Track 1

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1「押しかけてくるサヤカさん」

●TRACK1 「押しかけてくるサヤカさん」 あのー、すみません……。 ……そうそう、キミです。 私、隣の部屋に住んでいるサヤカといいます。 今、ちょっとお時間いいですか? 実は、今度の日曜日、町内会のお祭りイベントがあるんです。 その前日に、ちょっと人手が必要で……。 倉庫から行事用のテントを引っ張り出してきて組み立てておかなきゃいけないらしいんですけど、 これ、私1人じゃどうにもならないんですよねー……。 時間は15分くらいで終わると思うんですが、力のある助っ人が必要で。 ……あ、もしかして疑ってます? そうですよね、こんなこといきなり言われても……。 私も町内会のお仕事なんて初めてで……。 キミみたいな若くて力のある人に手伝ってもらいたいなって思ってたんですけど。 ……ね、何とか手伝ってもらえません? あ、いや、その……なんとかお願いしたいんです……そこを何とか……。 もっ、もちろんタダとは言いませんよ! その……マッサージ……とか、しますよ? お仕事でお疲れみたいですし。 それに、ほら……。 下半身も、こんなにカチカチに凝ってますし? なーんて……あはは……。 どうしたんですか、そんな恥ずかしそうな顔して……。 もしかして、女の子に触られたことなかったとか……? ……そうですねえ……もしキミが本当に手伝ってくれるなら……。 そのマッサージ、前倒ししてプレゼントしちゃってもいいかなー。 ……ねえ、どうします? それとも、私じゃ、興奮できない? あっ、ちょっと……!? ったた……。 急に腕引っ張るなんて……。 へ……? 「廊下であんなことしてるの見られたら……」ですか? ……ふふふ……なーんだ……。 全然反応してくれないから、もしかしたら私に魅力がないのかと思っちゃった。 キミも意識してくれてたなんて……ちょっと嬉しいな。 それで……。 ……どうする? マッサージを受けてお手伝いしてくれるのか……それともこのまま断るか……。 もちろんキミには断る権利もあるんですよ……。 ねえ……人助けだと思って……。 お願いします……。 え、いいんですか? ありがとうございます! それじゃ早速、ちょっと打ち合わせしちゃいましょう! ……このままここで立ち話っていうのもなんですし、少し上がらせていただいても? ……大丈夫ですよ。 そんなにゴミを散らかしそうな人には見えませんし。 ちょっとお邪魔しますけど、すぐ帰りますから……。ね? ……あ、エッチな本とかおもちゃがあるなら、先に隠してきてもらってもいいですよ? あ、ないんですか……。 男の一人暮らしって、そういうものがいっぱいあるんじゃないんですか? まあ、あっても私は気にしませんけどね? 冗談ですって。 それじゃ、おじゃましまーす。

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