07 True End chapter1(日常パートD)
(恐る恐る話しかけて)
ぁ、ごめん… 今、ちょっと… 時間ある?
うん… 少しだけ… その…
ちゃんと話さなきゃ、って、思って…
大丈夫?
うん… ありがとう…
(緊張しながら切り出すように)
えっと… その… あの、ね…?
この前の、事… その… ほら、相談に乗ってもらった…
うん… りーくんと、喧嘩した、って話…
あれ、ね…?
(自分でも馬鹿馬鹿しいと感じながら笑う)ははっ…
私の勘違い、だったの…
うん、そう…
ほんと、早とちり、だよね… りーくんが、元カノさんと、会ってて、話してて… うん、それでね? 内容は、その元カノさんから、もう一度、告白… されたんだって
ぁ、でもね?
(嬉しそうに)りーくん、きっぱり、断ったみたいで…
(微笑みながら)私と付き合ってるから、って、ちゃんと言って、断ってくれて… ただそれだけだったの…
それを、なんか、私、勘違い、しちゃったみたいで… へへっ
ごめんね? 変な事に巻き込んじゃったみたいな… 感じになって… ほんとに、ごめん…
ありがとう、相談に乗ってくれて… ふふっ
(一段と緊張した様子)そ、それで、ね…
あの… その…
(緊張した溜息)はぁ…
えっとね? ちょっと、お願いが、あって…
そういうことがあって、りーくんと、昨日も、色々話したの…
お互い、誤解とか、そういうの与えちゃいけないよね、って…
すれ違いは、起きないようにしよう、って言われて…
私も、そう思う… 実際、今回、自分の早とちりだったし…
それで…ね? あの…
(なんとか絞り出すように)
その… この前、教えた、その… 私の連絡先… あれをね? 消して… 欲しくて…
…うん、そう… りーくんが、そうしようって…
私の目の前で、その… 元カノさんとか、女友達の連絡先、全部、消してくれて…
そんなに私の事、大切にしてくれてるんだ、って思った…
だ、だから私も… そんなに、男友達、多くないんだけど… りーくんと同じようにしようかな、って、思って…
うん…
その…
………ごめんなさい…
(沈黙。耐え切れずに)
わ、私からは、その、昨日の夜、りーくんと一緒に… 消したの… 友達の登録… うん… ごめん、勝手に…
でも、ほら… そっちのスマホから、送られると、こっち、表示が出ちゃうから… だ、だから… もう… その… お… 送らないでね? 連絡… そのまま消してくれたら、って… 思って…
…ぅっ …んっ…
本当に… なんか、ごめんなさい…
ぁ、でも、学校で、会った時は、その、少しなら… 普通に喋っても、大丈夫、だから…ね? その時は、また、よろしく…
(緊張を誤魔化すような笑い)ははっ…
ぁ、じゃあ、用事、それだった… うん…
今日もピアノあるから、私、これで帰るね?
うん…
ばいばい…