 じゃあ、皿片付けてくるよ。
寝る前に、10万を計ってみようか? さあ、体温計。 ご飯は食べたから、 少し上がったかもしれないけど。
37.5度… この程度なら明日くらいには平常体温まで下がるだろう。 よかった~。頭にタオルを取り替える。 じゃあ、照明を暗くするね。 照明のリモコン…見つけた。
これくらいでいいの? うん?フフッ、そんな顔をしなくても、どこにも行かないよ。
うん···じゃあ、手を握ってあげる。 眠っている時はなんだか不安になるから。 ずっとここにいるよ。
ふうふう、ちょっとほっとした? うん、よかった。 これじゃなくて何かしてほしいことある? 今甘えたほうがいいって?
耳かき?耳かきか···。 じゃあ、明日熱下げたらやってあげるよ。 そして、そばで一緒に寝たいね。 だから早く治らないといけないの?
眠くなった?薬効が回り始めるかもしれないね。 じゃ、おやすみ。