告白ASMR
■トラック8『告白ASMR』
;◆SE 窓を開く
;◆BGS 虫の声
;◆SE 風鈴が鳴る
//ダミーヘッド位置・7(左・近い)
【ゲッコーちゃん】
「……ん……しょ……」
;◆SE 衣擦れの音
【ゲッコーちゃん】
「ふふ……。ね。今日は……」
【ゲッコーちゃん】
「同じ部屋で……寝ていい?」
【ゲッコーちゃん】
「あのさ……寝ながらなら……ゆっくり……喋れるでしょ……だから」
【ゲッコーちゃん】
「いい? ふふ……ありがと……」
【ゲッコーちゃん】
「……あのね。それで……話したいことなんだけどね……あの……。
まず……す、すごく……面倒くさい約束だけさせて……ほしいの……」
【ゲッコーちゃん】
「……君の……返事が、どうであれ……これからも……友達で居て……。
すごく……すごくワガママ……なんだけど……」
【ゲッコーちゃん】
「……いい? ふふ……そっか……ありがと……」
【ゲッコーちゃん】
「(10秒ほど息遣い)」
【ゲッコーちゃん】
「……君さ。私が……何の話しようとしてるかって……分かってるんでしょ……。
だって、そんなに……ニブチンじゃ……ないもんね……?」
【ゲッコーちゃん】
「私も……大概……ビビリだからさ……君が……。君が……逃げてくれるんじゃないかって……。
明らかに……アレな女が……ご飯作ったり……泊まっていってとか、お願いしたら……」
【ゲッコーちゃん】
「……断るつもりなら……逃げてくれるんじゃないかって……期待……してて……」
【ゲッコーちゃん】
「(10秒ほど息遣い)」
【ゲッコーちゃん】
「……逃げなかったね」
【ゲッコーちゃん】
「(5秒ほど息遣い)」
【ゲッコーちゃん】
「私……逃げ場……なくなっちゃったよ……? ホントに……言うしか……なくなっちゃったよ……?」
【ゲッコーちゃん】
「(5秒ほど息遣い)」
【ゲッコーちゃん】
「あ、あのね……今……今、逃げてもいいよ。
そこのふすまを開いて……この家を出て……明日、また、学園で会うの」
【ゲッコーちゃん】
「そしたら……本当に……友達のままでいられるでしょ……。
何も……なかったみたいに……」
【ゲッコーちゃん】
「……私さ。友達のままで居て。って言ったけど。そんなの本気で信じてるほど、子供じゃないよ……」
【ゲッコーちゃん】
「だから……だからさ……最後に、ほら……私、目……瞑ってるから……その間に、
あっち……行っても大丈夫だよ。まだ、何も始まってないから……だから……目、瞑るね……?」
【ゲッコーちゃん】
「(10秒ほど呼吸音)」
【ゲッコーちゃん】
「……居るんですけど」
【ゲッコーちゃん】
「え。君。まだ。逃げてないの。……本気なの……?
わ、私……言うしかなくなっちゃうよ……? 君に……」
【ゲッコーちゃん】
「……告白するしか……なくなっちゃうよ……」
【ゲッコーちゃん】
「こ、断られちゃったら……死ぬほど泣くよ。……うああ。何うざいこと言ってるんだろ。
でも……そうだよ……じょ、冗談は……やだよ……」
【ゲッコーちゃん】
「……言うよ? ほんとに言うよ? ……ぁ……なんでそんな目で、見てるの。
面倒くさい女だなって、笑ってるんだ。ちがうの? じゃあ、何で笑ってるの」
【ゲッコーちゃん】
「わた……私は……」
【ゲッコーちゃん】
「……私はね……ぁのね…………」
【ゲッコーちゃん】
「(10秒ほど呼吸音)」
【ゲッコーちゃん】
「ぃ……ご……ごめ……っ。もう……なんか、泣けてきちゃって……。
うあ。やだ。めっちゃ怖い。やだ。やだ。でも」
【ゲッコーちゃん】
「(深呼吸・何回か)……ん……がんばる……言える……(深呼吸)……ん……」
;◆声 ささやき
【ゲッコーちゃん】
「私……私はね……君の事……ちっちゃい頃からね……ずっと……。
本当は……ずっと言いたかったんだけど……」
;◆声 ささやき
【ゲッコーちゃん】
「……ビビリだから……い、言えなくて……怖くて……。
でもね……私……私は……あなたのこと……ずっと」
【ゲッコーちゃん】
「(10秒ほど深呼吸)」
;◆声 ささやき
【ゲッコーちゃん】
「――ずっと、あなたのことが好きでした。あなたのカノジョになりたいです」